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第1章
新しいルーティン〜ジェイドsaid〜
しおりを挟む僕の朝は畑から始まる。
支度を終えたら畑へ向かい、収穫できそうなものを収穫。あとは、水やりや草抜きなんかを簡単に済ませる。朝食に使えそうなものはキッチンへ。それ以外は、軽く汚れを落として保管庫に。
アカリは僕が作る料理を、とても美味しそうに食べてくれる。それを見ているのがとても好きだ。
今日は卵がなかったな。サンドイッチにしよう。
そういえば、昨日は桃をもらったんだった。皮を剥いてデザートとして冷やしておこう。アカリ、喜ぶぞ。
自家製の鶏ハムとオリジナルのマスタードソース、レタスをこれでもかとパンに挟む。
こんなに挟んだらアカリの口では食べにくいだろうか。でもリスみたいに口いっぱいにモグモグしてるのも可愛いよな。紙に包んで切れば、食べる時も崩れにくいか?うん、そうしよう。確かここに可愛いのがあったな。
山奥に住んでるからといって、別に人間が嫌いなわけではない。自然が好きなだけだ。
アカリが家に来てから、僕の思考は彼女ファーストな考え方をするようになった。買い物をする時は好きなものをメインに選ぶし、育てた野菜もより美味しそうな方を彼女の皿に盛る。
「おはようございます、ジェイドさん。」
「おはよう。ちょうど、朝ご飯ができたから呼びに行こうとしてたんだ。」
「今日はなんですか?」
「鶏ハムのサンドイッチだよ。デザートに桃を冷やしてあるから、後で食べよう。」
「桃!?私、大好きなんです!」
ニコニコで席に着くアカリを見て、少し傷んだものも追加でもらってジャムにすることを決めた。
そうしたらもう少し長く楽しめるからね。
「んん~!美味しい!」
「この鶏ハム、自家製なんだけどどうかな?」
「えっ!作ったんですか??美味しいです!それに、カロリーを抑えてタンパク質を摂れるっていうのもポイント高いです。」
そうか。僕はどんなアカリでも可愛いと思うけど、本人が気にするならこれから気をつけよう。
「よかった。また作るね。」
うん、今日はいい情報もらった。
桃を食べて悶える姿も見れたし、大満足だ。
さて、朝食の食器はアカリが片付けてくれる。気にしなくてもいいのに、何もしないのは嫌なんだそうだ。掃除も彼女に任せている。
その間に僕は畑に戻って病気になっていないか確認したり、取り残した草を抜いたりしている。時には次の季節のために、野菜の種を植えたりしている。
昼ご飯は基本的にアカリが作ってくれる。それを食べたら少し休憩して、2人で森に入る。僕は肉を狩ったり、護衛のため。彼女は薬草や山菜を採るため。
彼女は虫があまり怖くないらしい。僕の周りの女の子みたいに苦手だとかいってしなだれかかってこなくて助かっている。いや、アカリだったら歓迎するんだけど。
収穫できたものや狩ったものは、自分たちが食べるものを少し残して後は村に卸している。最近は村に行っても前ほど女性が寄って来なくて行きやすい。
まぁ、それでも寄ってくるやつもいるけどね。大抵そういうやつはアカリを下げた目で見ている。なのでそういう時はそいつを無視して、アカリを存分に可愛がっている。プライドを傷つけられて怒って帰っていくのを見て、アカリが僕に注意するところまでが毎回の流れだ。
どれだけ注意されても直すつもりはないけどね。
夜は僕がご飯を作る。アカリはその間にお風呂に入ってもらう。そして夕食の片付けを彼女が、その間に僕がお風呂へ、というルーティン。
今日は村の食堂で食べたから、肉の下処理を先にして保管庫に入れておくだけにした。
お風呂上がりに僕のコーヒーを飲みたいなんて可愛いことを言われたけど、寝れなくなっちゃうからね。カフェインの入っていないハーブティーで我慢してもらった。
「はぁ~、落ち着く。」
アカリは寝る時、これが一番落ち着くと"すうぇっと"を着ている。倒れていた日に来ていたものだ。前に住んでいた世界のものらしい。それ以外は僕が着ていた服を着ている。
・・・あ、僕としたことがアカリに服を買ってない!
何も言わないけど、わざわざ寝る時にこの服を着るんだ。彼女だってちゃんと自分に合う服がほしいよな。でも、優しいから自分から言えないんだ。なんてことだ!!
よし、明日買いに行こう。
少し、とろんとした眠そうな目で微笑む彼女に笑い返した。
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