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第百三十話 フォンドニア
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新たな魔王が誕生したらそれこそ大問題だ。
より強力な魔王格だった場合あんなにあっさりと討伐する事は不可能だろう。
何より、魔神王が何を考えているのかが分からない事が一番恐ろしい。
「テイルよ、世界の命運を背負えなんて大層な事は言わん。 しかし、魔神王は明確に人類の敵である事は確かであろう。 謁見の際にも言うが魔神王を討ち取ってくれ…」
「分かって居ますよ。 ドーラ様と協力すればきっと対処できると思います。 信じていてください」
そんな会話をしていたらすぐに陛下は浴場から上がっていった。
マーリン様って陛下に弱いのか陛下と話す時だけやたらと空気と一体化するけど…。
賢者にも弱点はあるのね。
「テイルよ…。 あまり力を知らしめすぎると利用されかねんぞ?」
そういう事だったのか。 それならなんとなく分かる。
「大丈夫だと思います。 結構打算で話してる部分もあるので」
「策士なのじゃな…」
それはもう…当然でしょう?
不遇ってものを無くすためなら勇者にだって英雄にだってなってやる覚悟だもの。
あ、でもこれ以上嫁候補増やされたらまずいか…?
雑談をしている内に結構な時間が経っていたので風呂を上がり、浴場から出た。
正直話し込み過ぎてのぼせている。
「マーガレット子爵、マーリン様、お声が掛かるまでこちらでお休みになられてください。 今回の謁見は全ての王族、貴族が集まっておりますので準備に少々お時間を頂いております」
「わかりました。 ありがとうございます」
「うむ、ならばここで一休みしているとするかの」
そう言って真っ先にソファに腰掛けるマーリン様。
本当に陛下が居ないと自由な人だ。
「賢者特権で校長の業務をサボれるから幸せじゃわ! まぁ、戦場には駆り出されとるけど、観光みたいなもんじゃし?」
なんだかキャラが壊れて来た。 俺の尊敬していた賢者とは一体…。
「マーガレット子爵、マーリン様、お茶を淹れました。 こちらはマーガレット領で取れるフォンドニアと言う紅茶になります」
「ありがとうございます。 ん? 確かフォンドニアって小国が無かったっけ?」
「あるぞ。 この茶葉はそこの国が原産で、国として売り出しとるから銘柄に国名が入っとるんじゃ」
いや、それって俺が何か作ったら全ての商品にマーガレットとかテイルとか付けちゃうみたいなものじゃないか…。
恥ずかしくはないのか? いや、まぁ地名が銘柄になった物ってのは色々あるからおかしくはないか。
「ん? これ凄く美味しい」
色が薄い為味も薄いのかと思ったら濃厚な紅茶特有の味わいに加えて若干フルーティーな感じになっている。
香りも良く立っていて、とても良い物なんだろうと想像が付く。
「これでも薄めに淹れているので、本来ですともっと濃厚になります。 初めてお飲みになると思って薄めにしましたが…濃い方がお好みでしたか?」
「いや、とっても美味しく飲ませて貰ってるよ。 濃いのも飲んでみたいけど、今度自分で色々試してみようかな。 商業ギルドに茶葉の取り扱いはあるかな?」
「一応あるにはあるのですが、仲介の手数料とかが入ってしまう為ご領地に入られた際に直接フォンドニアから輸入なさった方がお安くなるかと思います」
「そうか、伝手も大切だもんね。 良い事を聞いたよ。 ありがとう!」
「いえ、私の様な人間が勇者様…いえ、子爵様や賢者様のお世話をさせて貰っているのですから、当然です」
結構卑下してきたな。 何か理由でもあるのだろうか。
「君、良い仕事をするね。 名前は? それと、どうしてそんなに卑下するんだい?」
「…私の生まれの名はナールム・ル・フォンドニアと申します。 帝国との戦で敗戦した際に賠償金として奴隷の身分に落とされました。 それを買い上げ、奴隷から解放してくださったのが今のこの国の陛下なのです」
「そうか。 辛い事を聞いたね。 でも、何故俺達の世話を?」
「…それも、じきに陛下からお話があると思います」
またなんか途轍も無くトラブルセンサーが反応している。
どうして! どうして陛下はトラブルを押し付けて来るんだ!!!
より強力な魔王格だった場合あんなにあっさりと討伐する事は不可能だろう。
何より、魔神王が何を考えているのかが分からない事が一番恐ろしい。
「テイルよ、世界の命運を背負えなんて大層な事は言わん。 しかし、魔神王は明確に人類の敵である事は確かであろう。 謁見の際にも言うが魔神王を討ち取ってくれ…」
「分かって居ますよ。 ドーラ様と協力すればきっと対処できると思います。 信じていてください」
そんな会話をしていたらすぐに陛下は浴場から上がっていった。
マーリン様って陛下に弱いのか陛下と話す時だけやたらと空気と一体化するけど…。
賢者にも弱点はあるのね。
「テイルよ…。 あまり力を知らしめすぎると利用されかねんぞ?」
そういう事だったのか。 それならなんとなく分かる。
「大丈夫だと思います。 結構打算で話してる部分もあるので」
「策士なのじゃな…」
それはもう…当然でしょう?
不遇ってものを無くすためなら勇者にだって英雄にだってなってやる覚悟だもの。
あ、でもこれ以上嫁候補増やされたらまずいか…?
雑談をしている内に結構な時間が経っていたので風呂を上がり、浴場から出た。
正直話し込み過ぎてのぼせている。
「マーガレット子爵、マーリン様、お声が掛かるまでこちらでお休みになられてください。 今回の謁見は全ての王族、貴族が集まっておりますので準備に少々お時間を頂いております」
「わかりました。 ありがとうございます」
「うむ、ならばここで一休みしているとするかの」
そう言って真っ先にソファに腰掛けるマーリン様。
本当に陛下が居ないと自由な人だ。
「賢者特権で校長の業務をサボれるから幸せじゃわ! まぁ、戦場には駆り出されとるけど、観光みたいなもんじゃし?」
なんだかキャラが壊れて来た。 俺の尊敬していた賢者とは一体…。
「マーガレット子爵、マーリン様、お茶を淹れました。 こちらはマーガレット領で取れるフォンドニアと言う紅茶になります」
「ありがとうございます。 ん? 確かフォンドニアって小国が無かったっけ?」
「あるぞ。 この茶葉はそこの国が原産で、国として売り出しとるから銘柄に国名が入っとるんじゃ」
いや、それって俺が何か作ったら全ての商品にマーガレットとかテイルとか付けちゃうみたいなものじゃないか…。
恥ずかしくはないのか? いや、まぁ地名が銘柄になった物ってのは色々あるからおかしくはないか。
「ん? これ凄く美味しい」
色が薄い為味も薄いのかと思ったら濃厚な紅茶特有の味わいに加えて若干フルーティーな感じになっている。
香りも良く立っていて、とても良い物なんだろうと想像が付く。
「これでも薄めに淹れているので、本来ですともっと濃厚になります。 初めてお飲みになると思って薄めにしましたが…濃い方がお好みでしたか?」
「いや、とっても美味しく飲ませて貰ってるよ。 濃いのも飲んでみたいけど、今度自分で色々試してみようかな。 商業ギルドに茶葉の取り扱いはあるかな?」
「一応あるにはあるのですが、仲介の手数料とかが入ってしまう為ご領地に入られた際に直接フォンドニアから輸入なさった方がお安くなるかと思います」
「そうか、伝手も大切だもんね。 良い事を聞いたよ。 ありがとう!」
「いえ、私の様な人間が勇者様…いえ、子爵様や賢者様のお世話をさせて貰っているのですから、当然です」
結構卑下してきたな。 何か理由でもあるのだろうか。
「君、良い仕事をするね。 名前は? それと、どうしてそんなに卑下するんだい?」
「…私の生まれの名はナールム・ル・フォンドニアと申します。 帝国との戦で敗戦した際に賠償金として奴隷の身分に落とされました。 それを買い上げ、奴隷から解放してくださったのが今のこの国の陛下なのです」
「そうか。 辛い事を聞いたね。 でも、何故俺達の世話を?」
「…それも、じきに陛下からお話があると思います」
またなんか途轍も無くトラブルセンサーが反応している。
どうして! どうして陛下はトラブルを押し付けて来るんだ!!!
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