錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第二百七十五話

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「完成! んー、美味そう!」

「これは良いですな…。 旦那様が料理を好まれる理由が分かった気がしますぞ」

「俺は単に美味い料理と元の世界の料理が好きだからってだけだからそこまで深い理由は無いよ? あぁ、でもこの達成感と食べた人達が喜ぶ顔って言うのはとても心に染みるものがあるね」

「それはこの老体にも染みてきそうですな」

キングって何歳なんだろう。
老体って言うからには八十年とか九十年は生きてるのか?
と思いキングを見ている。

「おや、旦那様は爺が気になりますかの? ヴァンパイアは条件さえ揃っていれば長命ですからの。 上位の者になればエルフより生きたりもしますぞ」

「え、じゃあキングは…」

「秘密の多い男はモテます故な」

子孫一杯居るんじゃ無いの!? まだモテようとしてるの!?
苦笑いが出てしまう。
ただ、キングって赤い服を着せたらサン…いや、それは子供の夢が潰えてしまいそうだ。

「とりあえずこれを配膳しようか」

「ですな。 では、ここは爺めが」

キングが手をパンパンと二回叩くと、侍女や執事が入ってくる。
あ、前に街を襲いに来たヴァンパイアも居るじゃないですか…。
キビキビと働いて居るのはとても良いね。

「あ、旦那様…。 この量は一体…? 途轍もない大食らいの方でもいらっしゃるので…?」

あぁ、きっと配膳の都合上誰が多く食べるのか知っておきたいのだろう。

「あぁ、一人結構食べる奴は居るけど…。 そいつは無視しても良いかな。 この量は皆の分もあるんだよ」

わぁっと歓声が上がる。
何故こんなにも盛り上がっているのかは全然分からないが。

「おや、旦那様はご自身の手料理が我々の中でどの様に言われているかご存じなのですかな?」

「え、一体なんて…?」

「神の料理、そう呼ばれております。 皆、そうじゃろ?」

「「「「「「はいっ!」」」」」」

え、えぇ…。
そんな大層なモノはまず出してないし、なんなら昔の勇者達が色々料理を広めているから俺のは結構何番煎じだ! って感じのものばかりだと思っていたけど…。

「だ、旦那様のお料理は異世界の料理です。 それに、何故か旦那様が御作りになられると味が引き立っているのです。 きっとあの味は王宮でも食べられないものかと…」

「ま、まぁそれは過分な評価かもしれないけれど…」

「そんな事はありませんっ! 旦那様の料理を食べた者なら皆そうなってしまうんです!」

この侍女の子は圧が凄いな。
俺でも気圧されるぞ。

「そ、そっか。 嬉しいけど、なんかこっぱずかしいよ」

「そういうモノと諦めるのが得策ですのぅ。 では、皆! 配膳は任せましたぞ」

凄い勢いで返事をして、目の前から一瞬で消える。
これで戦闘要員じゃないって言うのがまず意味が分からないけれど。
多分ナナくらいなら軽く捻り上げれるでしょ…。

「ほっほ…。 張り切っておりますな」

あぁ、張り切ってるから速いの…ってそれで納得出来るかよ!
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