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宝石ゴーレム
第32話 優秀すぎる
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宝石ゴーレムであるアメジストが完成した。
その後は各々解散になったはずなのだが、
「今日はもう休んで大丈夫ですよ。
明日から一緒に頑張りましょう。」
ギュ…
霊体なのに逃げられないよう、アメジストに腕を掴まれてる件について。
ネフティーは先に拠点へと戻っていたが、アメジストと俺はまだ広場に残っていた。
「「……」」
「離してくれないかな?」
人間だった頃の習慣か夜になると気持ち体が重くなる、それにオールで魔力を集め続けて居たし流石に今日は休みたい。
「作製者様の記憶と現在の状況を見る限りでは我々に余裕なんてありません。
今すぐ防備を整え、最低限籠城できる環境を作るべきです。」
「……」
籠城は確かに必要だけど、流石にまだ討伐隊は来ないと思うんだが…
「幸い私と作製者様はどちらも睡眠を必要としない種族です。
ご主人様が起きるまで全力で活動すれば最低限の要塞化は十分可能だと判断します。」
「……」
「このような会話の時間すら勿体無いと思うのですが…」
敵は来ないなんて言い訳してるのだが、アメジストの言っている事は、ぐうの音も出ない正論である!
実際アメジストの言っている事は合ってる。
街を攻撃してから明日で3日目、いつ討伐隊が組まれるかわからないが、仮に今の街の状況で攻められた場合足止めが精一杯だろう。
だが本当に魔力を集める作業のしすぎて疲れてるのだ。
「私はゴーレムの作製とスケルトンの強化を担当しますので作製者様はアンデットを使っての瓦礫の撤去と収集をお願いします。」
黙っていた俺はアメジストの指示を聞き、軽く溜息を吐きながら仕方ないと覚悟を決めた。
「わかった。
それと健斗で良いから作製者様は辞めてくれ。」
「わかりました、ではケント様と呼ばさせていただきます。」
「様も要らないんだけどな…」
ーーーーー
ガラガラガラガラ!
少しだけ明るくなり始めた頃。
俺とアメジストの2人は壁内の瓦礫を1箇所に纏めたりゴーレム部隊を作成した。
今は襲撃時に俺がスケルトン特攻した時に破壊した門の前に立っている。
「この門の修繕には少し時間がかかりそうですね。」
そしてアメジストと一晩共に作業して気づいたことがある。
それは、
『この子優秀すぎる!』
指示を出しながら手際よくゴーレムを作成、作業へ行かせるを繰り返して、使わない家も解体し資材に変えていく。
寝ているネフティーへの配慮も完璧で音が出る解体作業は遠くの家から行なっていた。
「魔法1発で壊れるのは丈夫とは言えないので壁を全部壊して作り直したいです。
まぁ流石にまだそんな余裕はありません、ここの入口以外は封鎖して基本的に此処で守る形にしましょう。」
「ソウダネ。」
アメジストが優秀すぎて、俺これからやる事が無くなるかもしれん…
「ご主人様がそろそろ起き始める頃です。
先に戻っていてください。」
「ワカリマシタ。」
すぐにネフティー様の休む家の近くに1体だけ放置していたスケルトンを意識しながら憑依する。
「ん?うわやば…」
スケルトンの見た目は鎧を着た騎士のようになっていた。
中身は魔力込みの泥だが、周りが薄く砂鉄でコーティングされ頑丈さがかなり増している。
頑丈になって移動も阻害されない、俺の作ったスケルトン鎧の完全上位互換じゃん。
…カタ……カタ……
スケルトンの出す音もかなり抑えられている。
「ッと感動してる場合じゃない。」
前に料理した時に使ったキッチンへ行き朝ご飯を作り始める。
絶賛してくれた卵焼きを少し多めに作ろう。
「家事系のスキル渡さなくて良かった。
これまで渡したら俺のやれる事マジで無くなってたよな。」
手際良く朝食を作っていく。
今は肉が沢山あるけど全部腐らせるのは勿体無い、干し肉にするべきか魔法でどうにかして冷蔵庫でも作ってみるか?
「おはよう、ございま~す…」
「おはようございます、朝ごはんもう少しで出来上がりますよ。」
料理の音で気づいたのかネフティー様が目を擦りながら降りてきた。
「たまご…」
「ありますよ。」
「ふふ、ありがと~…」
フニャフニャしてるのめっちゃ可愛い、寝ぼけてるのかな?
先に出来上がってるスープとパンを机に並べる。
「熱いので気をつけてくださいね。」
「はい…」
パンを少しずつ食べていく。
まだまだ眠そうで何回か寝落ちしそうになっており、ハラハラしながら見守っている。
「かなり眠そうますけど大丈夫ですか?
昨日よく眠れなかったとかです?」
「はい…
昨日お二人が頑張ってくれてたのはわかるのですが、物音が凄くて……」
配慮全然できてねぇー!
「す、すいませんでした!」
「大丈夫、です、よ…」
離れているとはいえ夜中に大きな音がすれば響くだろう。
それはもう騒音を超えるレベル。
「流石に、2日連続は堪えます…
頭が、痛い……」
「あ、頭が痛い?!
薬でも作りましょうか?!」
「大丈夫…」
2日、待ったネフティー様昨日眠れてなかったのか?!
眠る前にスケルトンを全て交換したし、もしかして俺に気を遣って眠らずに起きていた?!
なんという、ことだ…
その後は各々解散になったはずなのだが、
「今日はもう休んで大丈夫ですよ。
明日から一緒に頑張りましょう。」
ギュ…
霊体なのに逃げられないよう、アメジストに腕を掴まれてる件について。
ネフティーは先に拠点へと戻っていたが、アメジストと俺はまだ広場に残っていた。
「「……」」
「離してくれないかな?」
人間だった頃の習慣か夜になると気持ち体が重くなる、それにオールで魔力を集め続けて居たし流石に今日は休みたい。
「作製者様の記憶と現在の状況を見る限りでは我々に余裕なんてありません。
今すぐ防備を整え、最低限籠城できる環境を作るべきです。」
「……」
籠城は確かに必要だけど、流石にまだ討伐隊は来ないと思うんだが…
「幸い私と作製者様はどちらも睡眠を必要としない種族です。
ご主人様が起きるまで全力で活動すれば最低限の要塞化は十分可能だと判断します。」
「……」
「このような会話の時間すら勿体無いと思うのですが…」
敵は来ないなんて言い訳してるのだが、アメジストの言っている事は、ぐうの音も出ない正論である!
実際アメジストの言っている事は合ってる。
街を攻撃してから明日で3日目、いつ討伐隊が組まれるかわからないが、仮に今の街の状況で攻められた場合足止めが精一杯だろう。
だが本当に魔力を集める作業のしすぎて疲れてるのだ。
「私はゴーレムの作製とスケルトンの強化を担当しますので作製者様はアンデットを使っての瓦礫の撤去と収集をお願いします。」
黙っていた俺はアメジストの指示を聞き、軽く溜息を吐きながら仕方ないと覚悟を決めた。
「わかった。
それと健斗で良いから作製者様は辞めてくれ。」
「わかりました、ではケント様と呼ばさせていただきます。」
「様も要らないんだけどな…」
ーーーーー
ガラガラガラガラ!
少しだけ明るくなり始めた頃。
俺とアメジストの2人は壁内の瓦礫を1箇所に纏めたりゴーレム部隊を作成した。
今は襲撃時に俺がスケルトン特攻した時に破壊した門の前に立っている。
「この門の修繕には少し時間がかかりそうですね。」
そしてアメジストと一晩共に作業して気づいたことがある。
それは、
『この子優秀すぎる!』
指示を出しながら手際よくゴーレムを作成、作業へ行かせるを繰り返して、使わない家も解体し資材に変えていく。
寝ているネフティーへの配慮も完璧で音が出る解体作業は遠くの家から行なっていた。
「魔法1発で壊れるのは丈夫とは言えないので壁を全部壊して作り直したいです。
まぁ流石にまだそんな余裕はありません、ここの入口以外は封鎖して基本的に此処で守る形にしましょう。」
「ソウダネ。」
アメジストが優秀すぎて、俺これからやる事が無くなるかもしれん…
「ご主人様がそろそろ起き始める頃です。
先に戻っていてください。」
「ワカリマシタ。」
すぐにネフティー様の休む家の近くに1体だけ放置していたスケルトンを意識しながら憑依する。
「ん?うわやば…」
スケルトンの見た目は鎧を着た騎士のようになっていた。
中身は魔力込みの泥だが、周りが薄く砂鉄でコーティングされ頑丈さがかなり増している。
頑丈になって移動も阻害されない、俺の作ったスケルトン鎧の完全上位互換じゃん。
…カタ……カタ……
スケルトンの出す音もかなり抑えられている。
「ッと感動してる場合じゃない。」
前に料理した時に使ったキッチンへ行き朝ご飯を作り始める。
絶賛してくれた卵焼きを少し多めに作ろう。
「家事系のスキル渡さなくて良かった。
これまで渡したら俺のやれる事マジで無くなってたよな。」
手際良く朝食を作っていく。
今は肉が沢山あるけど全部腐らせるのは勿体無い、干し肉にするべきか魔法でどうにかして冷蔵庫でも作ってみるか?
「おはよう、ございま~す…」
「おはようございます、朝ごはんもう少しで出来上がりますよ。」
料理の音で気づいたのかネフティー様が目を擦りながら降りてきた。
「たまご…」
「ありますよ。」
「ふふ、ありがと~…」
フニャフニャしてるのめっちゃ可愛い、寝ぼけてるのかな?
先に出来上がってるスープとパンを机に並べる。
「熱いので気をつけてくださいね。」
「はい…」
パンを少しずつ食べていく。
まだまだ眠そうで何回か寝落ちしそうになっており、ハラハラしながら見守っている。
「かなり眠そうますけど大丈夫ですか?
昨日よく眠れなかったとかです?」
「はい…
昨日お二人が頑張ってくれてたのはわかるのですが、物音が凄くて……」
配慮全然できてねぇー!
「す、すいませんでした!」
「大丈夫、です、よ…」
離れているとはいえ夜中に大きな音がすれば響くだろう。
それはもう騒音を超えるレベル。
「流石に、2日連続は堪えます…
頭が、痛い……」
「あ、頭が痛い?!
薬でも作りましょうか?!」
「大丈夫…」
2日、待ったネフティー様昨日眠れてなかったのか?!
眠る前にスケルトンを全て交換したし、もしかして俺に気を遣って眠らずに起きていた?!
なんという、ことだ…
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