錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第百二十五話 魔王討伐

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「ほう、余を見抜いたか」

「異質過ぎたからね、お前のやっていた事は錬金術とはずれていた」

「ふむ、だが十分な力は得た。 知識も、魂も喰らった。 ここからだっ!」

大きく踏み込みこちらへと前進して来る魔王。
俺は剣を納刀する。

「それは視ていたぞ!」

魔王の身体がブレる。
しかし、射程に入ってしまえば同じことなのだ。

「月影一心流秘儀、閃弧」

魔王は即座に剣を振るった方とは反対の腕でガードを取ったが、それが逆にこちらにとっては好都合だった。
腕を一本もらい受ける事になったのだ。
これで両手で剣を振るう事は出来ない。

先程から片手で剣を振るっている事も多いのであまり関係ないのかもしれないけど。

「ちっ! その剣技! 忌々しい!」

「お褒めに預かり光栄だよ。 視ていたって胸を張って言っていなかったかい?」

魔王は心底悔しそうな顔でこちらを睨みつけている。

「ならば、良かろう。 この剣すら取り込み、余と剣が一体化し、最強となりうるまでだ!」

「させませんわ!」 「やらせません!」

ラファイアル嬢とメイカが剣と首を狙い剣を振るう。
その剣速は俺より速い。
賢者により強化魔法が施されたからだ。

「なにっ!!!」

驚く魔王だったがそれも束の間。 剣は魔王に届き、もう片方の剣は魔王の剣を弾いた。
首が落ち、武器も失った魔王はすぐには再生など出来そうも無かった。

「くはは。 人間はいつもこうだ。 余に対し数で来る。 戦姫二人とは流石に強化した余でも太刀打ち出来んか」

「違うぞ魔王。 君は仲間を信じてなかったんだ。 俺に仕向けた四天王達は捨て駒だった。 だけど、今四天王と共闘していれば善戦していたはずだ。 君は、仲間の大切さを知るべきだった」

「劣等種よ、説教か?」

「あぁそうだよ。 俺は仲間を信じず、他人を利用しかしないお前が大嫌いだ」

「そうか、そこまで言われて清々したぞ。 余は、この世に向いていなかったのだな」

違う。 それは違う。

「お前が向いていないんじゃない! お前がこの世界に順応しようとしなかったんだ。 自分勝手に押し付けて生きようとしたんだ! それで向いていなかった? ただの自業自得だろう!」

「そうか…。 クロキ、テイル。 いや、皆の者。 すまなかった。 次があったら,,,,友になりたい」

これが本当の想いだったんだろうな。

「ならそれに見合う生き方を次はしてくれ」

「そうじゃな。 そうしてくれるとワシらは助かるぞ」

「あぁ…。 最後に、君達の手で余の核を,,,浄化してくれないか?」

「分かった。 勇者として俺がやるよ」

そうして俺は魔王の核にピュリフィケーションを掛けた。
最後に「すまなかった。 ありがとう」 と小さく聞こえて来たのは俺だけだったのかもしれない。
これで魔王と言う脅威は去った。 あっけないと言えばあっけないだろう。
だが、問題は魔神王なのだ。 奴が居ればまた新たな魔王が生まれるだろう。
早く帰還しなければ。

「テイル様! サイド様が目を覚ましました!」

これは俺個人にとって魔王討伐よりも最も嬉しい報告かもしれない。
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