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序章「居場所と趣味」
空気
しおりを挟む昼ご飯を食べて生徒たちは春のまどろみの中狭まった瞼をこすっては大きく目を見開くことで自分は眠らないことを周りに示すように、いやこれは周りへの見栄もあるのだろう。
まだまだこれからな中学生生活だというのに初めの初めで居眠りをかますような奴の評価なのど決まって不真面目な生徒になる
ただでさえ頭もよくないのだから学校の時間でできるだけ勉強をしっかりして、終わった後の時間は何もしなくていいようにしたい。
これらは自分の評価を著しく下げるようなことをしたくないという思いが、あるからなのかもしれない。
学校の終わりを告げる鐘の音が鳴り響き、
居眠りをしている人はまどろみから解放された鐘の音に聞こえたのか
さっきまで自分の意思など全然聞かなかった体は
先生の終わりのあいさつをしっかりと聞き取り急に電気が通ったかのようにきびきびと皆が動き始める。
今日は先生はホームルームには来ないらしく授業が終われば帰宅か部活を選択する。
教室は雑踏としているが、あまり外に出ていく人はいない帰宅するにも部活に行くにもまだ早いと思っていることがあるのだろう
授業の終わった教室は生徒ためのテリトリーと化し大人を寄せ付けない雰囲気を醸し出す。
部活の集まりでは話すもの、スマホを見ながら放課後の自由を友達と謳歌するもの、誰かと待ち合わせているのか一人で席で待っているもの、
ひときわ目立つのは俺らのグループとあの持っている女の子がいるところだ、持つ者にはさらに物を与えるのか、周りには美人、かわいい、可憐な女の子が集まってきていた。
彼女たちの話は通る声も相まって自分の周りの声よりもしっかりと聞こえてくる
「じゃあ花梨ちゃんは中学あそこだったんだ~~」
「学校の制服がこっちのほうが可愛かったからね、ふふふ、それに人もこっちのほうが面白そうだったから」
「面白そうって??なにかあるの?」
「え、結構有名だよ毎年面白い人とかすごい人が入学するっていう評判で年々部活動の成績とか学校の評価も上がっていってるんだって」
「そうそう、今の生徒会長だって文武両道で雑誌とか取材来るらしいよ。」
「そういってる、あんたも全国大会常連でしょうがこの吹奏楽バカは」
「えへへ~~それほどそれほど」
など話しているのが偶然聞こえていると赤足が話しかけていることに気が付いた。
「なあ、聞いてるかって」
手を顔の前でわざとらしくぶんぶんと振る親友に雑な態度で
「ああ、すまん聞いてなかった」
「ぼうっとして可愛い女子グループ見てると変な顔見られるぞ」
「うるさい、そんなことない」
「はは、俺らこれから部活動体験に行くけど総はどこ行く?」
「俺は帰るよ、買いたい本があるんだ」
「あいよ」
「じゃあ、またおもろかったら教えてくれ」
「あいよ」
と言って部活動に早めに乗り込むつもりの3人はぞろぞろと教室の前側から出ていくと
ダムが決壊したかのようにクラスの雰囲気が出て行けと言われているかのようにごそっと流れができ始めた
「みんな空気読みしてたのかよ・・・」
と思ったが女子グループはまだ残って話に花を咲かせているがそんな空間に俺一人いるのも嫌だし、
さっき赤足の言ってたみたいに、盗み聞きが正当化できなくなって変な奴に勘違いされても嫌だ(断じて顔は変じゃない)
高さのあっていない椅子をガタガタと引き今日使った教科書などを何回かに分けて鞄にに詰め込んで帰ろうと思ったが
ふとこれらを持って帰るのはめんどくさいという感情が芽生えてきた。
これから本を買ってお気に入りの場所に行くというのに重い荷物は邪魔以外の何物でもない
本を入れるスペースもいる鞄から明日提出するプリントだけを出して
机の中に教科書を丸ごと入れる。
軽くなったカバンを持ち、これからの予定を確認しなきゃと教室を出ようとしながら考え時計を見る。するとさっきは目が合わなかった彼女と目が合った。
さっきと同じ空気がなくなって不純物のない透明な景色を見ているような不思議な感覚、
目が合って話せなくなる
その目はキラキラと輝いて見えた
顔は白く小さく髪は透き通って見える
こんなことをするのに十分なほどの時間が流れていた
でもあっちと目が合い続けるのは不思議なんかじゃなくあっちもこっちを見ているからである、
あっちは目線を逸らす気なんか微塵もなく黙ってこっちを見続けているが
その前にこっちの空気が切れてむせこんでしまった。女子グループは驚いてびくりとこっちに目線を送ってきた
「大丈夫~?急に咳するからびっくりしたー風邪?」
と柔らかな雰囲気の・・確か中村っていったっけ・・・ショート髪が心配と困惑を半々でぶつけてきたが、
そちらの方のせいとは言えないので、落ち着いたあとに
「あ、ああ 花粉じゃないか」とごまかしていうと
「へえ~!!もう出てきてるのかな私毎年大変なんよ、花と目がぐずぐずになっちゃって~~」
「マスクはしてるのか?」
「あんまマスクしたくないけど仕方ないから、、やばくなったらつける」
「そ、そうか大変だな」
と話しているとおくから「詩織~」と呼ぶ声がして「はーーい」といって
手を振って戻っていった。
俺はそれを適当に流し今度は絶対にあちらに目線を向けないように教室の後ろから出ていくと、なんだかずっと見られている気配だけが感じられて怖かった。
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