錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第六十八話 閣下

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三人でクリスエル家に到着した。 やはり厳格な門構えをしている。

俺は門番を勤める方に声を掛けるが、マルディン家と言うだけで通しては貰えない様だ。
そうして門前で口論をしているうちにマキナ様が現れ声を掛けてくれた。

「テイル様! 本日はなんの用でいらっしゃったので?」

「マキナ様。 本日も見目麗しく…。 私が来ましたのは公爵閣下にお呼び立てを頂いておりましたからで…」

「あら、父上が…。 そこの? 通してあげなさい」

「はっ!」

なんか茶番染みた会話だ。 俺はやはり貴族は苦手かもしれない。
そうこうしている内に、客間に到着する。

俺は閣下が到着するまで待つことにし、俺は部屋を見渡す。
辺りは質素になっており、他の貴族とは若干近い者がある。
普通の貴族なら豪華絢爛に装っているだろう。

コツコツと足音が近づいて来る。 複数の足音なので執事さんも居るのだろうか?
コンコン
ノックの音がする。 俺は「どうぞ」と答える。 すると、閣下と、マキナ様のお二人が入ってくる。
これは、どういうことだろうか。 まぁ深く考えることは無いか。

「お久しぶりだね、テイル君。 色々な活躍を耳に挟んでいるよ」

「いえ、こちらこそ、閣下のご活躍こそ僕には沢山耳に入って来ておりますよ」

「ははは、謙遜が上手いねぇ君は。 政治に携わって来てない君の耳に私の活躍が入る事などないだろうに…」

「あはは…」

「で、そちらの美しいお嬢さん方はどちら様方ですの?」

マキナ嬢の鋭い言葉が刺さってくる。
どうしてこんな鋭く刺してくるんだ!?

「私はテイル様の騎士のメイカ・フォン・ディッセルです。 以後お見知りおきを」

「我は、白き龍で龍王《・・》の名を冠するドーラと言う者じゃ。 我も仲良くしてくれ」

「「…龍王?」」

そりゃそうだ、その反応が当然だ。
伝説上の存在だしね。 一応は。

「なんなら証明をしようかの?」

「い、いえ、大丈夫です。 私はテイル君達を信じているので」

「そうか」

納得してくれたようでなによりだ。
マキナ嬢の方はなんとなく解せない様子だが…。
さきほどから、むくれているようなのが気になって仕方ない。

大丈夫だろうか。 ちょっと睨まれ始めてしまった。
ごめんなさい。

え、なんか心で謝ってしまった。
え、怖い…。
女性の威圧感って凄いね。

まだ俺の一個上くらいだったはずだけど。

ドーラ様が話を始めた。

それは、前勇者の、錬金術師の、それがこの世界で不遇である事。 そして、俺が地球からの使者であること…。 全てを話し始めた。
二人とも真顔で驚きながらも聞き込んでいる。
公爵閣下は錬金術師の事自体は知っていたはずだ。 だが、それがそこまでの力とは知らなかった筈だ。

そして、時代の歯車が動き出す。
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