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いざ! 2
しおりを挟む魔法が破られないよう、先ほどより気を張った。魔法自体も3層にして強度を上げる。
これですぐには破られないはずだ。
「悪いがお前には消えてもらわないといけない。」
もう一度、放つために魔力を圧縮し始めた。
僕が結界を張ったのにはもう一つ理由がある。
「いつまで逃げ切れるかな。」
放った魔力は白い鳥めがけて飛んでいった。それを白い鳥は素早く反応して避ける。
が、結界に当たった魔力は跳ね返り、また白い鳥めがけて飛んでいく。
「ピュイッ!!」
白い鳥は予想していなかったのだろう。それでも寸で避けた。
「じゃあこれはどうかな?」
もう一発、魔力を放った。つまり、白い鳥を追いかける黒い球が2個に。
少し嫌な予感がして、早く終わらせた方がいいと判断した。
魔力をもう二発放つ。
さすがに避けきれず、白い鳥は何度か僕の魔力に当たっている。
一回当たっただけではなくならないのか。
先程までのより大きくした魔力を放つ。
これでどうだ?
疲弊した白い鳥は新たに放った魔力に気が付かなかったのだろう。
真っ直ぐ飛んでいった黒い球が白い鳥をすっぽり包んだ。他に放っていた魔力もそいつに吸い取られ、一度大きく膨らんだと思ったら弾けてなくなった。
黒い球が白い鳥を取り込んで、ほんの数秒のことだった。
「……終わったのか?」
あまり倒した実感もなく、倒してしまった。それが逆に怪しいというか。
しかし、探索しても何も引っかからない。見えない位置に隠れてるというわけではないらしい。
「…どういうことだ?」
「あれ、ルカ様?」
すぐ後ろを振り返ると、アメリア嬢がいた。
アメリア嬢が僕に気づいて、どうにかしたとかないよな?
その考えはすぐに杞憂だとわかった。
「あの、この辺りに白い小鳥を見かけませんでしたか?私のお友だちなのですが、どこかへ行ってしまったようでして。」
小鳥がお友だち?しかも、親しくもないのに僕を下の名前で呼んだのか?…なんて、何も知らなければ馬鹿にして終わっていたはずだ。
「…いえ、僕は見ていません。気づかなかっただけかもしれませんが。」
「そうですか…。」
この女のせいで、リアは気にしなくてもいいことを気にしているんだ。関わり合っていいことなんかない。
「それでは、失礼します。」
「あ、ちょっと待ってください。」
くるりと踵を返したのに、呼び止められてしまった。気づかなかったフリして無視しようか?…いや、それにしては近すぎるか。
「…なんですか?」
「今日はエミリア様とご一緒じゃないのですね。」
「えぇ、だから?」
「あっ、えっと。」
話すことがないのなら話しかけてくるなよ。僕は今すぐにでもリアの元へ行きたいのに。
「エミリア様は今までずっと、私に嫌がらせをしてきたことはありません。」
「そうだろうね。僕もずっと一緒にいるけど、そんなところは見たことがない。」
急に何の話しだ?内容が内容なので警戒せざるおえない。
「そうですよね。」
「何が言いたい?」
「あ!あの、えっと、どうしてなのかなって。」
「どうして?」
こいつ、前世持ちか?それとも転移?
「リアが心優しく、そんなことをする人じゃないからではないか?」
「そう、ですよね。変なことを聞いてすみませんでした。」
本当はこの女からもう少し話を聞いて、確かめたかった。しかし、あまり話していたくはない。
僕は彼女から離れ、リアの元へ行くことにした。
アメリア嬢を監視できるよう、魔法を残して。
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