錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第二話 実質的な追放宣言

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「集まったか。 では、結論から述べる。 テイルは錬金術師等と言う使えない極めて外れな天職を賜った。 当マルディン家としてはこのまま跡を継がせるわけにはいかない」

母上は驚く。

「なぜ...。 そんなことが...」

「母上。 ご期待に沿えず申し訳ございません」

「いいのよ。 天職なんて関係ないわ」

そう言って優しく答えてくれたが顔は笑っていない。

「黙れ! テイル! 貴様には発言権などないと先ほどに伝えたはずであろう!」

僕は納得がいく訳がなかった。 当たり前の事だろう。

「父上、跡継ぎが兄上なのは分かります。 僕は次男で現状末席です。 ですが、なぜこの様な酷い仕打ちを?」

「なぜか...。 わからんか? お前がこんなみっともない天職を賜ってくるような出来損ないだからだ!」

父上は怒鳴りながらとても不愉快そうにこちらを睨み怒鳴りつけてくる。

「僕は剣術も騎士達と並び立てる程に鍛え...。 それに魔力だって宮廷魔法師並みです! それでも出来損ないと父上は思いますか?」

僕は父上に問うた。

「当たり前だろう。 この国は天職と、有しているスキルによって優劣が決まる。 そのような基本的な事も分からない子に育てた育て方が間違いだったのだろうな」

「「そんな...」」

母上と同時に声を上げる。

「何を驚くことがあるんだい? 家督は長男である僕が継ぐのが当然だろう。 それに天職だって重戦士とまだ天職成長の残っている中級職だ」

僕はなにも言えなくなってしまった。
天職成長とは、天職が成長し一つ上の天職に昇華されることを言う。 兄上の重戦士は上級職になると重騎士というとても強いタンク役の天職になることが可能だ。

「兄上もその様に思っていたのですか...?」

「当たり前だろう僕は長男で、君は次男だ。 何故君が跡取りなのか僕はずっと不思議で仕方なかったよ」

「なんにせよ、子が不出来だからと追放してしまえば外聞が悪い。 成人の十五歳まではこの家に置いてやろう」

後三年だけは家に居ても良いらしい。

これは父上の最後の温情なのだろうか?

どちらにせよ僕のやることは一つである。

「わかりました。 でしたら、その後は僕のような人間でも出来る仕事のある冒険者ギルドに所属したいと思います。 その為にも剣術や魔法の鍛錬をしていてもよろしいでしょうか?」

僕は必至に冷静を装う。 これ以上、母上に失望されたくないからだ。

「ふむ。 そのくらいなら良いだろう。 場所代や、講師への人件費は手切れ金から引いておく」

「わかりました。 お心遣いありがとうございます」

「これで僕が正式な跡取りとなるのですね父上」

兄上が勝ち誇ったような顔でこちらを見てくる。

「あぁ、このままいけばサイドが跡取りになるだろうな。 社交界の準備をしておけ」

こんな話し合いとも言えない様な話し合いの場が終わり、実質追放宣言を受けた僕以外の人は普段の日常に戻っていくこととなる。

ここから僕には予想だにしない事が起きていくのであった。
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