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4 それぞれの。
水谷の特技
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希帆ちゃんと2人で居残り勉強をすることになって。正直、希帆ちゃんがうらやましい。水谷先生にみっちり指導されて。いいなあ。
わたしは、橋本先生が作ってくれたプリントをひたすら解く。わからないときは、教科書のこのページを見て、っていうメモが書いてあって、そこを見て、もう一回解く。
二週間居残り勉強を続けて、再テストをして、80点以上とれたら合格。居残り勉強も終了。不合格だったら、もう二週間居残り勉強を続けて再々テスト。出来れば再テストで合格したい。
「先生、ここやっぱりわかりません」
希帆ちゃんが質問。
「どこですか?」
先生がさっと近くに行って、丁寧に説明してる。いいなあ。
希帆ちゃんがうらやましすぎて、そっちばかり見ていたら、水谷先生と目があってしまった。
「里見さん、集中」
「ごめんなさい」
首をすくめて、教科書を開く。説明を三回くらい読んで、もう一度プリントの問題を見る。うーん。わかる気がしない。
教科書とプリントの間を行ったり来たりしていたら、目の前に水谷先生が立っていた。
「この問題が難しいですか?」
ん?顔を上げるのと、先生がわたしの前にしゃがむのとが同じタイミングになる。
顔が近い。ちょっと恥ずかしい。
「これは、ですね」
先生がすごく丁寧に教えてくれる。え。わかる。さっきまでチンプンカンプンだったのに、わかる!
「解けそうですか?」
「はい」
プリントにサラサラと、とはいかないながらも、なんとか解答を書いていく。もしかしたら、もしかしたら、解けたかも?
「それでいいと思いますよ。その調子で次も解きましょう」
国語の先生に数学を教わるなんて、かなりビックリして固まってしまう。すると、希帆ちゃんが、わたしの聞きたかったことをきいてくれる。
「先生、数学できるの?」
「高校のとき、割と得意だったんですよ、数学」
ニコッ。水谷先生は笑うとき、音がしそうなくらい、はっきり笑う。やっぱり。うん。かっこいい。
聞いたらきっと教えてくれる。それはわかったけれど、なんとなく、なんとなく恥ずかしくて、希帆ちゃんみたいに質問できない。できない自分に腹が立つ。
「どこまで行きましたか?」
希帆ちゃんと交互に、わたしのプリントも見に来てくれる。近くに来られるとドキドキして、プリントどころではなくなる。
「あと半分ですね。寮の門限には間に合わせましょう」
「はい」
居残り勉強、こんなんだったら、再々テストになっても・・・ううん、だめ。ちゃんと頑張ったって思われなくちゃ。
わたしは、橋本先生が作ってくれたプリントをひたすら解く。わからないときは、教科書のこのページを見て、っていうメモが書いてあって、そこを見て、もう一回解く。
二週間居残り勉強を続けて、再テストをして、80点以上とれたら合格。居残り勉強も終了。不合格だったら、もう二週間居残り勉強を続けて再々テスト。出来れば再テストで合格したい。
「先生、ここやっぱりわかりません」
希帆ちゃんが質問。
「どこですか?」
先生がさっと近くに行って、丁寧に説明してる。いいなあ。
希帆ちゃんがうらやましすぎて、そっちばかり見ていたら、水谷先生と目があってしまった。
「里見さん、集中」
「ごめんなさい」
首をすくめて、教科書を開く。説明を三回くらい読んで、もう一度プリントの問題を見る。うーん。わかる気がしない。
教科書とプリントの間を行ったり来たりしていたら、目の前に水谷先生が立っていた。
「この問題が難しいですか?」
ん?顔を上げるのと、先生がわたしの前にしゃがむのとが同じタイミングになる。
顔が近い。ちょっと恥ずかしい。
「これは、ですね」
先生がすごく丁寧に教えてくれる。え。わかる。さっきまでチンプンカンプンだったのに、わかる!
「解けそうですか?」
「はい」
プリントにサラサラと、とはいかないながらも、なんとか解答を書いていく。もしかしたら、もしかしたら、解けたかも?
「それでいいと思いますよ。その調子で次も解きましょう」
国語の先生に数学を教わるなんて、かなりビックリして固まってしまう。すると、希帆ちゃんが、わたしの聞きたかったことをきいてくれる。
「先生、数学できるの?」
「高校のとき、割と得意だったんですよ、数学」
ニコッ。水谷先生は笑うとき、音がしそうなくらい、はっきり笑う。やっぱり。うん。かっこいい。
聞いたらきっと教えてくれる。それはわかったけれど、なんとなく、なんとなく恥ずかしくて、希帆ちゃんみたいに質問できない。できない自分に腹が立つ。
「どこまで行きましたか?」
希帆ちゃんと交互に、わたしのプリントも見に来てくれる。近くに来られるとドキドキして、プリントどころではなくなる。
「あと半分ですね。寮の門限には間に合わせましょう」
「はい」
居残り勉強、こんなんだったら、再々テストになっても・・・ううん、だめ。ちゃんと頑張ったって思われなくちゃ。
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