将来、悲運な結末を迎える令嬢は幸せに生きる

都築稔

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間話話3

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「・・・ルカ様、私の顔に何かついてますか?」

ジロジロと見過ぎたらしい。勘違いしたリアが恥ずかしそうに言ってきた。

「何もついてないよ。可愛いなぁって見てただけ。」

「っ!!!もう、何言ってるんですか!」

苺のように顔を真っ赤にさせたところも可愛い。こんな、誰にでも愛されそうな少女を悪役令嬢とか言ったのはどこの誰だよ。

・・・僕のお婆様か。

もしお婆様が生きていたら、今のリアを見て悪役令嬢なんて言わないんじゃないだろうか。お祖父様曰く、争いごとが好きなタイプではなかったみたいだし。

ほら、今だって。

「リア、ココついてるよ」

「どこですか?」

「ココ」

リアのほっぺについていたクリームを指で拭う。そしてそれを食べた。

「何をして・・・」

あぁまた、苺みたいな顔をして。苺のクレープを食べたからといって、毎回そんな顔されたらたまんないよ。

「美味しい?」

「さ、先程お食べになったではありませんか。」

「リアのほっぺについた?」

「そうではなくて!」

あー、可愛い。怒った顔も可愛い。

確かに僕もクレープを食べた。そのことを言いたかったのだろう。

いつもはラーヤとラナが用意してくれたお菓子やお茶でティータイムをするけれど、こういったデートもやっぱりいいよな。

ちなみに今日は2人とも休みにしてもらった。

もちろん、リアと2人でデートするため。こんなところまで来られたらたまったもんじゃない。

・・・まぁ、普通の貴族は連れて行くんだろうけど。僕は魔塔の長だからね。こんな時、魔法ができてよかったと思うよ。護衛を連れて行かないで済む。

「次は何を見ようか」

「そうですね・・・何があるんでしたっけ?」

近くにあったパンフレットを取ってきて一緒に見る。

「クラゲとか見たいです!」

お、やはりお婆様は当てになるな。クラゲは人気があると言っていた。さすが同じ世界の者だ。

その後、2人でクラゲなど一通り見て回った。イルカ(精霊)のショーだって見た。

正直、リアの顔や反応ばかり見ていてどんな魚がいたかあまり覚えていない。

実はここだけの話、ペンギンやアザラシのコーナーはまだできていない。これから増設する予定だ。

なんでだって?

別にお金が足りなかったわけじゃない。

そうすれば、「新しくできたんだって」とリアを再び誘う口実ができるからだ。

ペンギンやアザラシは、これまたリアたちの前世の世界では人気だったものらしい。だからきっと、見たがるに違いない。

「ねぇ、ルカ様?」

「なんだい?」

「やけにここに詳しいですね。」

「そうか?」

「はい。こういう場所にあまり興味なさそうですのに。」

もちろん、僕1人で見るために作ったわけじゃないさ。リアありきの水族園だ。

「リアが好きかなと思って調べたんだよ。」

嘘はついてない。調べて、作ったんだ。作った部分を言ってないだけ。

こんな大掛かりなプレゼント、知ったら恐縮しちゃうだろ?

「自分の興味がないことでも、リアが喜びそうなものならいくらでも調べるさ。」

この照れた顔を一生隣で見るために、僕がどれほど必死かなんてカッコ悪くて君には見せられないよ。
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