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第三章
第三章 ⑱
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マイクロバスの乗客をざっとおさらいしておこう。
まず、メインキャストである生ハム組のメンバー。すなわち、ジャック、ゾンビ、お絹、リリィ、ケンイチの五人。
次に、郵便局の局員。すなわち、局長、ジュサブロー、ミキの三人。
そして、僕と冴子。
総数十名が、ジュサブローさんの運転で悪路を揺られているってわけだ。
おっと、もう一つ忘れていた。バスの天井には、ウエキを乗せている。ウエキは久しぶりに町外れに来たらしく、とっても機嫌がいい。大きな声で、カントリーミュージックを歌っていた。
そのウエキの美声に刺激されたのか、それとも景色のよさに心を洗われたのか、なぜかピクニック気分になっている人も多かった。
リリィは、ウエキに合わせて歌っているし、ジャックと局長はポーカーをやっているし、お絹さんは風景の写真を撮りまくっていた。
ケンイチは、相変わらずバスの床でファイアー号を走らせて、ゾンビの足にぶつけている。
やれやれだ。みんなのんきなものだ。なにをしに行くのか忘れてやしないか。
さっき悪路って言ったのは、バスはすでに町の中心地を外れて、山際を走っているから。ここからは舗装されていない道路が続くらしく、しばらく胃を揺すられるはめになるだろう。
今の状況を説明したところで、ついでと言っちゃ失礼だけれど、局員の三人も簡単に紹介しておこう。
まず局長。まもなく定年らしいけれど、正確な年齢は知らない。仕事中は、コーヒーや紅茶を淹れるのに忙しいらしい。運動不足を解消するために、昼食後はこのバスを洗うのが日課とのこと。
ジュサブローさんによれば、クレーマーのような客が来たときは、局長は必ずいつの間にか局からいなくなっているらしい。逃げ足の速さは、局長会でも有名だとのこと。
それ以外にも、ちょくちょく車で外出する。たまに家に帰って寝ていることもあるらしいけれど、ほとんどが行き先不明。ジュサブローさんもミキさんも、ほとほと困っているみたいだ。
次に、今、バスを運転しているのがジュサブローさん。二十三歳。本人に聞いた話では、ミキさんに密かな想いを寄せているそうだ。
ミキさんのことならなんでも知っているよ、と豪語していた。でも、靴のサイズや服の好み、髪をアップにしているのが月に何回あるかなど、細かくチェックしているのには驚いた。
ミキさんに「ジュサブローさんて、あたしのこと、あたし以上に知ってるんですねー」とよく言われるらしい。ストーカーの素質があるのかなあ、と本人はちょっぴり悩んでいたけれど。
好きな人のことなら、誰だってそうなっちゃいますよ、と慰めたら、君も好きな子のすべてを知っているのかい? と尋ねられて困った。
最後はミキさん。彼女はもう、とってもかわいい。理屈抜きにかわいい。アイドル的なかわいさだ。ジュサブローさんが惚れるのも無理はないと思う。
くるくるよく動く大きな目が特徴の十九歳。純粋で明るく優しく申し分ない。冴子が、あなたの好みでしょ、祥一があと数年早く生まれていたら、絶対にアプローチしたでしょうね、と冷やかしてくれたほどだ。
当然、局には彼女求めていろいろな客がやってくるらしい。なかには変な客もいるので、その対応が大変とのこと。ちなみに、変な客の対応をしているのはジュサブローさんだけれど、彼が席を外しているときは、ジャックやゾンビが対応するらしい。どんな局だ。
まず、メインキャストである生ハム組のメンバー。すなわち、ジャック、ゾンビ、お絹、リリィ、ケンイチの五人。
次に、郵便局の局員。すなわち、局長、ジュサブロー、ミキの三人。
そして、僕と冴子。
総数十名が、ジュサブローさんの運転で悪路を揺られているってわけだ。
おっと、もう一つ忘れていた。バスの天井には、ウエキを乗せている。ウエキは久しぶりに町外れに来たらしく、とっても機嫌がいい。大きな声で、カントリーミュージックを歌っていた。
そのウエキの美声に刺激されたのか、それとも景色のよさに心を洗われたのか、なぜかピクニック気分になっている人も多かった。
リリィは、ウエキに合わせて歌っているし、ジャックと局長はポーカーをやっているし、お絹さんは風景の写真を撮りまくっていた。
ケンイチは、相変わらずバスの床でファイアー号を走らせて、ゾンビの足にぶつけている。
やれやれだ。みんなのんきなものだ。なにをしに行くのか忘れてやしないか。
さっき悪路って言ったのは、バスはすでに町の中心地を外れて、山際を走っているから。ここからは舗装されていない道路が続くらしく、しばらく胃を揺すられるはめになるだろう。
今の状況を説明したところで、ついでと言っちゃ失礼だけれど、局員の三人も簡単に紹介しておこう。
まず局長。まもなく定年らしいけれど、正確な年齢は知らない。仕事中は、コーヒーや紅茶を淹れるのに忙しいらしい。運動不足を解消するために、昼食後はこのバスを洗うのが日課とのこと。
ジュサブローさんによれば、クレーマーのような客が来たときは、局長は必ずいつの間にか局からいなくなっているらしい。逃げ足の速さは、局長会でも有名だとのこと。
それ以外にも、ちょくちょく車で外出する。たまに家に帰って寝ていることもあるらしいけれど、ほとんどが行き先不明。ジュサブローさんもミキさんも、ほとほと困っているみたいだ。
次に、今、バスを運転しているのがジュサブローさん。二十三歳。本人に聞いた話では、ミキさんに密かな想いを寄せているそうだ。
ミキさんのことならなんでも知っているよ、と豪語していた。でも、靴のサイズや服の好み、髪をアップにしているのが月に何回あるかなど、細かくチェックしているのには驚いた。
ミキさんに「ジュサブローさんて、あたしのこと、あたし以上に知ってるんですねー」とよく言われるらしい。ストーカーの素質があるのかなあ、と本人はちょっぴり悩んでいたけれど。
好きな人のことなら、誰だってそうなっちゃいますよ、と慰めたら、君も好きな子のすべてを知っているのかい? と尋ねられて困った。
最後はミキさん。彼女はもう、とってもかわいい。理屈抜きにかわいい。アイドル的なかわいさだ。ジュサブローさんが惚れるのも無理はないと思う。
くるくるよく動く大きな目が特徴の十九歳。純粋で明るく優しく申し分ない。冴子が、あなたの好みでしょ、祥一があと数年早く生まれていたら、絶対にアプローチしたでしょうね、と冷やかしてくれたほどだ。
当然、局には彼女求めていろいろな客がやってくるらしい。なかには変な客もいるので、その対応が大変とのこと。ちなみに、変な客の対応をしているのはジュサブローさんだけれど、彼が席を外しているときは、ジャックやゾンビが対応するらしい。どんな局だ。
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