12 / 165
第12話 身体検査
しおりを挟む
久しぶりに対策本部の自分達の部屋に転移し、さくらのオフィスに向かうと、さくらが待ちわびたように飛び付いてきました。
「シャルル様~! なかなかこちらに来られないので心配しましたよ」
「今の生活拠点は宝条家だからね。緊急時でもないし…」
「ゆっくりお話し出来ないので寂しいですよ」
「さくらも宝条家に出入り出来るようになったじゃない。玲にパートナーになったと言ってね…」
「そ、それは…、申し訳ありません」
「だって玲様があまりに艶やかで若々しくて…。シャルル様、玲ってまさか…」
「そのせいで玲もパートナーにする事になったんだよ…」
「そ、そんな~」
シャルル様のパートナーになる為にはセックスをしていただくことが前提ですが、シャルル様に身体を洗っていただくと身体の疲れや弱っているところが無くなり、更に子宮が覚醒することで艶やかで若々しく変貌するそうです。
私の時はセックスをしてもらった後にパートナーにして欲しいとお願いしたのですよね…。
「そういえば桂司組は北海道に戻ったんだよね?」
「はい、でも近い内に別の勇者達が帰ってきますね」
「侵略者の事は他の勇者たちに任せて、僕達はゆっくり旅行したいから出来るだけ関わり合いたくないかな」
会うまでは興味もあったけれど、結局、あまり話すこともなかったし…。
「そんなぁ、シャルル様は私を置いて行くのですか~」
「温泉旅館の予約をいっぱいしますから~」
「さくら、そんな事をして大丈夫なの? 一応けっこう立場の上な公務員なんでしょ? 僕達ばかりに優遇して一緒に泊まるのは…。あぁ、予約だけなら問題ないか、支払いは自分ですれば…」
「さくらさん、権力の私物化で捕まるんじゃ…」
「仕事してる?」
「アイ様もマオ様もひどいです」
「私も法律上シャルル様のパートナーなのですからね」
「尚更まずいんじゃ…。それに勇者達って基本的に自分達が優遇されていないとすぐ拗ねるから…」
「ご主人様、仕方がないのでさくらさんにもスライム・リーマンを作って差し上げれば…」
「やっぱりそうしておいた方が良いか…。一応大切なパートナーだからね」
「大切だなんて、嬉しい~」
さくらを僕達の部屋へ連れて来ると裸になってもらい、スライムで全身の型を取ります。
それから【知能複製】で【AI】を作って、コントローラーの指輪を用意して…。
「はい、完成!」
「うそっ、私がもう一人…」
「さくらは僕のファースト・スライムを知っているでしょ?」
「はい、もちろんです」
「お尻を押さえて顔を赤くしない!」
「だって~、あんなに…」
「それで、これは同じように僕の魔法で作ったスライム・リーマンなんだよ」
起動用の指輪を見せ、【接続】【転移門】【結界】魔法の説明をしておきます。
「では、このリーマンが私と同じように勝手に行動を? それに転移魔法まで…」
「そういう事。まずは起動して【接続】して試してみれば?」
「そうですね」
さくらはリーマンを起動させると【接続】して司令室に向かわせました。
「凄いです。頭の中に司令室の中の様子がはっきりと…、私が思った事を話しています」
「今は本体のさくらがここでジッとしているから良いけれど、さくらが行動中に【接続】するのは少し慣れないとね」
「【接続】を止めれば、勝手に一宮さくらとして行動するよ。たぶん…」
まだ【知能複製】した【AI】がどこまで本人と同じように行動するのか分かっていませんが、玲や可憐さんにも特に問題は起きていません。
「ではこれで私はいつもシャルル様の側に…、【転移門】で宝条家にも一瞬で行けると言う訳ですね」
「スライム・リーマンは金属じゃないけれど、瞳は金で出来ているからね。虹彩も指紋も無いから施設の出入りなどには注意するように。指紋ぐらいならコピー出来るけれど…」
「そうでした。本部内にリーマンは入れませんからね。でも機械では無いので問題ないでしょう。瞳の大きさの金ぐらいはアクセサリーみたいなものですよ。指紋はあると助かります」
「まぁ、さくらがそう言うのなら良いけれど…、とりあえず服を着ようか…」
「もう~、シャルル様~。私は仕事に行っていますからこのままセックスをしてくださいよ~」
XX XY
「くふぅ~っ、スライムが気持ち良いです~」
両乳首と剥き出しになったクリが繋がって…。
「さくらさん、しっかり訓練してくださいね」
「ヤリ過ぎても治してあげますからね~」
「アイ様、マオ様…」
シャルル様のファースト・スライムの様にシャルル様に擬態する訳ではないそうですが、様々な“モード”で胸や女性器などの訓練が出来るようになっていて、使い方によっては自分で尿道や子宮口、お尻の穴も訓練できるそうです。
(ゴクリ…)
「ほどほどにね…」
セックスした後に本来の目的であったスライムを作り、さくらに装着させてみました。
今のスライムの【AI】は前世のパートナー達の使い方や経験も蓄積されていて、ありとあらゆる性技で女性を悦ばせる究極の魔道具なのです。
※スライム
前世で作ったスライム形状の魔道具。
見た目や質感はド〇クエ等ゲームに出てくるようなイメージで、平常時は手のひらサイズ。
マオが産み出していた属性石を瞳状に加工し、知能などを完全にコピーした【AI】の下、【接続】や【振動】、【変形】など様々な魔法が付与されています。
前世ではパートナー一人に付き一つが与えられており、パートナーの好みに応じて成長していました。
「あっ、忘れる所でした。シャルル様、今日の午後、皆さんに身体検査を受けていただくことになっています」
「どこも悪くないけれど…」
「これは政府の研究機関が異世界から戻って来られた勇者様達の調査という事になっているのです」
「皆さん身体能力が高く、魔力もお持ちですからね」
「それに勇者様達の中には異種族の方もおられますから…」
「なるほど…」
いずれ地球人が魔法を使えるように研究でもしているのかもしれないな…。
XX XY
「やぁさくら、久しぶり…って、さくらなの!?」
「もちろん私よ。かえでも元気にしていた? 前の勇者様達の検査以来ね」
「そ、そうだけど…、なんでそんなに若返ったみたいになっているのよ」
「フフ…、内緒」
「同期の私にも言えない事なの?」
「プライベートのことだから…ね」
「それよりほら、今日は5組目の勇者様達に来ていただいたんだから仕事してよね」
「もう、はぐらかして…」
「そ…それにしても今回の勇者様達は人間とは思えないほど美男美女の三人ね」
異性として、同性としても見蕩れてしまいます。
「私は吉岡かえでと言います。勇者様達の身体能力の研究をしている一人です」
「僕はシャルル。こちらはアイとマオです」
「シャルル様はハーフで、アイ様は外国の方みたいですね。マオ様はまさに東洋の美と言う感じです」
「一宮さんにも話していますが、私は異世界に生まれ変わったのでこんな容姿なのです。僕達は似ていませんが魂で結ばれている存在ですね」
「魂で結ばれているとは興味深いですね」
「ハハ…、一心同体みたいな感じです」
「はぁ~? では早速研究…、いえ、検査をさせていただきたいと思います。どうぞこちらへ」
「ちょっとさくら、あなたの検査もするからね!(ボソッ)」
「どうしてよ~(ボソッ)」
「どうもこうもおかしいでしょ。そんなに若返って…。私も勇者様の研究より若返りの研究をしようかしら。もう見えない所がボロボロなんだからね!(ボソッ)」
XX XY
僕達は検査用の衣服に着替えさせられると、かつてSF映画で観たようなコールドスリープ用のカプセルみたいな物に入り身体を調べられました。
現代ではこれに寝ているだけでほとんどの事が分かるそうです。
もちろん血液も採取されたのですが、最初は身体に注射針が刺さらなくて驚かれました。
特に危害だと感じてはいなかったのですが、改めて自動で防御されているのに気付きました。
僕達のDNAが調べられるのかな?
少し興味があります。
「シャルル様、アイ様、マオ様、お疲れ様でした」
「さくらの検査も長かったね」
「もう、かえでがしつこくて…。私の方が研究材料にされた気分です」
「そういえば、ギャラリーが多かったね。いつもああなの?」
「今回は特にですね。アイ様とマオ様は他の女性達とは美しさのレベルが違いますからね」
それにシャルル様の身体も食い入るように観ていました。
シャルル様ほど格好良くてたくましい男性を観る機会もそうありませんからね。
「フフ…、それにはさくらさんも含まれていますよ」
「マスターのパートナーですからね」
「お二人からそんな風に言っていただけると嬉しいですよ」
「では、着替えて検査結果を聞きに行きましょうか?」
「もう、検査結果が分かるの?」
「はい。ここは病院じゃなく研究機関ですから特に早いですが、一般の病院でも一時間ほどで分かりますね」
やはりこの世界の医療は進んでいるようです。
吉岡さんは僕達に検査報告をする為に部屋に入って来てから難しい顔をしています。
悪い所は無いはずなのですが、検査資料を見返しながらウ~ンと唸っているのです。
「かえで、検査結果はどうなの? 早く教えてよ。私達もさっさと帰りたいんだからね」
私まで検査を受ける事になって時間が掛かったわ…。
コホン…。
「そ、そうね、勇者様達もさくらも異常は無かったわ…」
「でも、全く異常がないことが異常なのよ」
他の勇者様達も健康だけれど何かしら注意点はあったのに…。
「どういうこと?」
「シャルル様達は文句の言いようもないほど完璧な身体をされているわ。DNAも性別や身体的特徴の違いしかないみたいで、検査機器が壊れているのかと思うほど三人の遺伝子はほぼ同じだったわ。シャルル様がおっしゃっていたまさに一心同体ね」
あまりに美しく完璧なDNAだったので精子と卵子を補完させていただきたいと思ったぐらいです。
さすがにここではそんな事は出来ませんが…。
でも、シャルル様の精子欲しい~。
他の検査員たちもそう思ったに違いありません。
特にシャルル様は異世界人の体質なのか男性器が異様に大きいみたいです。
集まって来ていた研究員たちも形を想像してワーワー、キャーキャーと騒いでいましたからね。
そして、三人には不明な塩基対も…。
とはいえ、転移した元日本人の勇者様達もDNAが地球人とは若干違っていたので不思議ではありません。
おそらくそこに力強さや魔力の有無が関係するのかもしれませんね。
種族の違う方達は未ださっぱりですが…。
「良かったですね皆様…」
「それで、問題はさくらの方よ」
「あなたにも全くと言っていいほど問題がないのよ。免疫機能やホルモンバランスも正常だったわ」
「見た目だけじゃなく中身まで本当に若返っていたのには疑問だわ。まるで10代よ」
でもなぜか大腸内に排泄物がほとんど無かったのよね…。
腸内洗浄でもしているのかしら。
「フフ…、良かったわ…」
身体が覚醒して生まれ変わったんですもの、シャルル様のおかげですね。
「吉岡さん、免疫疾患やホルモンバランスが異常な方って多いのですか?」
「そうですね。数十年前から病気になる原因はほぼそれですね。もちろん最終的な死因は脳や心臓の病気、癌などになりますが…」
「単体の癌なら簡単に治療も出来ますが、様々な病気に派生する免疫疾患やホルモンバランスの異常は気付いた時には手遅れになることもあるそうです」
「そうなのですか…」
玲の病気もありえた訳か…。
「フフ…、シャルル様達にはそんな心配は無さそうですけれどね」
XX XY
「おかえりなさい、シャルル様~」
「ただいま玲…様…」
僕が宝条家に帰ってくると急いで出迎えてくれました。
早速リーマンを使っているようです。
「フフ…、もう玲と呼び捨てて下さってかまわないのですよ」
「まぁ、本体にはそうさせてもらおうかな(ボソッ)」
「玲様、お邪魔します…」
「あら、一宮さんもご一緒ですか…?」
「ひどいですよ玲様…。私の方が先にシャルル様のパートナーになったんですからね」
「後も先もありませんわ。私が全身全霊を持ってシャルル様にお仕えしますから」
「それは私もです!」
くっ、若返られて本当に綺麗です。
「まぁまぁ、二人の気持ちは分かっているから…」
ムチュウ~。
夕食までリビングで寛いでいると不意ではありませんが、玲が僕の頬に手を添えてキスをしてきました。
「シャルル様、お待たせいたしました」
「うん、ただいま」
やっぱり玲本体はキスをしてくるようです。
「えっ、そこにいる玲様はリーマンだったのですか~!?」
「さくらにも作ってあげたじゃない…」
僕達は一度本部に寄ってから宝条家に帰ってきています。
さくらも一緒に来るためにリーマンを起動させてきたようです。
「本来ならリーマンはリモートですからね。同時に行動出来て本当に助かりますよ。それにゼロ・エネルギーですし」
そう言いながら玲はリーマンと入れ替わるように座ります。
「シャルル様、今日は何をなさっていたのですか?」
「身体検査に行ってきたんだよ」
研究機関で受けてきた事を話します。
「そうだったのですか。私も先日受け直したのですが、お医者様もありえないと驚いておられましたよ」
誤魔化すことが難しくて、国家機密だと強引に押し切りました。
「まぁ癌はともかく、免疫疾患やホルモン異常まで一晩で治ったのだから驚くよね」
「それもありますが若返っていたので…」
「シャルル様、今晩もお願いしますね」
「なっ、玲様、ずるいですよ」
「さくらは朝にしてあげたじゃない…。それにスライムもあげたでしょ」
「まずは“二つの球モード”で一日耐えられるくらいにならないとね」
「そ、それなら玲様だって…」
「じゃあ、今晩は玲とさくらと三人でお風呂からね。明日からはさっき言ったようにするから」
「そんなぁ~」
「シャルル様、“二つの球モード”とは何の事です…?」
「それは明日のお楽しみ」
二人に訓練として渡しておけばゆっくり旅行に出られそうです。
「シャルル様~! なかなかこちらに来られないので心配しましたよ」
「今の生活拠点は宝条家だからね。緊急時でもないし…」
「ゆっくりお話し出来ないので寂しいですよ」
「さくらも宝条家に出入り出来るようになったじゃない。玲にパートナーになったと言ってね…」
「そ、それは…、申し訳ありません」
「だって玲様があまりに艶やかで若々しくて…。シャルル様、玲ってまさか…」
「そのせいで玲もパートナーにする事になったんだよ…」
「そ、そんな~」
シャルル様のパートナーになる為にはセックスをしていただくことが前提ですが、シャルル様に身体を洗っていただくと身体の疲れや弱っているところが無くなり、更に子宮が覚醒することで艶やかで若々しく変貌するそうです。
私の時はセックスをしてもらった後にパートナーにして欲しいとお願いしたのですよね…。
「そういえば桂司組は北海道に戻ったんだよね?」
「はい、でも近い内に別の勇者達が帰ってきますね」
「侵略者の事は他の勇者たちに任せて、僕達はゆっくり旅行したいから出来るだけ関わり合いたくないかな」
会うまでは興味もあったけれど、結局、あまり話すこともなかったし…。
「そんなぁ、シャルル様は私を置いて行くのですか~」
「温泉旅館の予約をいっぱいしますから~」
「さくら、そんな事をして大丈夫なの? 一応けっこう立場の上な公務員なんでしょ? 僕達ばかりに優遇して一緒に泊まるのは…。あぁ、予約だけなら問題ないか、支払いは自分ですれば…」
「さくらさん、権力の私物化で捕まるんじゃ…」
「仕事してる?」
「アイ様もマオ様もひどいです」
「私も法律上シャルル様のパートナーなのですからね」
「尚更まずいんじゃ…。それに勇者達って基本的に自分達が優遇されていないとすぐ拗ねるから…」
「ご主人様、仕方がないのでさくらさんにもスライム・リーマンを作って差し上げれば…」
「やっぱりそうしておいた方が良いか…。一応大切なパートナーだからね」
「大切だなんて、嬉しい~」
さくらを僕達の部屋へ連れて来ると裸になってもらい、スライムで全身の型を取ります。
それから【知能複製】で【AI】を作って、コントローラーの指輪を用意して…。
「はい、完成!」
「うそっ、私がもう一人…」
「さくらは僕のファースト・スライムを知っているでしょ?」
「はい、もちろんです」
「お尻を押さえて顔を赤くしない!」
「だって~、あんなに…」
「それで、これは同じように僕の魔法で作ったスライム・リーマンなんだよ」
起動用の指輪を見せ、【接続】【転移門】【結界】魔法の説明をしておきます。
「では、このリーマンが私と同じように勝手に行動を? それに転移魔法まで…」
「そういう事。まずは起動して【接続】して試してみれば?」
「そうですね」
さくらはリーマンを起動させると【接続】して司令室に向かわせました。
「凄いです。頭の中に司令室の中の様子がはっきりと…、私が思った事を話しています」
「今は本体のさくらがここでジッとしているから良いけれど、さくらが行動中に【接続】するのは少し慣れないとね」
「【接続】を止めれば、勝手に一宮さくらとして行動するよ。たぶん…」
まだ【知能複製】した【AI】がどこまで本人と同じように行動するのか分かっていませんが、玲や可憐さんにも特に問題は起きていません。
「ではこれで私はいつもシャルル様の側に…、【転移門】で宝条家にも一瞬で行けると言う訳ですね」
「スライム・リーマンは金属じゃないけれど、瞳は金で出来ているからね。虹彩も指紋も無いから施設の出入りなどには注意するように。指紋ぐらいならコピー出来るけれど…」
「そうでした。本部内にリーマンは入れませんからね。でも機械では無いので問題ないでしょう。瞳の大きさの金ぐらいはアクセサリーみたいなものですよ。指紋はあると助かります」
「まぁ、さくらがそう言うのなら良いけれど…、とりあえず服を着ようか…」
「もう~、シャルル様~。私は仕事に行っていますからこのままセックスをしてくださいよ~」
XX XY
「くふぅ~っ、スライムが気持ち良いです~」
両乳首と剥き出しになったクリが繋がって…。
「さくらさん、しっかり訓練してくださいね」
「ヤリ過ぎても治してあげますからね~」
「アイ様、マオ様…」
シャルル様のファースト・スライムの様にシャルル様に擬態する訳ではないそうですが、様々な“モード”で胸や女性器などの訓練が出来るようになっていて、使い方によっては自分で尿道や子宮口、お尻の穴も訓練できるそうです。
(ゴクリ…)
「ほどほどにね…」
セックスした後に本来の目的であったスライムを作り、さくらに装着させてみました。
今のスライムの【AI】は前世のパートナー達の使い方や経験も蓄積されていて、ありとあらゆる性技で女性を悦ばせる究極の魔道具なのです。
※スライム
前世で作ったスライム形状の魔道具。
見た目や質感はド〇クエ等ゲームに出てくるようなイメージで、平常時は手のひらサイズ。
マオが産み出していた属性石を瞳状に加工し、知能などを完全にコピーした【AI】の下、【接続】や【振動】、【変形】など様々な魔法が付与されています。
前世ではパートナー一人に付き一つが与えられており、パートナーの好みに応じて成長していました。
「あっ、忘れる所でした。シャルル様、今日の午後、皆さんに身体検査を受けていただくことになっています」
「どこも悪くないけれど…」
「これは政府の研究機関が異世界から戻って来られた勇者様達の調査という事になっているのです」
「皆さん身体能力が高く、魔力もお持ちですからね」
「それに勇者様達の中には異種族の方もおられますから…」
「なるほど…」
いずれ地球人が魔法を使えるように研究でもしているのかもしれないな…。
XX XY
「やぁさくら、久しぶり…って、さくらなの!?」
「もちろん私よ。かえでも元気にしていた? 前の勇者様達の検査以来ね」
「そ、そうだけど…、なんでそんなに若返ったみたいになっているのよ」
「フフ…、内緒」
「同期の私にも言えない事なの?」
「プライベートのことだから…ね」
「それよりほら、今日は5組目の勇者様達に来ていただいたんだから仕事してよね」
「もう、はぐらかして…」
「そ…それにしても今回の勇者様達は人間とは思えないほど美男美女の三人ね」
異性として、同性としても見蕩れてしまいます。
「私は吉岡かえでと言います。勇者様達の身体能力の研究をしている一人です」
「僕はシャルル。こちらはアイとマオです」
「シャルル様はハーフで、アイ様は外国の方みたいですね。マオ様はまさに東洋の美と言う感じです」
「一宮さんにも話していますが、私は異世界に生まれ変わったのでこんな容姿なのです。僕達は似ていませんが魂で結ばれている存在ですね」
「魂で結ばれているとは興味深いですね」
「ハハ…、一心同体みたいな感じです」
「はぁ~? では早速研究…、いえ、検査をさせていただきたいと思います。どうぞこちらへ」
「ちょっとさくら、あなたの検査もするからね!(ボソッ)」
「どうしてよ~(ボソッ)」
「どうもこうもおかしいでしょ。そんなに若返って…。私も勇者様の研究より若返りの研究をしようかしら。もう見えない所がボロボロなんだからね!(ボソッ)」
XX XY
僕達は検査用の衣服に着替えさせられると、かつてSF映画で観たようなコールドスリープ用のカプセルみたいな物に入り身体を調べられました。
現代ではこれに寝ているだけでほとんどの事が分かるそうです。
もちろん血液も採取されたのですが、最初は身体に注射針が刺さらなくて驚かれました。
特に危害だと感じてはいなかったのですが、改めて自動で防御されているのに気付きました。
僕達のDNAが調べられるのかな?
少し興味があります。
「シャルル様、アイ様、マオ様、お疲れ様でした」
「さくらの検査も長かったね」
「もう、かえでがしつこくて…。私の方が研究材料にされた気分です」
「そういえば、ギャラリーが多かったね。いつもああなの?」
「今回は特にですね。アイ様とマオ様は他の女性達とは美しさのレベルが違いますからね」
それにシャルル様の身体も食い入るように観ていました。
シャルル様ほど格好良くてたくましい男性を観る機会もそうありませんからね。
「フフ…、それにはさくらさんも含まれていますよ」
「マスターのパートナーですからね」
「お二人からそんな風に言っていただけると嬉しいですよ」
「では、着替えて検査結果を聞きに行きましょうか?」
「もう、検査結果が分かるの?」
「はい。ここは病院じゃなく研究機関ですから特に早いですが、一般の病院でも一時間ほどで分かりますね」
やはりこの世界の医療は進んでいるようです。
吉岡さんは僕達に検査報告をする為に部屋に入って来てから難しい顔をしています。
悪い所は無いはずなのですが、検査資料を見返しながらウ~ンと唸っているのです。
「かえで、検査結果はどうなの? 早く教えてよ。私達もさっさと帰りたいんだからね」
私まで検査を受ける事になって時間が掛かったわ…。
コホン…。
「そ、そうね、勇者様達もさくらも異常は無かったわ…」
「でも、全く異常がないことが異常なのよ」
他の勇者様達も健康だけれど何かしら注意点はあったのに…。
「どういうこと?」
「シャルル様達は文句の言いようもないほど完璧な身体をされているわ。DNAも性別や身体的特徴の違いしかないみたいで、検査機器が壊れているのかと思うほど三人の遺伝子はほぼ同じだったわ。シャルル様がおっしゃっていたまさに一心同体ね」
あまりに美しく完璧なDNAだったので精子と卵子を補完させていただきたいと思ったぐらいです。
さすがにここではそんな事は出来ませんが…。
でも、シャルル様の精子欲しい~。
他の検査員たちもそう思ったに違いありません。
特にシャルル様は異世界人の体質なのか男性器が異様に大きいみたいです。
集まって来ていた研究員たちも形を想像してワーワー、キャーキャーと騒いでいましたからね。
そして、三人には不明な塩基対も…。
とはいえ、転移した元日本人の勇者様達もDNAが地球人とは若干違っていたので不思議ではありません。
おそらくそこに力強さや魔力の有無が関係するのかもしれませんね。
種族の違う方達は未ださっぱりですが…。
「良かったですね皆様…」
「それで、問題はさくらの方よ」
「あなたにも全くと言っていいほど問題がないのよ。免疫機能やホルモンバランスも正常だったわ」
「見た目だけじゃなく中身まで本当に若返っていたのには疑問だわ。まるで10代よ」
でもなぜか大腸内に排泄物がほとんど無かったのよね…。
腸内洗浄でもしているのかしら。
「フフ…、良かったわ…」
身体が覚醒して生まれ変わったんですもの、シャルル様のおかげですね。
「吉岡さん、免疫疾患やホルモンバランスが異常な方って多いのですか?」
「そうですね。数十年前から病気になる原因はほぼそれですね。もちろん最終的な死因は脳や心臓の病気、癌などになりますが…」
「単体の癌なら簡単に治療も出来ますが、様々な病気に派生する免疫疾患やホルモンバランスの異常は気付いた時には手遅れになることもあるそうです」
「そうなのですか…」
玲の病気もありえた訳か…。
「フフ…、シャルル様達にはそんな心配は無さそうですけれどね」
XX XY
「おかえりなさい、シャルル様~」
「ただいま玲…様…」
僕が宝条家に帰ってくると急いで出迎えてくれました。
早速リーマンを使っているようです。
「フフ…、もう玲と呼び捨てて下さってかまわないのですよ」
「まぁ、本体にはそうさせてもらおうかな(ボソッ)」
「玲様、お邪魔します…」
「あら、一宮さんもご一緒ですか…?」
「ひどいですよ玲様…。私の方が先にシャルル様のパートナーになったんですからね」
「後も先もありませんわ。私が全身全霊を持ってシャルル様にお仕えしますから」
「それは私もです!」
くっ、若返られて本当に綺麗です。
「まぁまぁ、二人の気持ちは分かっているから…」
ムチュウ~。
夕食までリビングで寛いでいると不意ではありませんが、玲が僕の頬に手を添えてキスをしてきました。
「シャルル様、お待たせいたしました」
「うん、ただいま」
やっぱり玲本体はキスをしてくるようです。
「えっ、そこにいる玲様はリーマンだったのですか~!?」
「さくらにも作ってあげたじゃない…」
僕達は一度本部に寄ってから宝条家に帰ってきています。
さくらも一緒に来るためにリーマンを起動させてきたようです。
「本来ならリーマンはリモートですからね。同時に行動出来て本当に助かりますよ。それにゼロ・エネルギーですし」
そう言いながら玲はリーマンと入れ替わるように座ります。
「シャルル様、今日は何をなさっていたのですか?」
「身体検査に行ってきたんだよ」
研究機関で受けてきた事を話します。
「そうだったのですか。私も先日受け直したのですが、お医者様もありえないと驚いておられましたよ」
誤魔化すことが難しくて、国家機密だと強引に押し切りました。
「まぁ癌はともかく、免疫疾患やホルモン異常まで一晩で治ったのだから驚くよね」
「それもありますが若返っていたので…」
「シャルル様、今晩もお願いしますね」
「なっ、玲様、ずるいですよ」
「さくらは朝にしてあげたじゃない…。それにスライムもあげたでしょ」
「まずは“二つの球モード”で一日耐えられるくらいにならないとね」
「そ、それなら玲様だって…」
「じゃあ、今晩は玲とさくらと三人でお風呂からね。明日からはさっき言ったようにするから」
「そんなぁ~」
「シャルル様、“二つの球モード”とは何の事です…?」
「それは明日のお楽しみ」
二人に訓練として渡しておけばゆっくり旅行に出られそうです。
43
あなたにおすすめの小説
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
死神と恐れられた俺、転生したら平和な時代だったので自由気ままな人生を享受する
オカさん
ファンタジー
たった一人で敵軍を殲滅し、『死神』と恐れられた男は人生に絶望して自ら命を絶つ。
しかし目を覚ますと500年後の世界に転生していた。
前世と違う生き方を求めた彼は人の為、世の為に生きようと心を入れ替えて第二の人生を歩み始める。
家族の温かさに触れ、学園で友人を作り、世界に仇成す悪の組織に立ち向かって――――慌ただしくも、充実した日々を送っていた。
しかし逃れられたと思っていたはずの過去は長い時を経て再び彼を絶望の淵に追いやった。
だが今度こそは『己の過去』と向き合い、答えを導き出さなければならない。
後悔を糧に死神の新たな人生が幕を開ける!
転生魔竜~異世界ライフを謳歌してたら世界最強最悪の覇者となってた?~
アズドラ
ファンタジー
主人公タカトはテンプレ通り事故で死亡、運よく異世界転生できることになり神様にドラゴンになりたいとお願いした。 夢にまで見た異世界生活をドラゴンパワーと現代地球の知識で全力満喫! 仲間を増やして夢を叶える王道、テンプレ、モリモリファンタジー。
四つの前世を持つ青年、冒険者養成学校にて「元」子爵令嬢の夢に付き合う 〜護国の武士が無双の騎士へと至るまで〜
最上 虎々
ファンタジー
ソドムの少年から平安武士、さらに日本兵から二十一世紀の男子高校生へ。
一つ一つの人生は短かった。
しかし幸か不幸か、今まで自分がどんな人生を歩んできたのかは覚えている。
だからこそ今度こそは長生きして、生きている実感と、生きる希望を持ちたい。
そんな想いを胸に、青年は五度目の命にして今までの四回とは別の世界に転生した。
早死にの男が、今まで死んできた世界とは違う場所で、今度こそ生き方を見つける物語。
本作は、「小説家になろう」、「カクヨム」、にも投稿しております。
暗殺者から始まる異世界満喫生活
暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。
流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。
しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。
同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。
ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。
新たな生活は異世界を満喫したい。
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる