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第二章 強くなろう
もっとスキルを得たい(4)
しおりを挟む「私は交換所で普通の魔石とか交換しとくから、みんなはギルドでミッションクリア報告をよろしく!」
私は1人で交換所に入る。今日は大分魔石やら集まった。ホムラのおかげだねぇ。
カウンターで魔袋から魔石を取り出す。
「あら、レイカ。久しぶりね」
「ナホさん! 久しぶりです!」
ナホさんが手を振りながら私に近づいて来る。私も思いっきり手を振る。
「聞いたわよ、セナから。あなた達、あの冒険者パーティーとバトルするのでしょう? あ、セナって言うのはギルドの子ね」
「だってあいつら名前ダサいしー喧嘩売られたしー。ナホさんもダサいと思いません!? エキストボンバーって……。私達はもっとかっこいいパーティー名にしたいです」
「まあ……さすがにエキストラボンバーはどうかと思うけどね」
「でしょう!!」
楽しくお話しながらナホさんは魔石とお金を交換してくれる。
「凄いわね。一度にこんなに魔石を持ってくる人は少ないわよ」
「えっへん。私にはホムラがついていますからね!」
「ホムラって、あの赤髪の少年? セナも言っていたけど、あの子実は強いんでしょう? 見た目は幼いけど。 C級の冒険者をひとひねりしていたって……」
「え、C級? C級って何?」
「え、知らないの?」
私とナホさんはしばらく見つめ合う。ちょっといたたまれなくなり、視線をナホさんの手元に移す。
あぁ、こんなに銀貨が……! 金欠脱出したんじゃない!
現実逃避ダメ。あのイキリダサ冒険者達がC級ですと? まず級って何? ミッションにも級は付いていたけど、そういうものなんだとスルーしてた。
そんな私の思考回路を読み取ったのか、ナホさんは説明してくれた。
「冒険者はね、強い者から「級」が付けられているの。1番上がS級で、順にA、B、C、D、Eと続くわ。冒険者なりたてはEで、実績を積むほど級は上がっていくの。C級はかなり強い者達が集まっているはずなんだけど……」
「えっ、あいつら強いんですか!? ぜんっぜんそう思わなかったけど……」
ナホさんが、この子ったら……みたいな目で私を見る。やめてください悲しくなります。
だ、だって本当のことなんだもん! あいつら、三下っぽいことを言って絡んできたもの。それに私とホムラに捻られてたじゃん!
「ま、まあいいわ。それよりも、怪我とかしないでね」
「ありがとうございます」
交換してもらったお金を持って、ナホさんに手を振りながら交換所を出る。ホムラ達は既にギルドを出ていたらしく、交換所の前で私を待っていた。
「ごめん。待った?」
「いいや、大丈夫だよ。で、幾らになった? 僕達の方は、銀貨6枚と銅貨20枚」
「おおっ、すごいじゃん! 私はね、えーっと……」
手に持っていたお金を数える。銀貨――8枚! 銅貨――23枚!
それを伝える。
「私が前まで持っていたお金も合計すると……銀貨21枚、銅貨51枚!」
つまり、金貨1枚、銀貨2枚、銅貨1枚。金貨があれば貸家も借りれるじゃん! 凄い。
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