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厄災大決戦
LV349 ダイヤモンドミミック
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勇者達の息もつかせぬ連続攻撃により、花災の身は確実に削られていく。もはや討伐目前、圧倒的な勝利である。しかし、レイモンドの脳裏にわずかな不安が残る。
「この程度なのか?」
イルイルの精霊の光玉により、全ての花弁が撃ち落とされた。安堵する皆であったが、レイモンドの不安が的中する。神殿がが目も開けられないほどに眩く輝いた。不意を突かれた皆は咄嗟に目を閉じた。皆が再び目を開けた時、目の前には何もなかったかのように花災がこちらの様子を窺っていた。花災はこちらが認識するや否や再び襲い掛かってきた。
「振り出しかよ」
「何回でも撃ち落としてやるわよ」
それから、花災と勇者達の長い戦いが続く。
何時間たったであろうか? 勇者達に疲れが見え始めていた。
「何かあるはずなんだ」
「そうだね、無限なんかありえない」
「—―かと言って、このまま倒していればいいってわけじゃないわよね」
皆は糸口を必死に探す。その最中、ジョージが叫ぶ。
「おい、助けてくれ、なんか体が……」
筋肉質のジョージの体が、一回り小さくなっているように感じる。
「那由他! ジョージの足元を切って」
「はいなー」
玉座の近くにいた那由他が、シキートの指示によりジョージの足元すれすれに手の鎌を振った。
「マジかよーー!」
玉座は根元から那由他に切られ、ジョージ共々その場に横たわった。
「俺の足が切れられたらどうするつもりだったんだよ」
運が良かった……ジョージの足は台座からほんの少し浮いていた。その隙間を通すように那由他は台座の脚部をぶった切ったのだ。
切られた玉座の根元から、緑色の液体が噴き出し根っこのようなモノが何本もウネウネとしていた。
「なによアレ!」
「気持ち悪い……」
レイモンドは推測する。
「皆伏せろ!」
レイモンドは、勇者闘気を開放しスキルを発動した。
「アースロックオールニードル」
レイモンドがしゃがみ地面に手を当てると、氷柱のような岩が全方位に突起し壁や天井を貫いていく。
「なんか、苦しそうよ!」
壁や天井……レイモンドが貫いた箇所から大量の緑の液体が噴き出す。それと同じくして花災は苦しんでいるようだ。
「やはり……」
「クール勇者! 説明しなさいよ」
イルイルがレイモンドへ向かって叫ぶ。
「見ての通りだよ。この中全部が花災だ」
「えっ? 何? 聞こえないーー」
※レイモンドの声は闘いの音でかき消された。
「面倒くさい女め」
「あんた今、悪口言ったでしょ!」
都合の悪い事だけ聞こえるイルイルだった。
レイモンドは神殿を片っ端から壊していく。それを阻止しようとレイモンドに大量の花弁が針の様に鋭利に変化し襲い掛かった。
「ロックゴーレム」
レイモンドは自身の体に岩の鎧を纏う。襲ってくる花弁は岩の鎧に触れる前に焼け散っていく。レイモンドは岩の鎧を溶岩の鎧へと物質変化させたのである。
レイモンドが辺りを壊していくと花弁による攻撃が、やや緩くなっていくのが分かる。レイモンドの予想が確信に変わった。
「皆、この建物を壊しま
「やはり……」
「クール勇者! 説明しなさいよ」
イルイルがレイモンドへ向かって叫ぶ。
「見ての通りだよ。この中全部が花災だ」
「えっ? 何? 聞こえないーー」
※レイモンドの声は闘いの音でかき消された。
「面倒くさい女め」
「あんた今、悪口言ったでしょ!」
都合の悪い事だけ聞こえるイルイルだった。
「皆、この建物壊しまくれ!」
レイモンドは叫ぶ。
レイモンドの読みは当たっていた。花災の本体は、花弁ひとつひとつではなくこの建物自体だったのだ。
『ダイヤモンドミミック』暗黒地帯に生息する肉食植物である。一本のダイヤモンドミミックは厄災の影響を受け巨大な成長を遂げた。それが『花災』である。通常ダイヤモンドミミックは、50cm程の高さに成長し小動物を好んで食べる。自らの花弁を木の実の様に擬態させ輝かせる事により、小動物を引き寄せ食すのである。厄災へと成長したダイヤモンドミミックは、自らを神殿に擬態し神殿内に侵入するあらゆる生物を食してきたのだ。
「精霊の光玉」
「アースロックスレイブ」
「アイスランス!」
「那由他、陀多羅ーー」
「お……おーい」
※ジョージは王座に捕まり動けない。
辺りがレイモンド達によりどんどんと破壊されていく。もはや、漂う数千の花弁は統制失い、攻撃力を失っていた。
天井に大きな蕾のようなものが浮き出る。
「あれだ! おそらく核だ」
「任せてーー精霊の大玉」
イルイルの力強い一撃が花災の核を貫いた。—―神殿は輝きを失い茶褐色に変色していく。
「終わったな」
レイモンド達は『花災』を倒したのだ。
「この程度なのか?」
イルイルの精霊の光玉により、全ての花弁が撃ち落とされた。安堵する皆であったが、レイモンドの不安が的中する。神殿がが目も開けられないほどに眩く輝いた。不意を突かれた皆は咄嗟に目を閉じた。皆が再び目を開けた時、目の前には何もなかったかのように花災がこちらの様子を窺っていた。花災はこちらが認識するや否や再び襲い掛かってきた。
「振り出しかよ」
「何回でも撃ち落としてやるわよ」
それから、花災と勇者達の長い戦いが続く。
何時間たったであろうか? 勇者達に疲れが見え始めていた。
「何かあるはずなんだ」
「そうだね、無限なんかありえない」
「—―かと言って、このまま倒していればいいってわけじゃないわよね」
皆は糸口を必死に探す。その最中、ジョージが叫ぶ。
「おい、助けてくれ、なんか体が……」
筋肉質のジョージの体が、一回り小さくなっているように感じる。
「那由他! ジョージの足元を切って」
「はいなー」
玉座の近くにいた那由他が、シキートの指示によりジョージの足元すれすれに手の鎌を振った。
「マジかよーー!」
玉座は根元から那由他に切られ、ジョージ共々その場に横たわった。
「俺の足が切れられたらどうするつもりだったんだよ」
運が良かった……ジョージの足は台座からほんの少し浮いていた。その隙間を通すように那由他は台座の脚部をぶった切ったのだ。
切られた玉座の根元から、緑色の液体が噴き出し根っこのようなモノが何本もウネウネとしていた。
「なによアレ!」
「気持ち悪い……」
レイモンドは推測する。
「皆伏せろ!」
レイモンドは、勇者闘気を開放しスキルを発動した。
「アースロックオールニードル」
レイモンドがしゃがみ地面に手を当てると、氷柱のような岩が全方位に突起し壁や天井を貫いていく。
「なんか、苦しそうよ!」
壁や天井……レイモンドが貫いた箇所から大量の緑の液体が噴き出す。それと同じくして花災は苦しんでいるようだ。
「やはり……」
「クール勇者! 説明しなさいよ」
イルイルがレイモンドへ向かって叫ぶ。
「見ての通りだよ。この中全部が花災だ」
「えっ? 何? 聞こえないーー」
※レイモンドの声は闘いの音でかき消された。
「面倒くさい女め」
「あんた今、悪口言ったでしょ!」
都合の悪い事だけ聞こえるイルイルだった。
レイモンドは神殿を片っ端から壊していく。それを阻止しようとレイモンドに大量の花弁が針の様に鋭利に変化し襲い掛かった。
「ロックゴーレム」
レイモンドは自身の体に岩の鎧を纏う。襲ってくる花弁は岩の鎧に触れる前に焼け散っていく。レイモンドは岩の鎧を溶岩の鎧へと物質変化させたのである。
レイモンドが辺りを壊していくと花弁による攻撃が、やや緩くなっていくのが分かる。レイモンドの予想が確信に変わった。
「皆、この建物を壊しま
「やはり……」
「クール勇者! 説明しなさいよ」
イルイルがレイモンドへ向かって叫ぶ。
「見ての通りだよ。この中全部が花災だ」
「えっ? 何? 聞こえないーー」
※レイモンドの声は闘いの音でかき消された。
「面倒くさい女め」
「あんた今、悪口言ったでしょ!」
都合の悪い事だけ聞こえるイルイルだった。
「皆、この建物壊しまくれ!」
レイモンドは叫ぶ。
レイモンドの読みは当たっていた。花災の本体は、花弁ひとつひとつではなくこの建物自体だったのだ。
『ダイヤモンドミミック』暗黒地帯に生息する肉食植物である。一本のダイヤモンドミミックは厄災の影響を受け巨大な成長を遂げた。それが『花災』である。通常ダイヤモンドミミックは、50cm程の高さに成長し小動物を好んで食べる。自らの花弁を木の実の様に擬態させ輝かせる事により、小動物を引き寄せ食すのである。厄災へと成長したダイヤモンドミミックは、自らを神殿に擬態し神殿内に侵入するあらゆる生物を食してきたのだ。
「精霊の光玉」
「アースロックスレイブ」
「アイスランス!」
「那由他、陀多羅ーー」
「お……おーい」
※ジョージは王座に捕まり動けない。
辺りがレイモンド達によりどんどんと破壊されていく。もはや、漂う数千の花弁は統制失い、攻撃力を失っていた。
天井に大きな蕾のようなものが浮き出る。
「あれだ! おそらく核だ」
「任せてーー精霊の大玉」
イルイルの力強い一撃が花災の核を貫いた。—―神殿は輝きを失い茶褐色に変色していく。
「終わったな」
レイモンド達は『花災』を倒したのだ。
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