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17【宴会】
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詰まらない事で勃発した冒険者との争いが終わった俺たちはシマムの酒場で酒を飲み交わしていた。店内はどんちゃん騒ぎになっている。
俺にボコられて意識を失ったり負傷していた者たちは僧侶のヒールを貰って全快していた。その分だけ僧侶のオッサンはぐったりとしている。ヒールって疲れるらしい。
「勝者の奢りだ。皆、飲め飲め~」
店内に大きな声が舞う。酒が舞う。つまみの破片が舞っていた。
「誰が奢るなんて言った。自分が飲んだ分は自分で払いやがれよ!」
昼間っから酒を酌み交わす俺や冒険者たち。俺たちは戦いが終止符を打ったことですっかり仲良くなっていた。ブーメランパンツのマッチョマンと全裸の俺が向かい合って騒いでいる。
「ケチな事を言うな、サブローのにーちゃん。そんなんじゃあ立派な漢に成れないぞ~」
「そうよサブローちゃん。奢ってくれたらミザリーお姉さんがチューしてあげる~」
ショートヘアーのお姉さんが唇を尖らせながら顔を近付けてくる。その真っ赤なルージュが誘惑的だった。
「マ、マジか!!」
「冗談よ、ば~~か。キスなんてしたら唇が腐っちゃうわ~。あはははは~」
逃げるように顔を引くお姉さんがケラケラと笑っていた。童貞の俺をからかって遊んでいるようだ。
「なぁろう、ぶっ殺す!」
「怖い事を言ってるとチンチンを引っぱっちゃうぞ~。ぎゅ~~~ん」
「きぃぁあああ、そんなに強く引っ張らないで~。はふ~~ん、千切れちゃう~」
俺は冒険者たち八人とすっかり仲良くなって酒を飲み交わしている。皆して年齢を越えてタメ口で話していた。
「おらおら、飲め飲め~!」
「くぃ~~。げっぷ~」
どうやらこの異世界では成人が十五歳らしく俺でも酒が飲めるらしい。
なので俺は誰の目も憚る事なく酒を飲んでいた。木製ジョッキに注がれたエールをがぶ飲みしている。まだ宴会が始まって三十分もたっていないのにジョッキで六杯は飲んでいた。
「エールうめー!」
「おおっ、サブロー。お前さん、なかなかイケる口だな~」
俺はジュースでも飲むかのようにエール酒を飲みまくっていた。たぶん全裸の加護で内臓も強化されているのだろう。いくら飲んでも酔いが回ってこないのだ。なので気持ち良く飲酒に励めた。無敵である。
「ぷはぁ~~。げっぷ~~」
全裸で一気飲みが気持ち良い。開放感が極上だった。僅か十七歳で酒の誘惑にハマってしまいそうである。
「こ~ら、サブロー。昼間っから飲み過ぎだぞ」
酒場の娘であるマキがポニーテールを揺らしながらプリプリと怒っていた。まだ幼い俺がお酒をがぶ飲みしている様子が心配なのだろう。お節介を焼いてくる。それが可愛かった。惚れてしまいそうだ。
「お父さんも怒ってやってよ。いくらなんでも昼間っから飲み過ぎだよ」
カウンターの奥で酒樽からジョッキに酒を注いでいるシマムのオヤジさんがチラ見しながら返答した。
「マキ、そんなに心配するな。それにそいつは列記とした客だ。金が有るならいくら飲んでも問題無いんだよ」
「でも~……」
「好きなだけ飲ませてやれ。その分だけうちが儲かるんだからよ。そいつが酔いつぶれようが破産しようが金を払ってくれるなら問題無しだ。」
「もぉ~、お父さんったら……」
ウエイトレスのマキは頬を膨らませてふて腐れる。それでも仕事の手を休めない。散らばったテーブルの上から空いた皿を下げていた。本当に真面目で働き者の娘である。
彼女の名前はマキ。このシマムの酒場の一人娘である。歳のころは俺と変わらないぐらいだと思う。活発で可愛く、痩せているのに胸が程良く大きく魅力的なポニーテールの娘さんだ。特に俺の全裸を見ると頬を赤らめながら視線を逸らすところが凄く可愛らしかった。だから俺はわざとらしく見せつけてしまう。
ちなみにシマムとはマスターの名前らしい。自分の名前を見せに付けるなんて昭和のラーメン屋みたいなネーミングセンスである。伊達にハゲていないってことだ。
そして、俺たちは昼まで飲み騒ぐと力尽きた。三つ子の兄弟は良い潰れて鼾をかいて眠りこけてる。ハゲ戦士はいつの間にか姿を消していた。
残ったのは女盗賊のミザリーと筋肉ダルマのキンニッカー、それに神官のオッサンと魔法使いの爺さんだけだった。特にキンニッカーとミザリーは相当ながら酒が強いようだ。
「ほ~ら、サブローちゃん。あたいのオッパイを揉みたいか~」
「そんな貧乳は揉みたかね~よ。ペチャパイ女~。俺はマキちゃんの乳を揉みたいぞ!」
女性二人が凄む。
「「殺すぞ……」」
座った目のミザリーが腰のベルトからナイフを抜いて脅してきた。ナイフの腹で俺の頬をペシペシと叩く。
「貧乳を舐めてると乳首を剃り落とすぞ」
「御免なさい……」
「それじゃあ俺様のオッパイを揉みたいのか~。ムキムキムキ~」
悪酔いしているミザリーに続いて、こちらも悪酔いしているキンニッカーが俺の頬に大胸筋を擦り付けてくる。乳首の感触がほっぺにゴリゴリと当たって気持ち悪い。
「もう辞めて~。これは精神ダメージがしんどいよ~。じ、地獄だ~……」
そんなこんなで酔い潰れなかった五名で宴会が続く。だが、しばらくすると残ったメンバーのテンションも落ち着いてきた。
「なあ、キンニッカー。訊いてもいいか?」
「マースルでいいよ。キンニッカーだと他の兄弟と紛らわしくなるからさ」
「そうか~、三男なんだっけ」
「それで、なんだ、サブローのにーちゃん?」
「加護について訊いていいか?」
「加護?」
「そもそもさ~、加護ってなんなん?」
「加護は加護だろ」
「駄目だ。こいつは脳味噌まで筋肉でガッチガチだ……」
すると女盗賊のミザリーが話を進める。
「なに、サブロー。加護について何も知らないの?」
「俺の住んでいた国には、そもそも加護なんで無かったからな」
「えっ、そうなの?」
「俺が加護を得たのは、こっちの世界に来てからだ」
「そうなんだ~。他所の国には加護って無いんだ~。カルチャーショックだわ~」
「だから加護って、なんなん?」
「それじゃあ、あたいが説明してあげる」
そう述べるとミザリーは長い睫毛でウィンクを飛ばしてきた。その仕草にドキッとする。
俺にボコられて意識を失ったり負傷していた者たちは僧侶のヒールを貰って全快していた。その分だけ僧侶のオッサンはぐったりとしている。ヒールって疲れるらしい。
「勝者の奢りだ。皆、飲め飲め~」
店内に大きな声が舞う。酒が舞う。つまみの破片が舞っていた。
「誰が奢るなんて言った。自分が飲んだ分は自分で払いやがれよ!」
昼間っから酒を酌み交わす俺や冒険者たち。俺たちは戦いが終止符を打ったことですっかり仲良くなっていた。ブーメランパンツのマッチョマンと全裸の俺が向かい合って騒いでいる。
「ケチな事を言うな、サブローのにーちゃん。そんなんじゃあ立派な漢に成れないぞ~」
「そうよサブローちゃん。奢ってくれたらミザリーお姉さんがチューしてあげる~」
ショートヘアーのお姉さんが唇を尖らせながら顔を近付けてくる。その真っ赤なルージュが誘惑的だった。
「マ、マジか!!」
「冗談よ、ば~~か。キスなんてしたら唇が腐っちゃうわ~。あはははは~」
逃げるように顔を引くお姉さんがケラケラと笑っていた。童貞の俺をからかって遊んでいるようだ。
「なぁろう、ぶっ殺す!」
「怖い事を言ってるとチンチンを引っぱっちゃうぞ~。ぎゅ~~~ん」
「きぃぁあああ、そんなに強く引っ張らないで~。はふ~~ん、千切れちゃう~」
俺は冒険者たち八人とすっかり仲良くなって酒を飲み交わしている。皆して年齢を越えてタメ口で話していた。
「おらおら、飲め飲め~!」
「くぃ~~。げっぷ~」
どうやらこの異世界では成人が十五歳らしく俺でも酒が飲めるらしい。
なので俺は誰の目も憚る事なく酒を飲んでいた。木製ジョッキに注がれたエールをがぶ飲みしている。まだ宴会が始まって三十分もたっていないのにジョッキで六杯は飲んでいた。
「エールうめー!」
「おおっ、サブロー。お前さん、なかなかイケる口だな~」
俺はジュースでも飲むかのようにエール酒を飲みまくっていた。たぶん全裸の加護で内臓も強化されているのだろう。いくら飲んでも酔いが回ってこないのだ。なので気持ち良く飲酒に励めた。無敵である。
「ぷはぁ~~。げっぷ~~」
全裸で一気飲みが気持ち良い。開放感が極上だった。僅か十七歳で酒の誘惑にハマってしまいそうである。
「こ~ら、サブロー。昼間っから飲み過ぎだぞ」
酒場の娘であるマキがポニーテールを揺らしながらプリプリと怒っていた。まだ幼い俺がお酒をがぶ飲みしている様子が心配なのだろう。お節介を焼いてくる。それが可愛かった。惚れてしまいそうだ。
「お父さんも怒ってやってよ。いくらなんでも昼間っから飲み過ぎだよ」
カウンターの奥で酒樽からジョッキに酒を注いでいるシマムのオヤジさんがチラ見しながら返答した。
「マキ、そんなに心配するな。それにそいつは列記とした客だ。金が有るならいくら飲んでも問題無いんだよ」
「でも~……」
「好きなだけ飲ませてやれ。その分だけうちが儲かるんだからよ。そいつが酔いつぶれようが破産しようが金を払ってくれるなら問題無しだ。」
「もぉ~、お父さんったら……」
ウエイトレスのマキは頬を膨らませてふて腐れる。それでも仕事の手を休めない。散らばったテーブルの上から空いた皿を下げていた。本当に真面目で働き者の娘である。
彼女の名前はマキ。このシマムの酒場の一人娘である。歳のころは俺と変わらないぐらいだと思う。活発で可愛く、痩せているのに胸が程良く大きく魅力的なポニーテールの娘さんだ。特に俺の全裸を見ると頬を赤らめながら視線を逸らすところが凄く可愛らしかった。だから俺はわざとらしく見せつけてしまう。
ちなみにシマムとはマスターの名前らしい。自分の名前を見せに付けるなんて昭和のラーメン屋みたいなネーミングセンスである。伊達にハゲていないってことだ。
そして、俺たちは昼まで飲み騒ぐと力尽きた。三つ子の兄弟は良い潰れて鼾をかいて眠りこけてる。ハゲ戦士はいつの間にか姿を消していた。
残ったのは女盗賊のミザリーと筋肉ダルマのキンニッカー、それに神官のオッサンと魔法使いの爺さんだけだった。特にキンニッカーとミザリーは相当ながら酒が強いようだ。
「ほ~ら、サブローちゃん。あたいのオッパイを揉みたいか~」
「そんな貧乳は揉みたかね~よ。ペチャパイ女~。俺はマキちゃんの乳を揉みたいぞ!」
女性二人が凄む。
「「殺すぞ……」」
座った目のミザリーが腰のベルトからナイフを抜いて脅してきた。ナイフの腹で俺の頬をペシペシと叩く。
「貧乳を舐めてると乳首を剃り落とすぞ」
「御免なさい……」
「それじゃあ俺様のオッパイを揉みたいのか~。ムキムキムキ~」
悪酔いしているミザリーに続いて、こちらも悪酔いしているキンニッカーが俺の頬に大胸筋を擦り付けてくる。乳首の感触がほっぺにゴリゴリと当たって気持ち悪い。
「もう辞めて~。これは精神ダメージがしんどいよ~。じ、地獄だ~……」
そんなこんなで酔い潰れなかった五名で宴会が続く。だが、しばらくすると残ったメンバーのテンションも落ち着いてきた。
「なあ、キンニッカー。訊いてもいいか?」
「マースルでいいよ。キンニッカーだと他の兄弟と紛らわしくなるからさ」
「そうか~、三男なんだっけ」
「それで、なんだ、サブローのにーちゃん?」
「加護について訊いていいか?」
「加護?」
「そもそもさ~、加護ってなんなん?」
「加護は加護だろ」
「駄目だ。こいつは脳味噌まで筋肉でガッチガチだ……」
すると女盗賊のミザリーが話を進める。
「なに、サブロー。加護について何も知らないの?」
「俺の住んでいた国には、そもそも加護なんで無かったからな」
「えっ、そうなの?」
「俺が加護を得たのは、こっちの世界に来てからだ」
「そうなんだ~。他所の国には加護って無いんだ~。カルチャーショックだわ~」
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