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招集
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翌日、間田から詰め寄られた。
「山川さんとすでに友だちってほんと!? いつ知り合ったんだよ嘘つきぃ!」
「あの時はまだ知り合いじゃなかっただけだよ」
「じゃあどうやって!? 参考にするから事細かく説明しろ!」
俺だってできることなら間田と変わってやりたかったよ。説明したくない。記憶を掘り起こしたくない。
「黙ってるってことはやましいことがあるんだな!?」
「無いわ!!」
お前じゃあるまいし!
俺が言うまで離れない間田に根気負けして、由奈と外で会った時のことを話す。ついでにパンはくわえていなかったけどパンの袋は持ってたなんて小話を挟んだものだから、間田がさらに激昂した。失言。
「パン女子とぶつかりたいって願望あるの知ってて先越すなよ! 俺だけパン女子未経験じゃん……」
「だいたいの人間がパン女子未経験だと思うよ」
「慰めにならねぇ」
拗ねられても困るし絶望的に可愛くない。俺に嫉妬する前に自分で動いてくれ。
「あ、でもこれから部活で会えるから大丈夫じゃん?」
「他の部と兼部だから名前だけ書いてもらったんだよ。だからほとんど来ないと思う。というか、ボランティア部自体あまり活動しないって言ってた」
「おぼろぉぉ! 嘘だろ! 兼部! 俺も兼部! お揃いだ!?」
そろそろ壊れてきたな。そんなお揃いで喜んでいる間田が痛々しくて可哀想になってきた。でも、この二人が上手くいくことはないだろう。万が一上手くいっても俺が嫌だ。それなら円先輩の方がいい。
でも、どちらにせよ、結婚式の招待状もらったら行きづらいなぁ。元カノの結婚式に呼ばれるって。でもこの世界が正規ルートになると、由奈と付き合っていた過去は俺の中だけで完結しちゃうのか。なんか変な気分。
「告白しようかな。どう思う?」
「まずはじめましてをしてみようか」
「そうか! まだ出会ってなかったじゃぁん。俺ってばおちゃめ!」
前向きなところは見習いたい。真似はしたくない。
「今から山川さんのとこ行く?」
「だからなんでそんな前のめりなの。部活の集まりで挨拶しなよ」
「不自然?」
「不自然」
「ちぇ~~~~~~ッッ」
拗ねたまま間田がトイレに立った。連れションはしない。普通に嫌じゃない? 女子は連れション多いけど恥ずかしくないのかな。個室だから平気なのかも。男子で個室だったら目的が明確でもっと恥ずかしいけどね。
「おはよ」
「おはよ~、今日は珍しくぎりぎりじゃん」
そう、いつもなら道端が早くて間田がぎりぎりかぎり遅刻なのに、今日は逆だった。
「兄貴と、来たから」
「そっか」
仲良し兄弟羨ましい。一人っ子だからお兄ちゃんずっと欲しかった覚えがある。サンタさんに「お兄ちゃんをください」って手紙書いた年のプレゼントはサッカーボールだった。何故。
「兄貴、から」
「ん? なに?」
「今日、部活集まるって」
「部活やるの!?」
円先輩からの伝言なので、言った道端も詳しくは知らないらしい。部活基本やらないんじゃなかったんかい。しかも実はヒーロー部ということを秘密しなきゃいけない相手が二人もいるのに。
「山川さん、にも」
「伝えるの?」
それこそグループLIMEを活用する時なのでは?
連絡に使わないで何に使うんだ。今日の朝ご飯報告でもすんのか。仕方ない。間田はグループ入ってないし、あと伝えるの由奈だけだから伝えに行くか。……俺が?
「俺からLIMEで言っておくよ」
「あり、がと」
そういえば友だちになってたんだった。顔を合わせなくていいならまだハードルが低い。由奈のアイコンを選んでぱぱっと送っておく。嫌なことは後回しにする方がストレス溜まるのを社会に出て学んだからね。
それに家庭科部があるから無理かもしれない。うん、無理だな。
期待とは裏腹にOKスタンプがすぐ返ってきた。頭数揃えるために名前だけ入った部なのにえらいねぇ……。
「あ、場所は? それも伝えないと」
「部室、ある」
「部室なんてあるんだ」
「生徒会準備室」
「職権乱用では!?」
生徒会準備室って生徒会しか使っちゃいけないんじゃないのか。少なくとも部室にはならないだろ。役員の人や生徒会顧問に怒られそう。
「行っていいのかな~」
もし怒られたら生徒会長に言われてきましたって円先輩に全投げしよう。俺はか弱い新入生だ。
とりあえずそのまま由奈に送ると、同じような反応が返ってきた。そうだよね、おかしいよね。一人は怖いから一緒に行ってって言われた。由奈と言えども一人は可哀想なので了承した。俺でも一人は行きづらい。
「たで~ま~」
「おかえり。急に今日ボランティア部の集まりがあるって連絡着たんだけどさ、間田は部活あるから無理かな?」
「行く行く行く行く行くぅ! 部活遅れるぅ!」
軽い。軽すぎる。少しは悩む素振りくらいしろ。
「部活の先輩に言っておかないと後で何か言われるんじゃない?」
「へーきへーき。蓮君は真面目だなぁ。じゃあいちおうLIMEしよ」
「俺が言わなきゃ無断で遅刻する気だったのか」
「そだよん」
「根が不真面目過ぎる」
生まれつきの不真面目か。俺だったら、無断で何かしたら相手がどう思うか気が気でしょうがなくなると思う。なんで平気なんだ。ここまで違う考え方できるのに親友なんだよなぁ。人間て不思議。
わくわくしている間田が赤ちゃんに見えてきた。可愛いって噂の子と会えるんだもん、嬉しいさそりゃ。俺も高一だったら。いや、社会人でもフリーだったらわりと喜ぶかもしれない。
十五歳にしてストレスで胃をキリキリさせて一日がゆっくり過ぎていく。楽しいと一日があっという間って言うけど、逆はめちゃくちゃキツイことを理解した。
「山川さんとすでに友だちってほんと!? いつ知り合ったんだよ嘘つきぃ!」
「あの時はまだ知り合いじゃなかっただけだよ」
「じゃあどうやって!? 参考にするから事細かく説明しろ!」
俺だってできることなら間田と変わってやりたかったよ。説明したくない。記憶を掘り起こしたくない。
「黙ってるってことはやましいことがあるんだな!?」
「無いわ!!」
お前じゃあるまいし!
俺が言うまで離れない間田に根気負けして、由奈と外で会った時のことを話す。ついでにパンはくわえていなかったけどパンの袋は持ってたなんて小話を挟んだものだから、間田がさらに激昂した。失言。
「パン女子とぶつかりたいって願望あるの知ってて先越すなよ! 俺だけパン女子未経験じゃん……」
「だいたいの人間がパン女子未経験だと思うよ」
「慰めにならねぇ」
拗ねられても困るし絶望的に可愛くない。俺に嫉妬する前に自分で動いてくれ。
「あ、でもこれから部活で会えるから大丈夫じゃん?」
「他の部と兼部だから名前だけ書いてもらったんだよ。だからほとんど来ないと思う。というか、ボランティア部自体あまり活動しないって言ってた」
「おぼろぉぉ! 嘘だろ! 兼部! 俺も兼部! お揃いだ!?」
そろそろ壊れてきたな。そんなお揃いで喜んでいる間田が痛々しくて可哀想になってきた。でも、この二人が上手くいくことはないだろう。万が一上手くいっても俺が嫌だ。それなら円先輩の方がいい。
でも、どちらにせよ、結婚式の招待状もらったら行きづらいなぁ。元カノの結婚式に呼ばれるって。でもこの世界が正規ルートになると、由奈と付き合っていた過去は俺の中だけで完結しちゃうのか。なんか変な気分。
「告白しようかな。どう思う?」
「まずはじめましてをしてみようか」
「そうか! まだ出会ってなかったじゃぁん。俺ってばおちゃめ!」
前向きなところは見習いたい。真似はしたくない。
「今から山川さんのとこ行く?」
「だからなんでそんな前のめりなの。部活の集まりで挨拶しなよ」
「不自然?」
「不自然」
「ちぇ~~~~~~ッッ」
拗ねたまま間田がトイレに立った。連れションはしない。普通に嫌じゃない? 女子は連れション多いけど恥ずかしくないのかな。個室だから平気なのかも。男子で個室だったら目的が明確でもっと恥ずかしいけどね。
「おはよ」
「おはよ~、今日は珍しくぎりぎりじゃん」
そう、いつもなら道端が早くて間田がぎりぎりかぎり遅刻なのに、今日は逆だった。
「兄貴と、来たから」
「そっか」
仲良し兄弟羨ましい。一人っ子だからお兄ちゃんずっと欲しかった覚えがある。サンタさんに「お兄ちゃんをください」って手紙書いた年のプレゼントはサッカーボールだった。何故。
「兄貴、から」
「ん? なに?」
「今日、部活集まるって」
「部活やるの!?」
円先輩からの伝言なので、言った道端も詳しくは知らないらしい。部活基本やらないんじゃなかったんかい。しかも実はヒーロー部ということを秘密しなきゃいけない相手が二人もいるのに。
「山川さん、にも」
「伝えるの?」
それこそグループLIMEを活用する時なのでは?
連絡に使わないで何に使うんだ。今日の朝ご飯報告でもすんのか。仕方ない。間田はグループ入ってないし、あと伝えるの由奈だけだから伝えに行くか。……俺が?
「俺からLIMEで言っておくよ」
「あり、がと」
そういえば友だちになってたんだった。顔を合わせなくていいならまだハードルが低い。由奈のアイコンを選んでぱぱっと送っておく。嫌なことは後回しにする方がストレス溜まるのを社会に出て学んだからね。
それに家庭科部があるから無理かもしれない。うん、無理だな。
期待とは裏腹にOKスタンプがすぐ返ってきた。頭数揃えるために名前だけ入った部なのにえらいねぇ……。
「あ、場所は? それも伝えないと」
「部室、ある」
「部室なんてあるんだ」
「生徒会準備室」
「職権乱用では!?」
生徒会準備室って生徒会しか使っちゃいけないんじゃないのか。少なくとも部室にはならないだろ。役員の人や生徒会顧問に怒られそう。
「行っていいのかな~」
もし怒られたら生徒会長に言われてきましたって円先輩に全投げしよう。俺はか弱い新入生だ。
とりあえずそのまま由奈に送ると、同じような反応が返ってきた。そうだよね、おかしいよね。一人は怖いから一緒に行ってって言われた。由奈と言えども一人は可哀想なので了承した。俺でも一人は行きづらい。
「たで~ま~」
「おかえり。急に今日ボランティア部の集まりがあるって連絡着たんだけどさ、間田は部活あるから無理かな?」
「行く行く行く行く行くぅ! 部活遅れるぅ!」
軽い。軽すぎる。少しは悩む素振りくらいしろ。
「部活の先輩に言っておかないと後で何か言われるんじゃない?」
「へーきへーき。蓮君は真面目だなぁ。じゃあいちおうLIMEしよ」
「俺が言わなきゃ無断で遅刻する気だったのか」
「そだよん」
「根が不真面目過ぎる」
生まれつきの不真面目か。俺だったら、無断で何かしたら相手がどう思うか気が気でしょうがなくなると思う。なんで平気なんだ。ここまで違う考え方できるのに親友なんだよなぁ。人間て不思議。
わくわくしている間田が赤ちゃんに見えてきた。可愛いって噂の子と会えるんだもん、嬉しいさそりゃ。俺も高一だったら。いや、社会人でもフリーだったらわりと喜ぶかもしれない。
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