懐かしの鉄道旅

かき氷はイチゴ味が一番

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1992年夏「特別快速エアポート成田」

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 1991年3月。
 JR線・京成線共に「成田空港駅」開業(京成は旧成田空港駅を東成田に改名。
より空港第一ターミナルに寄せての新線を作る)。
 それに伴い、京成のスカイライナーに対抗すべく、JRは東京・横浜・池袋・
新宿から成田空港駅までノンストップ(県都千葉市の中心である千葉駅すら
全通過)の新設特急の「成田エクスプレス号」を走らせ、過密化した総武線
快速線から外房線特急「わかしお」及び、内房線特急「さざなみ」を京葉線経由
にして、蘇我駅を千葉駅の代替にして特急停車駅に格上げした。
 つまり千葉駅(と錦糸町駅)は特急停車本数が大幅に減って、逆に同じ数だけ
通過本数になった屈辱に、当時の千葉市長らは猛反発したが、千葉駅全通過は
覆されなかった。
 しかしJRの成田エクスプレス料金は高く(全車指定)、京成スカイライナーの
約二倍の上に、新宿などからは山手線並走の貨物線を走るなど遠回りで時間が
案外かかるので評判は決して良くなかった。
 ふたを開けてみればそれまでスカイライナーで独占していた京成の危機感を
何割か救うように、
「京成のスカイライナーの割安感や時間のかからなさ」
のほうが再評価される。
 この時期に、臨時で東京駅と成田空港駅を結ぶ快速に停車駅を絞った、
「特別快速エアポート成田号」
が臨時で走ったため、当時は神奈川県に引っ越ししていた私も早速乗ってみよ
うと思った。
 私が乗った日は確か大船始発であったと思う。
 横浜駅から乗った。
 横須賀線内は普通列車ぽく品川や新橋などにも停車し、東京地下駅四番線
に入る。
 先ほどから車内アナウンスで四度目であるが、
「この電車は特別快速エアポート成田、成田空港行でございます。東京より先は
停車駅にご注意ください。東京を出ますと、錦糸町・船橋・津田沼・千葉・成田、
終点成田空港の順に停車してまいります」
 と注意を促すアナウンスがなされる。
 この停車駅には通常特急が止まらない津田沼(臨時特急は停車したっけ?)が
含まれているが、逆に特急「しおさい」「あやめ」「すいごう」全てが停車する
佐倉駅は通過するので、房総路線的には「特急並」の快速である。
 勿論、自由席もあり、特別料金は一切要らず普通切符だけで乗車できる。
 東京駅を出ると新日本橋・馬喰町を通過して地上の錦糸町駅に出る。
(あった!!)
 ずっと昔、少年時代に「特急しおさい」に乗ったときに錦糸町駅北口に見えた
カルビーポテトチップスの看板が見えたのだ。
 懐かしいなと思いながらそれを見てると
「次の停車駅は船橋です。お乗り間違えの無いようにご注意ください」
というアナウンスが出る。
 錦糸町を出た特別快速は停車駅の少なさとは裏腹に比較的のんびりと走って
速度はあまり出てない感じがする。さっきの横浜~新川崎~西大井あたりを走
ってたときのほうがよっぽど速かった。
 新小岩駅を通過していくとやや加速していく。
 市川駅では追い越す列車はないのに通過線を走っていく。
 船橋に到着。ここではそこそこ人の入れ替えが起こる。
 続いてすぐ津田沼に停車。ここでも幾らか入れ替えが起きるが、乗ってくる人も
多くて満席状態である。
 快速停車駅の稲毛を普通に通過していくとややスピードを緩めてアナウンスが
入り、
「間もなく千葉です。千葉駅10番線ホームに入ります、お出口は右側です。千葉
から先、内房線・外房線・総武本線はお乗り換えです。次の内房線は各駅停車
木更津行は・・・、外房線安房鴨川行は・・・総武本線八日市場回り銚子行は
・・・」
などと案内される。
 そして
「千葉を出ますと次は成田に停車いたします。都賀・四街道・佐倉には停車しま
せん。お間違えの無いようご注意ください」
と再度注意アナウンスが出る。
 佐倉に停車しないから総武本線の八街・成東・八日市場方面は千葉駅で乗り換
えるしかなくなる。
 千葉を出ると垂下式の千葉都市モノレールをくぐりながら総武本線に入り複線
区間になる。東千葉駅をゆっくり通過すると加速していく。
 同じく千葉都市モノレールの駅がある都賀駅を高速通過。
 しばらく直線を走る感じで、駅前の住宅・商店街に近づいた感じで線路がやや
カーブしたところで四街道駅を通過。
 四街道を出るとしばらくして一気に田園風景に変わると、やがて短いトンネル
を通過し、線路が再びカーブしたところで
「佐倉」続いて「特急停車?」という妙な案内板が線路傍に立ててあるのを見か
けた。一旦スピードを緩めながら機関区があって構内が広めの佐倉駅を通過し
ていく。
 以前特急しおさいに乗ったときに見えた、アイスクリームの立ち売りは見えな
かったように思う。
 佐倉を通過中にまたスピードが上がる。
 しばらく総武本線と並走。
 私自身は特急しおさいで総武本線乗車経験はあるが成田方面は初めてだ。
 やがて線路は左側にカーブし右手に単線でポツンと寂しい総武本線と別れる。
 佐倉から成田までは意外に距離があった。
 途中、読み方が難しい「酒々井駅」を通り過ぎたはずだが覚えていない。
 そのうちに京成本線?かなを下に跨ぐと
「間もなく成田に到着いたします。安食・湖北・我孫子方面、滑河・佐原・
銚子・潮来・鹿島神宮方面はそれそれお乗り換えです」
 という案内が放送される。
 成田駅は三面五線の大きな駅でホームには駅弁販売ショップもあった。
 成田では結構人が降りた。
 成田山新勝寺など観光スポットもあるからか?
 「次は終点成田空港です。滑河・佐原方面には参りません。ご注意ください」
と案内が入って間もなく成田を発車する。
 成田を出ると、我孫子方面の「成田線」がすぐ左にカーブして別れる。
 そしてしばらく走ると、左手にまっすぐ進む単線の「成田線(佐原方面)」と
分かれて、最新の新しい「成田線」の線路の上を列車は進み成田空港に向かう。
 二回くらい航空機がそばを豪快に離陸していくシーンが見えた。
 すぐかと思えば意外に遠かった。
 やがて地下だかトンネルだか分からないが暗い部分をずっと走ったかと思うと
「お待たせいたしました。終点成田空港に着きます」
という放送が流れる。
 成田空港駅は一見二面四線のホームに見えたが、一方は完全別会社の京成のホ
ームであり、JRとして一面二線の島式ホームであった。隣には成田エクスプレス
「横浜・池袋行」が停車している。
 ついでだから空港見物してから帰りは普通の快速電車に乗って帰っていった。

                          <完>
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