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第1章 勇者の資格
イールイ村、最高です ( 3 )
しおりを挟む「じゃあ、エミカはブルイパル王国から来たの?」
「はい。色々と事情がありまして……」
「いいよね、ブルイパル王国って。水は綺麗だし皆髪の毛とかサラサラだし」
「ナオミ様はブルイパル王国へいらっしゃったことがあるのですか?」
「ナオミでいいって」
「では……ナオミさん」
「うむうむ、よかろう。行ったことあるよ。マオと一緒にね。あ、マオは、イールイ村の村長の息子。私の幼なじみだよ」
ナオミさんと些細なことを話していると、彼女が住んでいる『イールイ村』に着きました。
国境の街とは違って、発展はしていません。農業中心なのでしょう。
ですが、緑が多くて、温かみを感じる村です。
「エミカ、ちょっと待っててね。マオに事情を話してくる」
私はナオミさんを待つ間、近くの木に身体を預けます。
そして、目を瞑ります。
――鳥達の囀り、近くに流れている川のせせらぎ、風で揺れる木々の音。
意識しなくとも、心が落ち着くような、そんな音が私の耳に入ってきます。
「エミカ! こっちに来て」
ナオミさんが手を振りながら私を呼びます。
私は、彼女がいるお家へ歩きます。
「入って」
「お邪魔します」
家の中に入ると、そこには40代くらいのおじ様と、ナオミさんと同年代くらいの青年が机の1辺に座っていました。
青年の方がマオ様でしょうか?
ナオミさんに勧められて、彼らの正面に立つと、2人は立って、頭を下げました。
「ナオミを助けていただいて、ありがとうございます」
「本当にありがとうございます。貴女は恩人です」
おじ様とマオ様がそう言われます。
「当然のことをしたまでです。頭を上げてください」
私はそう言ってにこりと笑います。
2人は頭を上げます。
「なんとお礼をしたら良いのか……」
「お礼…………ですか?」
今、私の頭の中にとてもいいアイデアがピキーンと思いついたのですが。
「この村に住まわせてください」
「はい?」
おじ様を始め、ナオミさんとマオ様も同様に驚いたようです。
さすがに急でしたか?
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