錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第百二十話 魔王の居城進行

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「ほっほ。 聖剣も光っておるな! 流石はテイルじゃ」

「もう…気を引き締めて下さいよ…」

どんどんと瘴気が増してくる。 近づいてる証拠だろう。
その都度ピュリフィケーションを掛けて貰っている。

「ふむ、これは前に戦った時よりも魔王は強いかもしれんな」

ふとマーリン様が呟いたのを俺は聞き逃さなかった。
だが、行く以外の選択肢は無いので突き進むしかない。

「止まってください! この階段、かなり精巧な罠が仕掛けられています」

「ほぅ、確かに良く見れば魔素の粒が大きくなっておるな。 これはなんじゃ…。 初めて見たぞ」

多分相手にも錬金術の知識があるのだろう。 魔素を練って地雷の様にするなんて知識はそれしか考えられない。

「敵方に錬金術師が居る可能性がありますね。 この罠は解除します」

魔素を分解し、空気中に戻そうとしたがこの高濃度の魔素を上手く利用出来ないかと考えた俺は、まず魔力を纏う事で身体をコーティングし、この大量の魔素を更に纏う事でかなり肉体的な強化が行えるのではないかと考えた。
他人の身体で実験するのはアレなので自分の身体で実験する事にした。 すると。

「何をしていらっしゃるの?」

「そうじゃな。 テイルの周りにやたらと魔素が集まっておる様に感じるぞ」

この人達完全に魔素が見えてるのか!?
普通だったらこんなに敏感に感じ取るのは不可能なはずだ。

「あぁ、魔力で身体をコーティングすれば超高濃度にした魔素でも纏えるのではないかと思って試してたんです」

「ほう、それはワシにも試して貰おうかの。 ワシは魔法だけじゃなくて仙術…。 まぁ、近接戦闘も出来るんじゃ」

「でしたら、私も」

「私もお願いしますわ」

マーリン様に続いてメイカとラファイアル嬢も懇願して来る。
どうしたものか…と考えているとアルが俺に話しかけて来る。

「ブーブッブー(掛けてあげて大丈夫ですよ。 もし何かあったらこちらで制御します)」

「アル!? ほんとかい!? ならお願いするよ」

「ん? テイルに一角兎が何か言ったのか?」

マーリン様が訝しげに問いかけて来る。
テイマーがテイムした動物や魔物と意思疎通を取れると言うのは当たり前に存在する事ではあるので伝えても大丈夫だろうと俺は判断する。

「ええ、何かあればアルが制御してくれるから大丈夫だから魔素を纏わせてあげて、と言ってきたのです」

メイカ以外の全員が立ち止まり固まった。

「テイルよ? お前は一角兎アルミラージとちゃんと喋れるのか?」

「はい、普通に言ってる事が伝わってきますよ」

「それはな、大昔に存在したと言われる、テイマーの頂点の存在の所業じゃ…。 お主は訳が分からん…。 これは帝国でも同じか?」

「えぇ、同じ言い伝えがありますわ」

え? 当たり前に喋ってたけどこれ結構やばい事だったのか!!
メイカは普通な顔してたのに!
ふとメイカを見やる。

「あ、私は今初めて聞きました…」

あぁダメだこりゃ。 メイカも常識じゃ推し量れないかもしれない。
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