将来、悲運な結末を迎える令嬢は幸せに生きる

都築稔

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癒しのティータイム

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「リア、またしかめっ面してる。」

只今、ルカ様との恒例のお茶会中。

そんな幸せな時間にも関わらず私がこんな顔をしているのは、先日の嫌なことを思い出したから。

「リアは僕と過ごすのが嫌になったのかな?」

スッと感じた寒気に全力で首を振る。

「じゃあ何。僕といるのに、他のこと考えていたってこと?」

はい、そうですなんて言える雰囲気じゃありません。どうしよう・・・。

「はぁ・・・あのね、僕は怯えさせたいわけじゃないんだよ。」

よぉくわかってますとも。

彼の様子を伺おうと目線を上げて・・・悶絶した。

え・・・えっ!なんですかその明らかな膨れっ面は!プクッとした頰が可愛すぎる。あぁ、ツンツンしたい!触ってもいいですかね?婚約者だからで許されますかね?!

久しぶりに彼の少し幼い表情を見て、顔が緩む。

「なんだよ、僕の顔見てニコニコと。」

「あっ・・・ごめんなさい。気持ち悪いですよね。」

オタク全開ですもんね。キモいに決まってる。

「いや、そうじゃなくて。」

「・・・なんでしょう?」

「僕は怒ってるんだよ?」

え、あっ、そっち?というか普通考えたらそうなのかしら?

「いいよ、僕の顔見てニコニコしてた件は。・・・・・・可愛いし。」

公式からお許しが出た!

なんて誤魔化しますが、私の顔はきっとりんごのように赤い。

突然のデレは心臓に悪いですって!
なんですか?私がルカ様以外のことを考えてたから拗ねていたのに、自分の顔見て幸せそうにしてる私見たら満足しちゃったんですかね?!そんなところも可愛いです!

「んもう、こっち向いてってば。」

悶えている顔を見せるまいとしていたら、阻止されてしまった。

いや、私も好きな人にデレデレとしたキモい顔をあまり見せたくはないのですが。

「もしかして、さっき自分の顔をキモいとか言ってたけどそれを気にしてるの?」

「しますよ、もちろん。」

「僕のこと、好きなんだもんね。それは気になるよね。」

ん~、すごく満足そうなお顔。その勝ち誇ったようなお顔も好きです!オタクは白旗あげるしかありません。

恥ずかしくはあるけど、好きな人が幸せそうならなんでもいい気がしてくる。

物語のルカ様は悲しそうな顔ばかりだったから。私しか知らないこの表情を、この幸せそうな顔を、私は彼にずっとしていてもらいたい。

「流石に、見過ぎじゃない?」

考え事をしている間、無意識にずっと見ていたみたいだ。

照れた顔もいいな、なんて言ったら彼は喜んでくれるだろうか。

「リアは本当に僕が好きだね。」

うん、今みたいにこう返ってくるに違いない。
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