契約に失敗した俺は……。

ど~はん

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25.真の姿

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『今のは…。』

地上3500メートル地点。
サタナエルを監視しているサハクィエルとその契約者。

『どうした?なんか動いたか?』

サハクィエルの契約者は横になっていた。
右腕を両目の上に被せて目を瞑って……。

『サタナエルがあらゆるものを飲み込む光ホワイトホールを使ったみたいです。』

『戦闘中か…。相手は?』

『正確にはわかりませんが、ブリュンヒルデともう一体の…天使?正体不明です。』

『2対1か…。』

サハクィエルの契約者は、両目の上に被せていた腕を上にずらして、静かに目を開けた。

『ただ、正体不明の者の契約者はサタナエルのホワイトホールを断ち斬り、無効化しました。』

『なに?ホワイトホールを…。』

サタナエルの契約者は起き上がった。

『恐らく、あの剣は魔剣グラムだと思われます。』

『魔剣グラムだと!?』

『行きますか?』

『いや、もう少し様子を見てからにしよう。正体不明の敵と理由もなしに戦うのは危険だ。』

『わかりました。』

サハクィエルの契約者は呟いた。
『北欧神話』と…。



場面は幸多たちへ。

「面白いものを持ってるみたいだね~。じゃあ見せてあげなさい、サタナエル。」

『はい、ではこちらも…。』

そう言うとサタナエルの周りを青色のオーラが漂い始めた。

『ウウウウウオオオオオオオオァァァァァ!!!!!!!』

それまでは普通の人の姿だったサタナエルがいきなり変貌を遂げる。

左目は赤く、右目は青く煌めき、月の光で輝く鋭い牙が口から顔を覗かせる。
腕や足はやや太さを増して、爪は鋭さを増す。
背中からは大きな鳥のような翼。
肌の色はやや黒。

その姿は悪魔のようにも見えた。

『カクゴシロ…。』

サタナエルは一瞬にしてその場から消えた。

と思った途端に…、

「幸多っ…後ろ!!」

沙夜が叫ぶ。

なんの前触れもなく、一瞬にして消えたと思われたサタナエルは、幸多の後ろに移動していた。

『イデヨ…ショウメツノツルギ……。』

その声は低く、ややエコーがかかっているように思える。
そんな不気味な声であった。

静かに振り上げた腕…その手には青色のオーラが集まった。

「なっ…いつの間に!?」

慌てて振り向く幸多、しかし足は動かなかった。
あまりの出来事に、その状況を理解することに精一杯で、足を動かして回避するという所まで頭が追い付いていないのだ。

右手の青色のオーラの中から【消滅の剣】というのが現れると、

サタナエルの右腕は幸多に向かって振り下ろされた―。
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