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第38話 ブレックス

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「「シャルル様、アイ様、マオ様、ようこそおいでくださいました」」

「小春、紗耶さん、おはようございます」

「シャルル様、今日も素敵です。昨晩はいっぱいオナニーをしたんですよ」

「そ…そうですか…、ありがとうございます」

紗耶さんは僕と同い年ですが無邪気にそう報告してくれます。

「玲様も昨日振りですね…って、玲様!?」
「どうしたのですか? 昨日とは全く雰囲気が違いますよ」

「フフ…、昨晩私とこちらの良子は『100イキ苦行』を体験したのです」

「そんな…」

私も昨晩からオナニーを始めていますが、あの快感が100回も続くのですよね…。
艶めかしさを通り越して妖艶です。

「小春様、もし体験されようと思われるのなら十分訓練されてからでないと大変なことになりますよ。パートナーの一人が壊れかけたようですからね…」

「分かっていますよ…」

玲や小春たちの話を聞きつつお茶をいただくと、続けて関東地方の大奥家に向かいます。



XX XY



「「シャルル様、アイ様、マオ様、お待ちしておりました」」

「文香、莉々子さん、お邪魔します…」

「もう私はシャルル様のパートナーで、ここはシャルル様の住まいでもあるのですよ。好きな時に好きなだけ居て下されば良いのです」

「シャルル様~、うちのプールにでも入って行かれませんか~」

「しばらくすると昼食時間ですし、ぜひ当家で召し上がっていって下さい…」

「まぁ、プールはともかく昼食は頂いていこうかな…」

二人も玲達の変化に驚いていました。
僕からすると『100イキ苦行』で見た目が変わったとは思わないのですが、先ほどの小春達や文香達から見ると大きく変わっているように見えるみたいです。



「シャルル様のパートナーにしていただいてからとっても体調が良いですよ。昨晩もオナニーをしていていつの間にか寝ているぐらいでしたよ」
「ところでシャルル様、昼食前に紹介したい女性がいるのですが…」

「女性ですか…?」

「この夏休みにホームスティしているアメリカ人なのですが…、私達の変貌を見て驚愕し、理由を知りたいと言いまして…」

「でも、大奥家に滞在する事が出来るアメリカ人ってかなりの立場の人じゃ…。僕が会っても良いの?」

「フフ…、立場ならシャルル様の方が断然上ですよ。上手くいけばアメリカと深い絆が結べるかもしれませんよ。ねぇ、玲様…?」

「どんな方か知りませんが、アメリカに信頼できる人脈が出来るのは良い事ですね」

《マスター、アメリカ征服のきっかけですよ!》

《マオ、何を言って…》

《でも、いずれご主人様の子孫が誕生し、マオの言う通り支配していくかもしれませんよ。前世では同じような事をされてきているではないですか…》

《なんだかテンポが早いなぁ~》

《前世がゆっくり過ぎたのですよ…》

「分かった、会ってみるよ…」

とりあえず意外にも皆が反対ではないので会ってみる事にします。



「ワ~オ! あなたがシャルルさんですか~?」

「はい、初めまして…。ファミリーネームはありませんが気にしないでくださいね」

アメリカ人と会うという事で【言語理解】の魔法を創ってあります。
現代の日本では当たり前のように話せるそうで羨ましいです。

「こちらは僕のパートナーのアイとマオです」

「パートナー!? アイさんはアメリカ人なのですか?」

「一応日本人ですが、ご主人様の趣味ですね…」

「オゥ~、あなたもコスプレですか~!?」

「コスプレではありませんよ。生まれたままの姿です」

(えっ、日本人なのに金髪…? ハーフでもない…?)
「マオさんは綺麗な黒髪…、お二人とも美し過ぎてビックリで~す」

(コスプレ…)

そうか、このクラリスはコスプレイヤーなのか…。
どうりでなぜか巫女のような恰好をしていると思いました。

地毛はプラチナブロンドだそうですが、黒髪のかつらを着けているのもあって、アイとマオを足して2で割った雰囲気です。
ただ背丈はアイ達よりも大きく、胸の大きさに迫力があります。
これで17歳とは…。

クラリス・バウワー
性別:女
年齢:17歳
身長:178cm
体重:64kg
B:96cm
W:58cm
H:86cm
【処女】

「リズ、あなた自分の名前を言っていないじゃない…」

「おっとそうでした。リズ・バウワーで~す」

「こちらのリズさんはアメリカ上院議員のお孫さんなのです」

「そう…なの…ですか…」
(リズって偽名なのか…)

「文香様にそんな知り合いがいたとはね…」

「玲様、たまたま昔からバウアー家と縁があったというのと、リズさんが日本を好かれていましたのでお願いされたのです」

「リズ、私もいずれシャルル様のパートナーになるのよ。良いでしょう~!」

「ホワットッ!?」

「莉々子、言っちゃダメじゃない…。リズさん実は私とこちらの玲様、それに玲様の秘書の方も全員シャルル様のパートナーなのよ」

「リアリィ!?」

「極秘ですからリズさんも他言無用にしてくださいね」

「イ…イエス…、はい…」

日本も一夫多妻、一妻多夫になっているのは知っていたけれど…。
母娘共にってありなの…?
年齢差は…?

「シャルルさんはいくつなのですか~?」

「リズさんより年下の16歳ですよ」

「16歳…、ふみかさん…犯罪にはならないのですか?」

えっ、私自分の年齢を言っていないのに…?
私より一歳年下…、たくましい男性ですね…。

「リズさんひどいわね。日本では16歳で成人なのよ。私もシャルル様の為に若々しくいられるように頑張るのですから…。意外に私の身体もリズさんと引けをとらないと思いますけれどね…」

(シット…)

確かにふみかさんは日本人離れしたグラマーな体型です。

「昨日ふみかさんが若返ったようになって戻ってきたのには驚いたけれど、れいさんも本当に若々しくて綺麗です」

れいさんの見た目も私と変わらないじゃない…。

「フフ…、ありがとうございます。シャルル様のおかげですね…」

「……? 日本のマムは若く見えるのね(ボソッ)」

日本人は元々若く見えるって言うけれどそんなレベルじゃ…。
りりこは急に大人っぽくなったし…。
シャルルさんか…、確かに魅力的です。

「シャルルさん、一度私とブレックスして下さいよ~」

「ちょっとリズ…」

「私の国では気にいった男性となら挨拶みたいなものですよ~」

「ブレックスかぁ~、僕はしたことがないんだよね~」

「では、ぜひ! 私も日本人…、シャルルさんが日本人なら初めてで~す」



ひょんなことからアメリカ人のリズと初めてブレックスをすることになりました。
興味が無かった訳ではないので誘ってもらったのは良いきっかけです。

早速、大奥家にある機械を使ってブレックスをすることになりました。

「シャルル様~、リズの後に私ともして下さいね~」

「それはリズさんとしてみてからかな…。気持ち悪くなったら嫌だから…」

「ノープロブレム! リラックスしていれば気持ち良いですから…」



僕とリズが普通に服を着たままそれぞれカプセル状の物の中に入ると頭の周囲に何か、おそらく脳波をコントロールする器具が現れました。
このカプセルは中から外は見えますが、外から中は見えないそうです。
一応プライバシーが守られているんだな…。

『シャルルさん…、カプセル内の[SET]ボタンを押してください。二人とも押せばカウント10でブレックスが始まります』

『分かったよ』

ポチッ…。
(なるほど…、カプセル内ではお互いに話すことも出来るんだな…)

9…8…7…
…3…2…1
[START]

(おぉ~っ! リズと意識が繋がったのか…? 変な感覚…)
(ブレックスは脳波による性的快感を共有するんだったよね…)
(でも…、何これ…?)

面白い事に密着して触れ合っている感覚はあるけれど愛撫には程遠く、お互いの身体を撫であっているような感覚です。

もう少し深くリズの意識に入るようにすれば良いのかな…?

じゃあ、ちょっと試してみよう。
(【意識操作】…)

先日、タコに味方を攻撃するように指示した魔法を使ってみます。
これでリズの頭の中に侵入して性的快感をもっと強力に刺激してみよう。

「あっ…、あぁ~ん」
(なにこれ? 急に感覚が…)

シャルルさんが私の身体の中に入ってくる…?

脳から手足の指先までビリビリと何かが繋がっていきます。

(うそ…、身体が支配されていく…)

そう思った瞬間に、本当にシャルルさんに全身に触れられている感覚になりました。

耳たぶや唇に触れられ、胸を揉まれると乳首まで弄られていきます。
実際には触れられていないのに力強くて優しい感覚、頭の中が蕩けていきそうです。

そしてシャルルさんの手が下腹部にも…。
たくさんの手で全身を弄られているみたい…。

自分しか触った事の無い女性器を手で弄られていると、子宮が熱くなったように感じ、何かが女性器から溢れ出てきそうな感じにもなります。
まさかクリットまで痺れてくる…。
身体がビクビクと反応してしまいます。

(もうダメ、気持ち良過ぎる…)

うそっ、おしっこまで漏らしそう…。
こんなこと今まで無かったのに…。

我慢したくても身体が言うこと聞かずに反応が止められません。
もう頭がおかしくなっちゃう…。
ダメ、何かが出ちゃう~!

早く終わって~っ!



ピーッ、ピーッ…。
[STOP]

(あれっ、もう一時間か…)
【意識操作】を使ってから面白くてちょっと夢中になっちゃったな。
脳波で強制的にイカせる事も可能だと分かりました。

プシュ―――ッ。

カプセルを開けると、当然誰もいませんでした。
おそらく皆は近くのリビングにいるのでしょう。

リズの入っているカプセルは開いていません。

ガチャ…。

「シャルル様、ブレックスはどうでしたか?」

「そうだね…、面白かったけれど僕には物足りないかな…」

時間を計っていたのか、ちょうど皆が部屋に集まってきます。
やっぱり触れ合ってセックスする方が僕には気持ちが良いのです。

「リズは…?」

「さぁ? 出てこないし、中も見えないからね…」
「故障かな?」

「中にはスイッチだけじゃなく、開けられる手段が用意されていますから閉じ込められることはありません」
「もちろん、カプセルの外からも手動で開けられるので開けてみましょう」

プシュ―――ッ。

「……あっ…(×全員)」

カプセルの中は見てはいけない状態になっていました。

リズは涎を垂れ流し、恍惚とした表情をしながら気絶しており、巫女服の袴は何かでベチョベチョに濡れていました。

「これって…」

「リズさんがおしっこを漏らしたのね…」

ブレックスでイッたのかも…。

「ご主人様、ブレックスは気持ちが良いのですか?」

「ううん、僕はそんなに気持ち良くなかったよ。最初は身体を撫でられているみたいな感覚だったけれどね」

「それで、マスターは何を…?」

「別に…。脳波を強くしてリズさんの意識に入っただけだよ…」
「ブレックスってそういう事でしょ?」

(……それは…、ちょっと違うような…)

「リズ、リズ…、大丈夫?」

「んぁ…うん…、はぇ…」

ハッ!
ガバッ…。

「私の頭と身体の中にシャルルさんが…」
「ハァ~、とっても気持ち良かったわ~」

「フフ…、見れば分かるよ…」

「ホワ~イッ? アンビリバボゥ!」
「どうして私の…」

私ったらほ…本当におしっこを漏らしていたの…?
感覚だけじゃなかったんだ…。

「シャルルさん、あなたは一体…?」

「さて、お昼を過ぎちゃったからお腹が減ったよ~」

「そうですね。ではシャルル様、こちらに…。リズさんは身体を洗って着替えてくると良いわよ」

「は…い…」



「シャルル様、ブレックスでも覚醒は出来るのですか?」
「リズさんに変わりは無かったようですが…」

「それは無理だよ。実際に触れていないからね」

僕が触れれば能力によって覚醒は出来るけれど、ブレックスでは身体に感覚や擬似的な反応が起こっても所詮オナニー以前の行為です。

オーガズムを得るとθ波(シータ波)と呼ばれる脳波が表れ本当の快感も得られると聞きますが、本当の満足感は無かったでしょう。
いや、知らないのか…。

リズさんにとっては訳も分からずイカされたようなものなのです。
ちょっと可哀相な事をしたかな…。



昼食を食べ終わる頃にリズさんが戻ってきました。

「シャルルさん、とっても気持ち良かったです。頭の中がおかしくなりそうでした。あんなブレックスは初めてでしたよ…」

「……そう、僕はあんまりだったけれどな…」

「そんな~、私とのブレックスの相性が良くなかったのですか~?」
「またして欲しいです。今度は頑張りますから…」

「まぁ、それ以前の問題かな…」
(頑張ると言ってもね…)

結局、僕が何かを感じたこともほとんどありません。
僕がそう答えると肩を落としてシュンとしてしまいました。

「それなら、僕がもっと気持ち良い事を教えてあげようか?」

「「シャルル様!?」」
「シャルル様、一体何を…まさか…?」

「莉々子さんの部屋にこの間体験してもらったお風呂を作っておこうと思っただけだよ。後々、莉々子さんの為にもなるからね」

「本当ですか、うれしい~!」

「この間もお風呂がどうとかおっしゃっていましたね」

「シャルル様、文香様の部屋にもあのお風呂を作って差し上げては…」

「そうだね。時間的には何とかなるかな…。でも、少し金があると助かるかも…」

「そうでしたね。文香様実は…(ボソボソ…)」

「そういう事でしたら、すぐに用意しますよ」

シャルル様から頂いたスライムも眼の部分は金で作られているそうです。



「じゃあ、説明は莉々子さんにお願いするね」

莉々子さんの部屋のお風呂を可憐さんの部屋のお風呂のように改修し、文香の部屋にも魔力風呂だけを新たに設けておきました。
玲がスライム風呂について文香にも説明していたので問題ないでしょう。

「はいっ」

うそ~、これで毎日あのお風呂に入ることが出来るわ。
イク回数が増えれば可憐さんにも追いつけます。

《マスター、リズさんには『性典』や【淫紋】はどうされますか? クリの皮もそのままですよ》

《いいよ、一時的なホームステイなんだから…》

《ご主人様、お風呂を体験されたらいつまでもここに滞在されるかもしれませんよ~》

《……そんなこと…。すぐにアメリカに帰られるよ》

《アメリカでの拠点づくりにリズさんをパートナーにされても良かったのでは…?》

《まぁ、一応様子を見てからで…》

容姿端麗で全く嫌な感じもありませんでしたが外国人を簡単にパートナーにはできません。
やっぱり国際結婚になるのかな…?

「じゃあ、次は椿のいる東北地方だね」

「予想以上に時間を取ってしまいましたね」

「今日中に北海道の白夜の所にも行かないとね…」
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