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波瀾のホームパーティー7
しおりを挟む「状況は理解したよ。」
ライト様は落ち着いた声でそう言った。
本来なら自分達でどうにか解決してほしい。でも、こんな場所とタイミングでされたら首を突っ込まざるおえない。
「ライト様、助けてください!」
「殿下、このバカな女を黙らせてください。彼女に選択肢なんてないんですから。」
二人とも黙れー!って言いたいけど、私は口を挟みません。面倒くさいもの。巻き込まれたくないわ。
男は、この世界の基準でも最低だけどね。
「まずはオズホーン子爵子息。君は少し強引過ぎる。それじゃあ、嫌がられるのも無理ないよ。とりあえず考え直して、彼女を誘うなら日を改めることだね。」
「……わかりました。」
この人、子爵なのにあんなに偉そうだったんだ。痛い人だ。なんて言いません。お、思ってもないですからね。
「それから、アメリア嬢。君は今日、出会いを求めに来たんだろう?」
「え…あ、そうです。」
あら、あの子忘れてたわね。
「そうだよね。それなら、彼をとは言わないけどもう少し他の人と話したらどうだい?今日、僕たちのところにばかり来ていたじゃないか。」
まぁ、彼女の目的はライト様ですからね。
「…私、人見知りで。」
おっと、この後に及んで言い訳するのか。すごいわね、この子。
「僕たちとだって、仲良くないじゃないか。」
ライト様からの重い一撃が入った。
「そんな…私は皆様によくしていただいていると思ってましたのに。」
これみよがしに可哀想なフリをするアメリア嬢。ライト様には効きません。
「邪険にはしないよ。」
「ほら!」
「それは君以外にも同じこと。決して仲が良いというわけではない。」
ライト様にしては、珍しくはっきりと言った。それくらい彼もうんざりしているのかもしれない。
「酷いです。そんなに言わなくてもいいじゃないですか。」
ぐすんぐすんと泣いてみせる。
こういうところは変わっていないなと思う。
「はぁぁ。泣いたらいいと思っているのかい?」
今日のライト様は本当に辛辣です。これはこれで事件じゃないでしょうか。
流石に、ライト様のこの態度に怯んだようだ。
「…申し訳ありません。良き会の最後にこんな騒ぎを起こしてしまって。」
会をめちゃくちゃにしたことは認めるけど、他の人を見る努力をする・泣いてどうにかしようと思ったことについては謝らないのね。
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「ほら、二人とももう帰りな。」
リアン様が二人を促した。
「皆様も、最後にお騒がせしてごめんなさい。」
「マリアンヌ様が謝ることではありませんわ。」
「いいえ、私が主催した会なのですから。最後まで皆に楽しんでもらう責任があったのに…人選を間違えてしまったみたいだからね。」
「マリアンヌ様はお優しいですわね。」
事の一部始終を見ていた令嬢たちが、アメリア嬢に嫌味を放つ。
居た堪れなくなった彼女は、もう一度謝罪をして帰って行った。
はぁ、最後の最後まで大変な会だったわ。早くルカ様に癒されたい……。
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