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7 乗り越えられる
水谷と榊
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意を決して水谷先生に電話をしたのに、話し中。俺はいろいろタイミングが悪い。
何度目かの発信でつながった。
「すみません。榊です。今、お電話大丈夫ですか?」
「大丈夫です。何かありましたか?」
明日は、里見先生と別行動。里見先生は、水谷先生の大学の先輩の勤務先である博物館に、俺は自分の大学の先輩を訪ねに別の博物館に行く予定だ。
「本当になら、先生が里見先生と一緒に歴史博物館に行ってたのかなと思いまして」
「榊先生。榊先生は、僕のかわりに出張しているわけではないので、そういうお気遣いは無用です」
「いや、でも」
「里見先生は、理系志望の生徒が多いのだから、その視点で下見が出来る榊先生と出張したい。そう言ったんです。榊先生の視点を僕がかわりに持つことはできません。榊先生は、榊先生が必要だから今、そこにいるんですよ」
ものすごく穏やかであったかい声。俺この出張、すごく緊張してたんだ。
「ありがとうございます。なんか、俺甘えたこと言ってすみません」
「いえ。あ、僕の言い方が叱ってるみたいに聞こえたのなら謝ります。そうではなくて、榊先生に元気になって欲しくて」
「あ、叱られたとは感じてなかったんですが、発破はかけられたかな、と」
ははは。電話からやっぱり穏やかな笑い声が聞こえる。この人、口からアルファ波でも出してるんじゃないだろうか。
「夜分失礼しました。おやすみなさい」
「はい。ゆっくり休んでください」
おやすみなさい、には大分早い時間。だけど、このほっこりした気持ちのまま、寝てしまいたい気分だ。
何度目かの発信でつながった。
「すみません。榊です。今、お電話大丈夫ですか?」
「大丈夫です。何かありましたか?」
明日は、里見先生と別行動。里見先生は、水谷先生の大学の先輩の勤務先である博物館に、俺は自分の大学の先輩を訪ねに別の博物館に行く予定だ。
「本当になら、先生が里見先生と一緒に歴史博物館に行ってたのかなと思いまして」
「榊先生。榊先生は、僕のかわりに出張しているわけではないので、そういうお気遣いは無用です」
「いや、でも」
「里見先生は、理系志望の生徒が多いのだから、その視点で下見が出来る榊先生と出張したい。そう言ったんです。榊先生の視点を僕がかわりに持つことはできません。榊先生は、榊先生が必要だから今、そこにいるんですよ」
ものすごく穏やかであったかい声。俺この出張、すごく緊張してたんだ。
「ありがとうございます。なんか、俺甘えたこと言ってすみません」
「いえ。あ、僕の言い方が叱ってるみたいに聞こえたのなら謝ります。そうではなくて、榊先生に元気になって欲しくて」
「あ、叱られたとは感じてなかったんですが、発破はかけられたかな、と」
ははは。電話からやっぱり穏やかな笑い声が聞こえる。この人、口からアルファ波でも出してるんじゃないだろうか。
「夜分失礼しました。おやすみなさい」
「はい。ゆっくり休んでください」
おやすみなさい、には大分早い時間。だけど、このほっこりした気持ちのまま、寝てしまいたい気分だ。
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