錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第二百四話 賢者の石

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ミザリア母様とかは今頃何をしているだろうか。
うぅむ…。
ずっと母上と呼んでいたミサの事もどうなってしまったのか心配ではあるが…。

(ミサさんの事なら大丈夫よ。 こちらで保護しているわ)

なんでテレパシーが飛んでくるのだろうか。 と言うか思考が読まれている?

(…私の子ですから…なんでも分かるのよ?)

それってプライベートはないのでは…。

(うふふ…)

えぇ…。

(正常な思考に戻ったら一度会わせる事にするわね)

…。 お願いします。
それよりも兄上に会いたいですけども。

(あぁ、サイド君なら今は領主補佐として働き始めたわ。 毎日剣の鍛錬も怠っていないからとても良い子よ。 『いつかテイルに恥じない兄になるんです』と言っていたわ)

良かった。 昔の兄上に戻ったんだな。
それならばすぐに重騎士になってもなんら不思議ではないな。

「失礼します。 旦那様…。 ジャービル様が緊急のご用件があるとの事です」

「今向かうよ」

客室がそこまで遠くないためすぐに着いた。

「待っとったで。 これ、見てくれへんか」

なんだ、これ?
宝玉…? いや、それにしては色が…。

「これは昔に錬金術で造り出されたものらしいねん。 ただ、材質が全くの不明。 とある国から王国に渡されたらしいで? 英雄様程の錬金術師なら何か分かるのでは?ってな」

「まさかこれは…」

「なんや? 心当たりでもあんのかいな?」

いや、例えこの仮説が本当だとして…。 こんなに綺麗な球体になるものなのか?
もっと歪な物だとばかり考えていたが…。

「いえ、もしかしたら…と言う物はあるのですが俺の想像とは違う形なのですよ…」

「まぁええで、言ってみ?」

「ふぅ…。 これは憶測の域を出ませんが賢者の石…または失敗作でしょう。 存在してはいけない物質だと思います」

「賢者の石…ちょっと待てよ…聞いたことあんで…。 せや、サカイで過去の勇者達について調べとった時にそんな言葉が出て来たわ。 でも、なんで存在したらあかんのや?」

「全て憶測で話しますが…。 効果が不老不死ですからね…その材料が生きた人間だとか言われても不思議じゃありませんよ。 そんなもの禁忌どころの騒ぎではありません」

「確かに。 それもそうやな。 だから禁書庫にあったんか」

なんて所に入り込んでるんだこの人は。
どちらにせよこれは破壊する方が良いだろう。

(ワレヲクラエ)

「こいつ直接語りかけて来た! 早く破壊しましょう」

「ウチにも聞こえたで! 分かった! 家壊れてしもても堪忍してや!」

二人で魔法を延々と当て続けていたらとりあえずは粉々になり声が聞こえなくなったのでほっと胸を撫でおろす。
とりあえず家に居る全員が臨戦態勢で集まってしまって圧が凄かった。

「朕の出番であるか。 貴殿の前に現れるのは久方ぶりに感じるぞ。 まぁ、朕らの感覚では一瞬だったが。 所謂神ジョークというものだ」

龍神王様…それは笑って良いのでしょうか。

「お久しぶりです。 龍神王様」

「む、良い返事だ。 とりあえず先にあの『愚者の石』の回収をしてしまうか…。 ここまで粉々だと部屋ごと貰っていっても良いか…? 普通に部屋の空間を切り取って持って行くだけなんだが…」

「ど、どうぞ…。 あとでその『愚者の石』についてお聞かせ願えますか?」

「もちろんだ、責任を持って説明しよう」

本当に心強い助っ人が良く来てくれるお家だ事で…。
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