錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第百十三話 新たなる脅威

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俺はピュリフィケーションを詠唱しながらかなりの速度で走り出す。
広範囲にピュリフィケーションを放ってはみるがどんどん高濃度の魔素が溢れ出て来る。
これはピュリフィケーションを掛けるしかないだろう。

「純高なる光よ、すべての魔を払え! ピュリフィケーション!」

「これは!?」

後ろからラファイアル嬢とメイカが駆け寄ってくる。

「魔素が高濃度になって、どんどん王城から溢れ出て来てますね」

「何をお手伝いしたら…」

「ではこの門番の衛兵さんを退避させてください! 私はこのままピュリフィケーションを掛けながら進みます!」

ラファイアル嬢とメイカが大きく頷く。
俺はピュリフィケーションを多重詠唱で複数掛ける。

すると徐々に魔素の流れが弱くなって来たのでそのまま進む事にする。
やはり見立て通り王城から魔素が流れてきている様だ。

「これはこれは! 勇者様ではございませんか!」

漆黒の艶のある肌に翼の生えた容姿をしている。
多分インキュバスだろうか?

「お前は何者だ? 見るからに魔族なのは分かるが」

「私は魔王軍四天王のアルキリアです。 お察しの通りインキュバスですよ」

「何をしに来たんだ?」

にこりと笑いこちらを眺めている。

「何をしに来たか…ですか。 瘴気が薄れているので様子を伺いに来たのですよ。 まさか勇者様がこちらに来ているとは。 魔王様への手土産になりそうですね」

「俺を手土産にするのは良いかもね。 だが、ファルコやミルスの様にお前が手土産にされるかもな」

「くくく! 面白い事を仰る! あんな三下と一緒にされては困りますよ?」

みるみる内に溢れる魔力が増えていく。
狂化しているのだろうか?

「狂化か?」

「いえ、潜在能力の解放ですよ? これは人間にも使えますよ? 教えましょうか?」

魔族っていちいち癪に障る奴多いな。 そろそろ苛々が臨界点に近づいて来た。
そっとマジックバッグから聖剣を抜き放つ。
ギラリと光る刀身に驚きを隠せないアルキリアだったな。

「いや、結構。 こちらも本気で行かないと失礼だよな」

「ほう? お手並み拝見と行きましょうか」

無言で縮地をし、聖剣で一閃する。
だが、楽し気な笑みを浮かべ俺の剣を軽くあしらう。
インキュバスとかサキュバスって戦闘能力少ないんじゃ無かったのかよ。

「中々やるな…! ふざけたインキュバスだ」

「あの魔王様を傷付けた勇者様に褒められるとは光栄です。 貴方も相当やりますね」

「あぁ、魔族の四天王に褒められるなんて光栄だよ!」

嫌味には嫌味を返す。
魔族にはこのくらいやらないとね。

「ほう? 良いでしょう。 狂化も重ねてあげましょうか。 真の狂化を見せてあげましょう」

潜在能力の解放に狂化を重ねて来た。
魔力の質が大きく変わった。 ここからが本番だろうか。

「さて。 ここからが本番ですよ?」

「狂化なのに自我が保たれている!?」

「えぇ、これが真の狂化ですよ。 さて、腕の一本くらいは頂きましょうか」

魅了チャームを放ってきたが聖剣で打ち払う。
まだ四天王は目の前に居るアルキリアを入れて二体だ。

体力を温存するとかは考えてはいけないだろうな。
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