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仕事の話から恋愛の話、
趣味やくだらない武勇伝なんかを語り合う。
名古屋での遊び方を松本に教えるのも
俺たちの役目だった。
松本は、誘われた飲み会にはほとんど必ず参加するが
特に先輩に媚びる(器用な)タイプではなく、
そこがまた可愛くて世話を焼きたくなる。
そんな俺とは全く違う理由で、堺は松本とよく飲みたがる。
椿さんだ。
俺たちの部署と椿さんの部署は階が違うため
ほとんど会う機会がない。
働く時間もフレックスで、
出退勤の時間に偶然会うことは稀だ。
それぞれの部署に行く理由があるとすれば、
それはほとんど仕事ではなく
誰かとお喋りするだけ、というくらい可能性もない。
そんな椿さんと仲良くなるためには、
すでに仲のいい松本を介すしかないと、
堺は頑なに信じているようだった。
なぜ2人がそこまで仲がいいのか。
堺が、松本と椿さんの仲をただの友情と決めつけているのか。
4月の間、2人は研修の班が同じだったかららしい。
「皆さんが思っているようなやつではないです。」
椿さんの話をすると決まって松本はこう言う。
女性らしくないとさえ吐き、堺はそれを鵜呑みにする。
「それでも美人じゃんか。名前で呼ばれているお前が羨ましいよ。」
松本は下の名前で、義人(よしと)と呼ばれているらしい。
話を聞いてるだけだと、堺よりも松本のほうが椿さんと合うんじゃないかと思う。
「あいつは、飽き性ですよ。」
突然、松本が堺に向けて言う。堺もえっと驚く。
「今まで彼氏が3人いて、最長記録が半年らしいんです。」
それはどういうことだと、3人で面白がって理由を考える。
松本によれば、毎回冷めた椿さんが振って終わるらしい。
それを聞いて堺は男の振られた理由を考える。
「きっと好きじゃない男と付き合ってみて好きになれなかったんじゃないか?」
「顔でOKして中身に幻滅したとか」
「アレが合わなかったとか」
「3人てことは浮気、でもなさそうだしな」
「減点方式なんだろうな」
酔っ払った俺たちの妄想を聞いていた松本が
「そんなにいい女ですかね?」と悪態をつく。
趣味やくだらない武勇伝なんかを語り合う。
名古屋での遊び方を松本に教えるのも
俺たちの役目だった。
松本は、誘われた飲み会にはほとんど必ず参加するが
特に先輩に媚びる(器用な)タイプではなく、
そこがまた可愛くて世話を焼きたくなる。
そんな俺とは全く違う理由で、堺は松本とよく飲みたがる。
椿さんだ。
俺たちの部署と椿さんの部署は階が違うため
ほとんど会う機会がない。
働く時間もフレックスで、
出退勤の時間に偶然会うことは稀だ。
それぞれの部署に行く理由があるとすれば、
それはほとんど仕事ではなく
誰かとお喋りするだけ、というくらい可能性もない。
そんな椿さんと仲良くなるためには、
すでに仲のいい松本を介すしかないと、
堺は頑なに信じているようだった。
なぜ2人がそこまで仲がいいのか。
堺が、松本と椿さんの仲をただの友情と決めつけているのか。
4月の間、2人は研修の班が同じだったかららしい。
「皆さんが思っているようなやつではないです。」
椿さんの話をすると決まって松本はこう言う。
女性らしくないとさえ吐き、堺はそれを鵜呑みにする。
「それでも美人じゃんか。名前で呼ばれているお前が羨ましいよ。」
松本は下の名前で、義人(よしと)と呼ばれているらしい。
話を聞いてるだけだと、堺よりも松本のほうが椿さんと合うんじゃないかと思う。
「あいつは、飽き性ですよ。」
突然、松本が堺に向けて言う。堺もえっと驚く。
「今まで彼氏が3人いて、最長記録が半年らしいんです。」
それはどういうことだと、3人で面白がって理由を考える。
松本によれば、毎回冷めた椿さんが振って終わるらしい。
それを聞いて堺は男の振られた理由を考える。
「きっと好きじゃない男と付き合ってみて好きになれなかったんじゃないか?」
「顔でOKして中身に幻滅したとか」
「アレが合わなかったとか」
「3人てことは浮気、でもなさそうだしな」
「減点方式なんだろうな」
酔っ払った俺たちの妄想を聞いていた松本が
「そんなにいい女ですかね?」と悪態をつく。
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