21 / 66
21 側にいて
しおりを挟む卵の中はほんのり薄暗い。
だが真っ暗ではないのだ。
ほんのり響く鼓動と柔らかな光。
はくおくさま……。
口を小さくパクパクと動かすが、自分を抱き締める人には届かない。
えいぜん、と言う人来た。
毎日二人きりの穏やかな生活に、たまに来る訪問者。
自分を抱きしめる人は、その人が来た時だけは歓迎している。
「私のなな。私はななに会えないけど、覚えていてくれるでしょうか?永然には迷惑をかけますが、後は頼みます。」
「流石に覚えてるだろうな。百年も出て来ない麒麟は初めて見た。卵から出たらお前がいなくなると理解しているんだろう。」
「頭の良い子ですね。嬉しいです。」
「いや、珀奥の負担が……。」
うん、私が卵から出たらいなくなるって前にお話ししてたよ。
何でかは知らない。
そう言うのは聞かせないようにしてるみたいだしね。
珀奥様を見てみたい。
どんな顔してるのかな?
髪の色は?目の色は?
僕は獣の王だから、狐獣人がどんなのか知ってるよ。
でも一人一人やっぱり毛色は違うし、顔も違う。性別も有る。
神力の質だけは分かるよ。
暖かくて優しい光だよ。
見たいなぁ…。
チャプチャプと音がする。
はくおく様はよく小船に乗ってお昼寝をしようと言ってくれる。
ゆらゆら揺れる乗り物は、水の上に浮かんで揺れている。
抱っこされて暖かくて、気持ちいい。
金色の光が包み込んでくれる。
気持ち良い…。
最近はくおく様は具合が悪そう。
苦しそうに息を吐いている。
ずっと包み込んでいる金色の光が、失くなる時がある。
そんな時はとても暗くて寂しくなる。
出ようかな?
どうしよう……。
出たら、はくおく様はいなくなるって言ってたのに、今出たら逃げちゃうかも。
急いで出て、行かないで!って叫んだら、いてくれるかな?
側にずっといてくれる?
会いたい。
会いたい。
会いたい………。
寒い日が増えて来た。
はくおく様が何となく焦っている気がする。
えいぜんって呟いている。
コンコン。
中から叩いたら、はくおく様がビクッとするのが気配で分かった。
どうしたの?
コンッ!
パリッ………。
あ、中から叩いたら殻がひび割れた!
出る?
急いで出る!?
はくおく様が、えいぜんはまだかなって言ってる!
はくおく様いなくなっちゃう!
寒いよ…、暗いよっ!
はくおく様から光の神力がこなくなった。
なんで?
神力が出なくなる病気になったの?
だからいなくなるの?
私が治してあげるよ!?
麒麟だよ、獣の王だよっ!
きっと治せるから、行かないでっっ!
コンコンコンッ!
「永然っ!」
「もう無理なのか?」
二人の会話が聞こえる。
いつもはふにゃふにゃっとくぐもっていた声が、殻が破け出してハッキリと聞こえて来た。
まだ卵に入っている私は、ふわりと浮いて違う人に渡される。
金の光が薄くなったはくおく様から、濃厚な緑の匂いがするえいぜん様に渡された。
待ってっ!
待ってて!!!
行かないで、行かないで、行かないで!!
一生懸命殻を破ったのに、珀奥様はいなかった。
明るい外を見回すと、森の中には小さな家と湖に浮かんだ小舟が一艘チャプチャプと音を立てて揺れていた。
落ち葉がヒラヒラと舞って、可愛い花が植えられていて、よく歩く場所は踏み固まって小道になっていた。
少しの野菜と作業小屋らしき場所。
洗濯物、開いた窓、はくおく様の匂い。
「やっ!……どこ!?どこ行ったの!?」
「……………。」
「ねぇっ!?はくおく様は!?」
「……………もう、行ってしまった。」
「どこにぃ~~~~!?!?」
涙がボロボロと出てくるのを、私を殻ごと抱っこした人は見つめて途方に暮れていた。
それが永然様だった。
永然様も、今思えば悲しい顔をしていた。
だけどその時は余裕がなくて、泣くだけの自分を落とさないようにと、必死に抱っこしていた。
永然様はまるで成人前の子供の姿で成長が止まった方だ。殻ごと抱っこし続けるには、少々大きかったに違いないのに、ずっと気が済むまでそこで抱っこし続けてくれた。
それから巨城という所に連れて行かれ、此処が麒麟地区だと言って、永然様は案内してくれた。
大きな岩山の中に建つ積み上がった石で出来たお城は、とてつもなく広かった。
閑散として、枯れた木や草が石に絡まっていた。
お前が好きにしていいと言われたから、珀奥様の暮らした森の中に似せていった。
花も咲かせて虫を呼ぼう。
森の樹を生やして鳥を呼ぼう。
踏み固めた小道、小さな池、流れる小川。
麒麟の土地は自然が溢れる地になっていった。
神獣の成長はゆっくりだ。
だから百年経ってもまだ成長途中で止まらない。
見た目が永然様くらいになった時、聖女が召喚された。
聖女は女子高生なのだと言った。
銀の枝になる銀色の卵から生まれて15年も経つと、銀狼の聖女はあっという間に成人になった。見た目は永然様や那々瓊より年上に見えるが、実年齢は遥かに年下だ。なのに、年下扱いしてくるので苦手だった。
銀狼の聖女の名前は「美晴」と言った。
美晴は快活で動き回るのが好きな人だった。
銀狼の聖女は通例通り応龍が育てていた。そしていつも通り銀狼は天凪に惹かれるようだった。
美晴は玄武比翔と仲が良いようだった。よく話している姿を見かけていたが、それでも美晴の好きな人は天凪なのだと見ていて分かった。
美晴が聖剣月聖を神殿で授かり、いよいよ妖魔討伐に赴く事になった。
「あたし、天凪様の為に頑張る!」
満面の笑顔で天凪様にそう宣言する美晴に、応龍は優しく微笑んでいた。
その時に永然様が少し苦しそうな顔をしていたので尋ねたけど、何でもないと笑っていた。
神浄外の外は暗闇だった。異界の魂を持つ銀狼しか入れないのだという。
銀狼の聖女が暗闇に入ると、それまで入れなかった闇の中に、スルリと入る事が出来た。
暗闇の中に炎が灯る。
蠢く闇は妖魔がくっつき合いドロドロに溶け合った姿なのだと永然様は言った。
そのドロドロの中にあって、全くの単体で存在する人型の妖魔がいた。
黒い髪は長く、顔も身体も覆うように垂れ下がっていた。
「あれが妖魔黒曜主ねっ!!行くわよっ!」
もう既に何体もの妖魔を討伐して来た美晴は、臆する事なく黒曜主に立ち向かって行った。
神獣ごとに特性が違うので、永然様は少し後ろの方に下がっていた。あまり攻撃が得意ではないのだ。
攻撃が得意な神獣は、麒麟、青龍、白虎の三体でしかなく、他の神獣が攻撃する場合は銀狼と共に神力を混ぜ合わせて攻撃するしかない。
選ぶのは銀狼だ。
美晴は迷う事なく天凪様を選び、銀狼の銀に輝く神力と、天凪様の水の力が合わさり聖剣月聖に力が集まっていた。
「お願いっ!那々瓊が足止めして!」
那々瓊は頷いて、雷の槍を降らせる為に飛び上がった。
妖魔の黒い瞳と視線が合う。
何故か動きを止めてくれたので、思いっきり振り下ろした。
妖魔の頬に腕に脇腹に足に、雷の槍は刺さり擦り傷を作り降り注いでいく。
その間も視線が外れなかった。
何を見ている?
何故自分ばかり見ている?
妖魔ならば聖なる光を放つ銀狼の聖剣に怯えて攻撃性を増す。なのに、黒曜主は、静かに那々瓊を見ていた。
なんで、ずっと、見て………!
聖剣月聖が黒曜主の胸に深々と刺さった。
那々瓊は良いしれぬ不安が駆け巡る気分になった。
なんだろう?
何の感情だ?これは。
倒れる妖魔の黒髪が流れ、黒い瞳が那々瓊を見ていた。
優しく微笑む笑顔が目に飛び込む。
少し涙が出ているのか、潤んでいた。
妖魔の黒なのに、その漆黒は美しいと思えた。
静かに澄んだ美しい眼差し。
何でそんなに嬉しそうに見ているのか。
倒れた身体から目が離せなかった。
黒曜主の胸から聖剣が抜かれ、皆安堵の息をついて帰り出す。
那々瓊は一度皆んなについていき、最後尾を歩いて少し戻った。
もう少し見たい。
どんな顔をしてるの?
何で笑ったの?
置いて行かれて闇の中で銀狼と逸れれば、いくら神獣といえど、この闇の中では死んでしまう。
急いで黒曜主の死体を回収した。
自分の巨城に飛ばしたのだ。
もし生きていたらとんでもない事だが、その時は他に思い付かなかった。
それくらい、黒曜主の身体を持って帰りたかった。
無事に巨城に帰りつき、黒曜主の死体をどうしようと考えた。
こっそり霊廟を建てよう。
死体は一つだから小さいので良い。
でもちゃんとした石造りの立派な物を。
死体は水晶に収めた。
顔は閉じ込める前に綺麗に拭いた。
美しい顔をしていた。
耳も尻尾もない。
何故持ち帰ったのかも分からない。
ただこうしないといけないと、心が騒いだのだ。
毎日花を供えに行っていたら、永然様に見つかった。
どうして持ち帰ってここに安置しているのかと聞かれた。
「分かりません。でもどうしても気になって…。」
気になって気になって、大事に持っていた。宝物の様に………。
「そうか、麒麟は獣の王だからな。何か感じるものがあったのか………。」
永然様はこの黒曜主が誰であるのかを教えてくれた。
自分の時間が止まるのではないかと思えるくらい、暫く動けなかった。
「……………ぅ、嘘ですよね?」
声が震える。
だって銀狼の聖女に請われて、雷を降らせたんだぞ?
いっぱい……、無抵抗のこの人に。
「いいんだ、一度この身体から魂を離す必要があったから、那々瓊は悪くない。」
永然様はそう言うけど、私は許せなかった。
この人は笑ってくれた。
攻撃した私に、嬉しそうに涙を浮かべて……!
気付いたんだ!
私が麒麟だと、貴方の子だと!
「やだ、やだ、やだっ!っっつ~~~~っ!」
悲鳴の様に泣く自分に、永然様はこれから次の銀狼探しの時に、珀奥様の魂を探し出すと言った。
それまで待って欲しいと。
悲鳴を上げる自分に、ずっと付き添って慰めてくれた。
泣いても泣いても貴方は帰ってこない。
側にいて欲しい……。
手を握って卵にしていた様に、頭を撫でて欲しい。
貴方が残した金の尻尾は、私の親代わりでした。
幼い頃はずっと抱きしめて眠りました。
尻尾に残る金の神力が、無くなってしまわないように、吸い込んでしまって無くならないように、大事に持ってたんです。
手を繋いで。
頭を撫でて。
珀奥様、珀奥様っ!
…………………この、手を…………っ!
手のひらに小さな手が添えられている。
誰の手?
最近、朝露が金の神力を流してくる。その時に手を握られるけど、それとは違う手だ。
優しい………。
そっと、少しだけ力を入れて握る手は、静かで涼やかで、喉に透き通るようだ。
「辛いですか?」
少し高いけど、少年の声が尋ねてきた。
優しくて落ち着いた声だ。
この声が良いと、無理矢理連れ回したのはつい最近なのに、遥か遠い昔に感じる。
おでこに手のひらが乗った。
ヒンヤリとする。
透き通る清涼な神力が流れてくる。
沢山じゃない。少しずつ、探るように。
「気持ち悪くありませんか?」
首を振った。
気持ちいい………。
朝露の神力は、珀奥様の神力と同じ筈なのに、とても強烈で痛い。
光り輝く神力は、誰よりも望んでいた珀奥様のものだったのに、その神力を毎日入れられて苦しい。
一番最初に無理矢理渡された神力の量が膨大過ぎて、那々瓊にはどうする事も出来ずにいた。
親である珀奥様の神力には逆らえない。
逆らおうなんておかしな感情を覚える様になるなんて前は考えられなかった。でも今は、苦しくて仕方ない。
おでこから流れてくる神力が気持ち良かった。
「…………呂佳?」
覚えのある神力だ。
久しぶりに今日会えたのに、朝露から呂佳は見るなと言われて見れなかった。
「ええ、もう少し我慢できますか?」
小さく頷いた。
呂佳からほんの少し笑った気配がした。
「良い子です。助けてあげますからね、僕の那々。」
気持ち良い神力に当てられて、那々瓊は眠りについていく。
ねえ、呂佳は珀奥様なの?
朝露じゃなくて、呂佳の方が、珀奥様なの?そうだったら……、いいのに……………。
呂佳……、側にいて…………。
583
あなたにおすすめの小説
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
できるかぎり毎日? お話の予告と皆の裏話? のあがるインスタとYouTube
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
追放された味見係、【神の舌】で冷徹皇帝と聖獣の胃袋を掴んで溺愛される
水凪しおん
BL
「無能」と罵られ、故郷の王宮を追放された「味見係」のリオ。
行き場を失った彼を拾ったのは、氷のような美貌を持つ隣国の冷徹皇帝アレスだった。
「聖獣に何か食わせろ」という無理難題に対し、リオが作ったのは素朴な野菜スープ。しかしその料理には、食べた者を癒やす伝説のスキル【神の舌】の力が宿っていた!
聖獣を元気にし、皇帝の凍てついた心をも溶かしていくリオ。
「君は俺の宝だ」
冷酷だと思われていた皇帝からの、不器用で真っ直ぐな溺愛。
これは、捨てられた料理人が温かいご飯で居場所を作り、最高にハッピーになる物語。
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
冷酷無慈悲なラスボス王子はモブの従者を逃がさない
北川晶
BL
冷徹王子に殺されるモブ従者の子供時代に転生したので、死亡回避に奔走するけど、なんでか婚約者になって執着溺愛王子から逃げられない話。
ノワールは四歳のときに乙女ゲーム『花びらを恋の数だけ抱きしめて』の世界に転生したと気づいた。自分の役どころは冷酷無慈悲なラスボス王子ネロディアスの従者。従者になってしまうと十八歳でラスボス王子に殺される運命だ。
四歳である今はまだ従者ではない。
死亡回避のためネロディアスにみつからぬようにしていたが、なぜかうまくいかないし、その上婚約することにもなってしまった??
十八歳で死にたくないので、婚約も従者もごめんです。だけど家の事情で断れない。
こうなったら婚約も従者契約も撤回するよう王子を説得しよう!
そう思ったノワールはなんとか策を練るのだが、ネロディアスは撤回どころかもっと執着してきてーー!?
クールで理論派、ラスボスからなんとか逃げたいモブ従者のノワールと、そんな従者を絶対逃がさない冷酷無慈悲?なラスボス王子ネロディアスの恋愛頭脳戦。
【完結】婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。
フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」
可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。
だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。
◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。
転生したら猫獣人になってました
おーか
BL
自分が死んだ記憶はない。
でも…今は猫の赤ちゃんになってる。
この事実を鑑みるに、転生というやつなんだろう…。
それだけでも衝撃的なのに、加えて俺は猫ではなく猫獣人で成長すれば人型をとれるようになるらしい。
それに、バース性なるものが存在するという。
第10回BL小説大賞 奨励賞を頂きました。読んで、応援して下さった皆様ありがとうございました。
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる