自由に生きたい勇者様!~追放された侍女は元主様に探されています~

ラム猫

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第1章 勇者の資格

イールイ村、最高です ( 4 )

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「実は私、ブルイパル王国を追放されてしまったのです。あ、もちろん冤罪で。それについては気にしていませんけど。――話をもどしますと、私はこれから住むところがないのです」

 沈黙。
 いたたまれなくなった私は、出されたお茶に口をつけました。

「それだけでよろしいのですか?」
「それだけ? いえ、相当なことを言っていると思うのですけど」

 私がそう言うと、ナオミさんが首をぶんぶんと振ります。

「イールイ村に住むのは自由なんだよ? 普通、お礼というのはお金とかそういうことだと思っていたけど……。あってる、マオ?」
「ああ。それくらいのことをしてもらったからな」

 お金ですか……。
 確かにないですけど。

「私は住まわせ頂けるだけで十分です。お願いです」

 私がそう言って頭を下げると、おじ様は直ぐに言いました。

「頭を下げないでください。もちろんいいですよ」
「本当ですか!」

 私が勢いよく頭を上げてそう聞くと、おじ様は笑いながら頷いてくださいました。

「ありがとうございます! 何でも御用を言ってください。出来る限り力になります!」
「頼りになりますね。――私は、イールイ村の村長、マルガー・イールイです」

 おじ様――マルガー様はそう言って手を差し出しました。

「私はエミカ・ヒラトメです。よろしくお願いします」

 私は彼の手をとり、握手をしました。

 この世界では、握手というのは、よろしくという合図のようなものです。
 民衆だけでなく、貴族社会にも当てはまることなのですよ。

「改めて、私はナオミ・カオリザカよ。可愛い妹ができるみたいで嬉しいわ」
「俺はマオ・イールイだ」

 ナオミさんとマオ様とも握手をします。
 これで、私はイールイ村の一員となりました。

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