将来、悲運な結末を迎える令嬢は幸せに生きる

都築稔

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波瀾のホームパーティー4

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リオルとカエラによってパーティーに連れ戻された私たちは、皆と共に昼食をとることになった。

当然、会話はマリアンヌ様を中心に展開される。

「もうすぐ学園祭ですね。」

「本当ですわね。今年、生徒会では何をなさるんですか?」

毎年秋に行われる学園祭では、出し物を日本みたいにクラスで出すところもあればクラブなどで出すところもある。中でも生徒会の出し物は毎年人気で、皆の注目の的となっている。

「私たちはバザーを開こうと思ってますの。集まったお金は孤児院に寄付しようと思いまして。」

「あら、素敵ですね。」

「手作りのクッキーやハンカチなんかを持ち寄って販売しようと思ってますのよ。」

「私たちも何かあればお手伝いしますわ。」

「まぁ、嬉しいわ。」

ライト様たちが生徒会に入ってからは、学園祭の出し物はマリアンヌ様とカエラが考えていた。確か、去年は演劇だったかしら。

去年、私は演劇には出ずに裏方の衣装製作を手伝った。今年も手伝おうと思っているけど、手作りのお菓子も手芸品も出していいものかと悩んでいる。だって、絶対にルカ様の機嫌が悪くなるもの。何かいい案があればいいのだけど。

「私にも何か手伝わせてもらえないですか?これまで皆さんにご迷惑をおかけしたので、お役に立ちたくて。」

昼食を食べ始めてから、会話に相槌を打つだけだったアメリア嬢が会話に入り込んできた。

ライト様とマリアンヌ様は少し顔を見合わせた。

「えぇ、ありがとう。歓迎するわ。」

きっと心の内は違うだろう。それでもマリアンヌ様は彼女を笑って受け入れた。
「本当ですか?よかった、断られるんじゃないかと心配してましたの。」

庇護欲をそそるような、わざとらしい演技をする。

「お優しいマリアンヌ様が邪険にするわけないでしょう?」

何言ってるの?この子、みたいな反応してますけど、あなたこそ何言ってるのかしら。邪険というより、自身の身を守る判断としては断った方がいいのよ?

なんて、私からは言いませんけど。マリアンヌ様が優しいと思ってもらった方がいいもの。誰かをいじめるような人だと思われていたら、私の代わりに“悪役令嬢”になってしまうからね。

「そうですよね。私ったら、何を言ってるのかしら。」

うふふ、と笑って誤魔化しているけど、きっと彼女はマリアンヌ様に意地悪なイメージをつけたかったんだろう。

「皆さん、私たちを手伝いたいと思ってくださるなら、当日に何か一品でいいので持ってきてくださると助かります。私たちだけで作るのには限界がありますし、種類は豊富な方が楽しいもの。」

「そうね。同じクッキーでも、作る人によって違いますもの。味も思いもね。」

「カエラ様、素敵ですわ。同じレシピで違いますわよね!」

和気あいあいと話してますけど、つまりは手伝いと言っても当日まで何もしなくていいということ。マリアンヌ様も考えましたわね。こうすれば、アメリア嬢からの好意(?)を無碍にせず、できるだけ接触せずに、全て丸く収まりますもの。
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