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悪巧み
しおりを挟む私の前世の名前は安藤姫子。
“姫”なんて名前がついているばっかりに、昔からいじめられてきた。
肉付きがよくそばかすのついたほお、野暮ったい目、体型は普通だったことがまだ救い。それでも似合わない名前だとずっと言われてきた。
そんな私が今世ではヒロインになれるはずだったのにこのザマ。でも、このままおとなしくなんてしてあげないわよ。
冷静に考えて、エミリアに都合が良すぎるこの世界。おそらく彼女も転生者か何かと考えるべきよね。そこから湧き上がる次の疑問は、彼女がどこまでゲームをプレイしたかってこと。
私が亡くなる半年前、2nd seasonが発売された。悪役令嬢のエミリアがいなくなったその後の世界。そこでオールクリアすると、なんとルカルートが解放される。彼女はこのゲームの存在を知っているかしら。知らなければ好都合なんだけど。それは高望みしすぎ?
まぁなんにせよ、つまりはエミリアさえいなくなれば2nd seasonに進めるということ。ルカルートに進みたいわけじゃないけど、他に人がいなければそれもありよね。平民よりマシだわ。
ピィちゃんがいない今、少々手荒な真似も考えないといけないかもしれない。あと、ルカに気づかれないように慎重に。
ゲームではルカ本人が彼女を殺したりしているけれど、ヒロインが直接殺したことはない。本当は人殺しなんて嫌だけれど、どこか僻地に送ってもルカなら見つけ出しそうだもの。そんなの、意味がないわ。
でも、私が直接殺したことで恨まれても困る。そこでとっておきの秘策がある。これもそのゲームをプレイしたからわかる知識。
「あんただって前世の知識で今の地位を手に入れてるんだから。私だって使わせてもらうわ。」
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