錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第百三十九話 新たなる加護

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「ふむ、貴殿は神の力を使えるか。 流石は異世界の神々の加護を授かりし身よ…」

「貴様! ぬけぬけと現れよって! 神は人界に不干渉が規則ではないのか!」

吠える魔神王。

「答えよう。 貴様が人界に大きな波を作り出したからだ。 神は不干渉と言ったな? 貴様が破ったのだぞ。 朕が直々に制裁をとのお言葉だ」

悔しそうな顔をして黙り込んでしまう魔神王…。 自分の言葉がそのまま返ってくるとは思わなかっただろう。

「魔神王は討伐…。 と言う形で良いんでしょうか?」

俺は当たり障りの無い様に聞いておく。
流石にこのまま神界へとただ帰すなんてことは許されないはずだ。

「そうだな、一応は上位神であるこいつを倒せば世界の調律が取るのが多少困難になるが、これも神の仕事だ。 致し方あるまい」

「ほざけ、異界の力を手に入れたのがテイルだけだと思うなよ。 こちらは二つの世界の魔王を取り込んだのだぞ」

「だからどうした? テイル殿は地球の全ての神から加護を貰っている。 そして龍の加護もある。 そして、最高神と創造神が今頃テイル殿に加護を与える準備をしている所だ。 いい機会だ、少し話そうではないか」

愕然とする魔神王。 地球の神の力は感じていただろうけど…流石に全ての神とは思わないよね。

「なぜ、話し合う必要がある。 その力で早く蹂躙してみれば良いだろう?」

逃げる算段をしているのかわずかに神気を放ち始めたのが分かった。

「させはせんよ。 目くらましか、転移か。 まぁどちらにせよ潰させて貰おう」

魔神王が不敵に笑い始めた。

「テイルよ、父親を助けたいのだったな? ならば、この私は倒せないな。 私が消えれば、テイルの父親も死ぬ様になっている」

その発言には流石に驚きを隠しきれなかった。
だが父上の為だけに世界を滅亡の危機に追いやってしまうのは一番やってはいけないだろう。

「悪いけど、討ち取るよ。 父上も許してくれるさ」

顔が曇り始める。
何かあるのだろうか?

「魔神王よ。 何故生にしがみつこうとする。 生を蹂躙した貴様が」

「簡単な話だ! 私以外は下等な存在に過ぎないからに決まっている! この世界には私だけが良い。 人界だろうが、神界だろうが私が一番なのだ!!!」

「話にならんな」

同感だ。 同情の余地も無い。
すると、全身からふっと力が湧いて来た。 神気、魔素、魔力と莫大な保有量になった。

「ふむ、時間か。 良いだろう。 テイル・フォン・マーガレット殿よ、龍神王の名において命ずる。 この悪の根源たる神を討ち倒し、見事神話の新たな頁を紡ぐのだ」

「承知しました。 勇者として、新たな英雄として、悪神を滅します」

グングニルをマジックバッグへとしまい込み、聖剣を手にする。

ドン!!

地を蹴る音が途轍も無い爆音へと生まれ変わる。
そして、一閃。

しかし、その太刀筋は魔神王の知っている太刀筋なのでかろうじて対処されてしまう。
縮地を重ね、残像を残し翻弄する動きに切り替える。

「疾いっ!」

誰かがそう呟いたのだけは聞こえた。
俺は渾身の一撃を振るう。

「月影一心流奥義、月影・極!」

「がっ!」

翻弄しきったところに放った一撃は避ける事すら許されずに綺麗に身体を二つに分ける。

「見事なり! 貴殿の正義、しかと見届けた!」

今の今まで戦場だったそこに龍神王の大きな声が響き渡った。
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