91 / 98
番外編
91 ドゥノーの優しい風⑫
見知ったスキルの匂いにドゥノーの手が止まる。
光の粒が現れ集まり出し、輝きは手紙に変わる。これはドゥノー自身のスキルだけど、ユンネに渡したブレスレットから届いた手紙だ。
「……………!ええ!?」
開いたら手紙には短い文章。ドゥノーの手紙は長文が入らない。極短い内容しか記せないので、ユンネの文面は短かった。
「どうしたんだ?」
ここはルキルエル王太子殿下の執務室だった。本日の学院は休日で、暇を持て余したドゥノーはルキルエル王太子殿下の手伝いに来ていた。
昼になったら一緒にイェリティア王妃が待つ部屋へ行き、一緒に昼食を取る予定だ。
パタパタと殿下が座る執務机の前まで走り、ドゥノーは手紙を見せた。
「ああ、二人目か。」
「知ってたんですか!?」
淡々としたルキルエルの様子にドゥノーは驚く。
「知らないが何となくそうだろうとは思った。」
僕は分からなかったのに!?
殿下曰く、ユンネは騎士としてそれなりの実力者でもある。歩き方や呼吸に異常は見られないけど、『絶海』に入った時の体内に以前と違う不和があると感じたらしい。ドゥノーにはその気付きかたは無理だと悟った。『絶海』に入ると入った人間の体調とか分かっちゃうのかな?
「ユンネはもう二児の母かぁ~。」
置いてけぼりをくらった気分だ。男の子かなぁ~女の子かなぁ~。
でも嬉しい!だって大好きな侯爵様との子供だしね。ノルゼのことも可愛がってくれる侯爵様なら、きっと分け隔てなく育ててくれるに違いない。
早速ドゥノーも返事を返した。
「体調に気をつけて、元気な子を育ててね!おめでとう!かな?よしっ!」
ヒュウウーとスキルで手紙を送る。送る時は風が起きてしまう為、机の上の書類が飛んだ。
お願いした通り『風の便り』で妊娠報告をしてくれたことが嬉しい。ふふふ、と顔がニヤけてしまう。
飛んだ書類が落ちる前に指で受けたルキルエルは、何度も手紙を読み返すドゥノーに呆れつつも観察する。
去年ファバーリア領地から戻ってきたユンネ・ファバーリアは、ドゥノーのことを友人だと紹介した。名前は知っていた。スキルが『風の便り』だったこともあり、存在は知っていたのだが、本人に会ったのは初めてだった。
婚約者ヒュウゼ・ナリュヘがユンネに現を抜かし、本来の婚約者ドゥノー・イーエリデ男爵子息を捨てたと報告は受けていた。
スキルを持っていれば、次の婚約者が決まるのも早いのだが、イーエリデ男爵家は婚約者探しに消極的だった。ほぼ社交には出てこない地方の貴族。
ルキルエルの婚約者探しの為のお茶会にすら出席できない程の田舎貴族。
そんな印象だった。
緑色の髪に黄色い瞳の素直そうな青年。武術は苦手で、学問が得意。いかにも優し気な文官気質で、両親から愛されて育ったのが分かる。
一緒に北離宮で過ごす許可を出した。
どこにでもいる平凡そうな人間で、初めて王宮に来たという姿がいかにも田舎くさくて、こんな人間が誰かを罠に嵌めるとも思えなかった。
暫く影をつけて監視したが、全く何もなくて、用心した自分が馬鹿馬鹿しく感じた程だ。
国内国外『風』に関するスキル持ちは全て洗っている。それでもルキルエルが知る『風』をもつスキル持ちは現れなかった。
ルキルエルが五歳の頃からたまにやってくる『風』のスキル。その意思あるスキルはルキルエルより年下とは思えなかった。だから年上ばかりを重点的に見ていた。
『風』からはルキルエルの『絶海』の匂いがした。
そうなるとかなり選択を絞れてくる。大まかに『風』と言ってしまえば、かなりの人数が選択肢に入ってしまうが、『絶海』というスキルを持つ人間でとなるとかなり少なくなる。いや、ほぼいなくなる。
明るい陽射しの下で、ユンネの息子と遊ぶドゥノーを見て、年齢に囚われすぎているのかだろうかと思い直す。
目の前で遊んでいる『風の便り』を持つドゥノーと、『風の花』を持つノルゼもスキルに『風』が入っている。
おいで~と手を広げるドゥノーに、よちよちとノルゼが同じように手を広げて抱き付いていた。ドゥノーが声を上げて笑いながらノルゼの金色の髪をかき混ぜているのが見える。
風に乗って笑い声がルキルエルまで届いてくるのが現実味がなくて平和だった。
わしゃわしゃと髪を混ぜながら、楽しそうに笑って小さな身体に抱きつく姿が、明るい陽射しの中、清風となって流れてくるようだった。まるでルキルエルが探している『風』のようじゃないかとボンヤリと眺める。
あの『風』も湿った泥水のような空気を洗い流していった。
ドゥノー……、ドゥノーか。
もう一度ファバーリア侯爵の報告書に目を通した。ユンネを匿っていた人物。ノルゼを庇って大怪我を負ったものの、ラビノアとミゼミによって助かった。
元婚約者は親友に夢中になりドゥノーを捨てた。
先程見た明るい笑顔からは想像がつかない。今、可愛がっている子供は元婚約者とユンネの間の子だ。普通可愛がれるものなのか?嫌ではないのだろうか。
ドゥノーを観察すると、その性格は簡単に言えばお人好し。争いは好まずよく働く。暇な時は書斎で本を読んでいる。
暫くするとノルゼの世話係の仕事をすると言って、ファバーリア侯爵家の屋敷に移り住んでしまった。
使用人達が話す声が聞こえた。寂しいですねぇ、よく気が利いて手伝ってくれていたのに、と。
ここで仕事をしろと言ったことはない。この北離宮はルキルエルが個人的に建てた離宮だ。ここに入る者は限られるが、自由に過ごしていいことにしている。
何もしなくても咎められない。
何かをしなくては落ち着かない性格か?もっと自由にしていていいのにと思った。
ニジファレル兄上の臨時事務官をしているドゥノーを見つけて内心驚く。兄上の仕業か。
兄上は人を使うのが上手い。ドゥノーはせっせと働いていた。
給料を多めに払ってやると喜んでイーエリデ領に送っていた。なんだ、領地の為に資金が必要だったのか?だから働くのかと思うと少し安心した。
無償の努力も愛もルキルエルは信じていない。対価があって初めて納得できる。
金が必要なら払ってやる。
そう思って欲しいものがないか聞いたのに、ドゥノーの望みは仮面舞踏会に行ってユンネが上手くいくか見たいというものだった。
またユンネか。
二人が踊る姿に感動して涙を浮かべる姿に呆れてしまう。
お前は幸せになっていない。むしろ婚約者を失い先も見えていない状態で、何故ユンネの幸せを願えるのか不思議だった。
恨まないのか?お前は巻き込まれただけだぞ?お人好しすぎる。
領地に帰るというので貴族学院に通うよう提案した。そうすれば春にまた王都に戻ってくる。卒業資格を取れば未来も開ける。ドゥノーは頭がいい。
優秀な人間は好きだ。いつになく引き留めてしまった自分に言い訳した。
ドゥノーが領地に戻り、必要な書類をスキルで送ってきた。光の粒子が集まりだし、一通の封筒に変わる。ドゥノーの『風の便り』を見たのは初めてだった。
珍しいスキルではない。『便り』系のスキルは風だけでなく色々な名称や属性で存在する。殆どが手紙を送る程度の力だ。そんな特別なものではない。そのうち確認してみよう、そんな軽い気持ちだった。
目の前の手紙は光と共に空気を清涼に変えていった。光に澱みが吸い込まれるように、一通の手紙はルキルエルの手に落ちる。
「前々から尋ねたかったんだけど、『風』はドゥノーなの?」
そう兄上から聞かれ、ルキルエルは固まった。最近『風』を探していなかった。どこに行くにもスキル持ちがいればそれとなく確認していたのに。
ドゥノーは『風の便り』だよね?と聞かれて、そうだとしか答えれなかった。
学院への入学届を兄上に処理するよう渡し、ルキルエルは北離宮へ戻った。
時間は既に深夜。
引き出しにしまいっぱなしの報告書をまた取り出す。
やはり確認をすべきだろうか。
ドゥノーがノルゼを抱いて落ちた崖。おおよその位置が地図上に印を付けられていたが、ドゥノーを助けた村は遠かった。ドゥノーに尋ねると近くまで来ていた人が連れ帰ったのだと聞いたと答えた。ドゥノーも暫くは意識がなかったのだ。
奇妙な違和感。
そんな遠くまで狩りに行くか?
ホトナルと『絶海』について最近検証した。過去に行けるかどうか。行けそうだなという感覚はあったが、ホトナルと調べていく事でそれが可能だと分かった。
どれ程過去に行けるのか、何が出来るのかは後から考えるとして、まずはこの違和感を解消しよう。
もし、落ちたドゥノーを助けたのが今の自分ならば…。
ルキルエルは『絶海』を開いて過去に飛んだ。
過去には干渉出来ない。半透明の身体は落ちるドゥノーを止めることも出来ない。
落ちた鈍い音にゾワリと身体が震えた。死んでいないのは理解している。この後身体も元通りになることも、笑顔で北離宮に来ることも知っているが、身体が震えて動けなかった。
誰もいない。
近くに村もない。
やはりーーー!
ルキルエルは急いで『絶海』を開いた。ドゥノーとノルゼを中に入れる。『絶海』の主人である自分ならば連れて行けるだろうと思った。
『絶海』の中をドゥノーをおんぶし、ノルゼを抱いて村に急ぐ。
ドゥノーがユンネに生きていると知らせようとスキルを使おうとするのを止めた。こんな重症で使えるわけない。
集まった風が霧散したが、そのそよぐ風がルキルエルの顔に流れた。
そうか、俺はこの優しさに助けられてきたのか。
無害で平凡で損な役回りばかりしているドゥノー。
見ていて腹立つ気持ちが大きかったが、それでもほっとくことが出来ずに世話を焼いた。
世話してやっているのに子犬のように噛み付いてきて、面白くて揶揄ってしまった。王太子相手に目を合わせて怒れる人間なんていないのに、黄色い瞳は真剣に怒るのだ。珍しい生き物を見る気分だった。
背中で泣き言を言うドゥノーに優しい言葉をかける。傷付かないように、記憶は残らずとも、自分という存在を刻み付けるように。
噛み付いてくるドゥノーはルキルエルのことを嫌っていない。嫌いだという表情を作り怒りながらも、いつも笑って楽しそうに話しかけてくる。そうやってふざけあって怒るのも楽しいのだと言わんばかりだ。
ここにいたじゃないか。
『風』が。
ルキルエルの『絶海』を使って未来から過去に来るのならば、年齢なんて関係ない。
村の近くの崖に人がいたので、そっとそこに下ろした。
無事村に担がれていくドゥノーを見送って、ルキルエルは現実に戻った。近い過去ならば一人でも行き来出来そうだと確認する。
だが今のドゥノーはまだルキルエルの過去に行っていない。
いつだ?
ドゥノーが過去に行けば確定だ。
『絶海』で過去に行けることは分かった。だから今後未来のどこかでドゥノーは過去に行き、ルキルエルに関わってくる可能性が高い。
それが酷く楽しみだった。
その楽しみをまさかあの老騎士に邪魔されるとは思っていなかった。
これも必然か?
そうなる運命だったのか?
巻き込まれた本人は全く気にしていない。というか気付いていないだろう。全員がドゥノーを王太子の婚約者に仕立て上げようとしていることを。
執務室が静かなことに気付き、ドゥノーはふと顔を上げた。ユンネの手紙に夢中になりすぎ、どこに居るのかを忘れてしまっていた。
目の前には執務用の椅子に座りジッと見つめる赤い瞳があった。
「う……、ごめんなさい、嬉しくってはしゃぎすぎました。」
気不味くて口籠る。よくよく見るとさっきまでいたはずの事務官達がいない。どうりで静かなはずだった。
「ドゥノーは子供が好きなのか?」
「え?そうですね、可愛いし好きだよ。」
領地でも個人的に孤児院を支援していたくらいだ。資金はカツカツだったけど、なんとかやれていた。
殿下はふーんとドゥノーを見上げている。綺麗な赤い目だなと思った。今は何を考えているのか、穏やかな目をしていた。
そしてびっくりするようなことを言う。
「さっさと隣国滅ぼすか。」
「……はい?」
さっぱり話が見えない。
「いや、いい。それより新年の準備は終わったのか?」
ドゥノーは今イェリティア王妃の手伝いもしている。王妃様からずっと眠らされていた所為で実力不足だから、一緒にして欲しいと頼まれたのだ。
「うん、今度の仮面舞踏会もバッチリだよ!」
なんと今年もルキルエル王太子殿下と出ることになっている。
そうかと笑う殿下は、いつものキツさは無く、椅子にゆったりと座って頷いていた。
今日の殿下は大人しい。
「具合悪いんですか?」
「何でだ。今日はドゥノーに話がある。」
ああ、だから人払いされてるのか。何だろう?
こいこいと手招きされるので、机をまわって殿下の前に立った。
今日の殿下はちょっと違うなと緊張する。
「えっと、何ですか?」
殿下は自分の指を口にやって思案しているようだった。珍しい。こんなに悩んでる殿下初めてかも。
「ドゥノーは分かってないだろう?」
「何がですか?」
「俺がドゥノーの後ろ盾となり、王宮に住まわせ、王妃の補佐をさせている意味は理解しているか?」
「え………。」
「この首輪を送った意味は?」
ルキルエルの手が伸び、ドゥノーの首輪を指がなぞった。
窓から入る光が赤い瞳に吸い込まれて宝石みたいに煌めいている。とても綺麗で目が離せない。
「意味…………?」
意味は、意味は……。
ドゥノーの頬が赤く染まり出した。
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放
大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。
嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。
だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。
嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。
混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。
琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う――
「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」
知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。
耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。
宰相閣下の執愛は、平民の俺だけに向いている
飛鷹
BL
旧題:平民のはずの俺が、規格外の獣人に絡め取られて番になるまでの話
アホな貴族の両親から生まれた『俺』。色々あって、俺の身分は平民だけど、まぁそんな人生も悪くない。
無事に成長して、仕事に就くこともできたのに。
ここ最近、夢に魘されている。もう一ヶ月もの間、毎晩毎晩………。
朝起きたときには忘れてしまっている夢に疲弊している平民『レイ』と、彼を手に入れたくてウズウズしている獣人のお話。
連載の形にしていますが、攻め視点もUPするためなので、多分全2〜3話で完結予定です。
※6/20追記。
少しレイの過去と気持ちを追加したくて、『連載中』に戻しました。
今迄のお話で完結はしています。なので以降はレイの心情深堀の形となりますので、章を分けて表示します。
1話目はちょっと暗めですが………。
宜しかったらお付き合い下さいませ。
多分、10話前後で終わる予定。軽く読めるように、私としては1話ずつを短めにしております。
ストックが切れるまで、毎日更新予定です。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
処刑エンドの悪役公爵、隠居したいのに溺愛されてます
ひなた翠
BL
目が覚めたら、やり込んだBLゲームの悪役公爵になっていた。
しかも手には鞭。目の前には涙を浮かべた美少年。
——このままじゃ、王太子に処刑される。
前世は冴えない社畜サラリーマン。今世は冷徹な美貌を持つ高位貴族のアルファ。
中身と外見の落差に戸惑う暇もなく、エリオットは処刑回避のための「隠居計画」を立てる。
囚われのオメガ・レオンを王太子カイルに引き渡し、爵位も領地も全部手放して、ひっそり消える——はずだった。
ところが動くほど状況は悪化していく。
レオンを自由にしようとすれば「傍にいたい」と縋りつかれ、
カイルに会えば「お前の匂いは甘い」と迫られ、
隠居を申し出れば「逃げるな」と退路を塞がれる。
しかもなぜか、子供の頃から飲んでいた「ビタミン剤」を忘れるたび、身体がおかしくなる。
周囲のアルファたちの視線が絡みつき、カイルの目の色が変わり——
自分でも知らなかった秘密が暴かれたとき、逃げ場はもう、どこにもなかった。
誰にも愛されなかった男が、異世界で「本当の自分」を知り、運命の番と出会う——
ギャップ萌え×じれったさ×匂いフェチ全開の、オメガバース転生BL。