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第二章 強くなろう
もっとスキルを得たい(3)
しおりを挟むそんなわけで3層に来た。
水の層だけど、海ーとか湖ーとかではない。自然が中にある感じ。
緑の層ほど草や木はない。川が流れていたり、ちょっとした池があったり。山の中に散歩に来たと勘違いしそう。
動物たちが住んでいそうな層だなー。
「レイカ」
ホムラに名を呼ばれて彼を見ると、「ん」と木々の中を顎で指した。
その方向を見ると、カサカサと草が揺れている。『魔力感知』で見てみると、魔力が見えた。魔物かな? こちらには気がついていないようだ。
ホムラに頷いて返して、池の傍にいたナオヤ君とセアサーラちゃんを呼ぶ。
「あそこに魔物がいるよ。みんなで倒そう」
「魔物……ですか?」
「『魔力感知』で見てみたら若干……」
2人は魔物に気がついたようだ。私もホムラに言われなかったら気が付かなかったかもしれないしね……。
何でみんなで倒すかって? それは、みんなで倒したら、みんなが経験値を得られるからだよ! 3人で倒したら経験値も3分の1になりそうだけど、『効率』の効果か3分の1よりも結構多く経験値が貰えるんだ。1人で倒した時よりかは減るけど。
ナメとかスライムとかだったら1人で倒した方が早いけどね。
こっそりと魔物に近づいていく。そうしたら段々と形が良く見えてきた。
これは……鹿? ということは魔鹿かな。
ナオヤ君が突撃の合図を出したので、私は先制攻撃で風魔法を当てた。魔鹿はこちらに気がついて、怒りが籠った嘶きをする。
そのまま私に突進してきそうになるが、セアサーラちゃんの防御魔法に阻まれる。魔鹿は角で防御壁に頭突きをしてくるが、意味は無い。
あ、意味は無くないか。防御壁は何度も攻撃されたら壊れるもんね。
イライラしたように首を振り回す魔鹿に襲いかかる黒い影。
ナオヤ君は手持ちサイズのナイフで魔鹿の首をかき切る。魔鹿は鋭い声で鳴き、暴れ回る。
致命傷を与えられても倒れない。魔鹿はナオヤ君に向かって勢いよく飛びかかろうとした。
そこで、私が風魔法で魔鹿の首を落とす。
辺りが輝き、魔鹿がいた場所には角と魔石が残っていた。
『経験値が一定値に達しました。天村麗花がLv8からLv9になりました』
レベルアップきた! いいね、どんどんレベルが上がると楽しくなる。
セアサーラちゃんとナオヤ君とハイタッチをして、魔石と角を魔袋に入れる。
ちなみに、ホムラはというと、1人で魔物狩りや素材集めをしてくれている。まあ言えばお金稼ぎをしてくれている。
まじ感謝。
私達は私達で、レベル上げスキルゲットを目標に、進んで行きます!
応援ありがとうございます!
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