契約に失敗した俺は……。

ど~はん

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21.突きつけられる現実

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翌日―。
午前7時ごろ。

「幸多!!」

「どうした?」

勢いよく開けられた部屋のドア。
幸多は寝ていた。


「どうした?じゃないわ!」

「ん?」

「ニュースニュース!ほら起きて!とりあえず来て!」

寝癖で頭がとんでもないことになっている幸多、沙夜に引っ張られてリビングに向かう。

「あ、きましたね。幸多。」

「とりあえずニュースを見てください。」

リビングにはブリュンヒルデとフレイヤがいた。
2人の後ろには、テレビで朝のニュースが流れていた。

そんな幸多の目に飛び込んできたのは、

『先ほどからお伝えしています。え~速報です。昨夜21時頃、警視庁付近の公園で殺害事件が起きました。』

『この事件によって、警視庁公安部部長 小林文太郎さん(53)が死亡しました。』

被害者が小林さんという信じられない事実だった。

『小林さんの胸部には大きな切り傷があり、警察は犯人の特定を急いでいます。』

「こ……小林さんが亡くなった……?」

「えぇ……。そうみたいよ。」

すると、幸多の携帯が震えた。

「田川さんです、幸多。」

『もしもし。』

『おぉ~幸多くん。陸上自衛隊特殊作戦群特務中隊 田川二等陸佐です。ニュースは見たか!?』
 
『見ました。小林さんが……。』

『あぁ、俺も信じられない。だがこれだけは言える、これは天使か悪魔の仕業だ。』

『やはり……そうですか。』

『とりあえず、今後は警戒して生活してくれ、もちろん外出時にはフレイヤと行動を共にするように。』

『わかりました。』

『それじゃあな!通夜は恐らく1週間後だろう。司法解剖もあるからな。とまぁ日程が決まり次第連絡する。じゃあ、失礼する。』

電話が切れた。

「大変なことになったわね……。」

「あぁ………………。フレイヤ、犯人はわかるか?」

「いいえ、ここからとなると私の感知できる範囲を越えてます。私と同格、つまり神クラスを特定するのはできますが、天使や悪魔となると無理ですね。」

幸多の家から警視庁までは6キロ。
神であるフレイヤでも無理だったようだ。

「そうか…………。ん?」

今度は玄関のチャイムが鳴った。

「見慣れない人ですね。一応警戒を。」

幸多は恐る恐る玄関へ向かう。

「はい?どうぞ。」

幸多がそう言うと、玄関の扉が空いた。

「おはようございます。」

「おっ……、おはようございます。」

「私は、亡くなられた小林さんに変わって警視庁公安部部長に任命されました。元警察庁警備局機動戦術部隊隊長 田島たじま・ハーパーです。挨拶に伺いました。そしてこれを。」

田島・ハーパーは幸多に封筒を手渡した。

「これは……。」

「亡くなられた小林さんの机の引き出しから見つかったものです。」
  

封筒の表にはこう書いてあった。

【和原幸多様へ】と―。
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