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しおりを挟む「ルーイ、こっち向いて?」
ルイの横にしゃがみ込んで話しかける。
少しビクビクしながらこちらを向くルイ。
「なに、、、?」
「ルイは海老食べられないんでしょ?」
「・・・・・・」
「アレルギーだよね?食べたら苦しくなるでしょ?アレルギーのものが食べられないのはわがままでもなんでもないよ。」
「でも、、、、」
これまでそうしてきたんだ、18年間身についてるものを取っ払うのは簡単じゃない。でも、これは間違っている。
「レスター、桃持ってきて。」
「セドリック様!?」
「いいから早く」
レスターにそう言い熟した桃を持ってきてもらった。
「僕は桃アレルギー。今からこの桃を食べる。」
そうルイの目を見て告げ、口を開けて桃にかじりつこうとした途端
「だめ!!!!」
ルイが僕の手から桃を奪い取った。
今にも泣き出しそうな顔をしながら僕の手から奪い取った桃を僕に渡らぬように自分の背中に隠した。
「なんで食べちゃダメなの?」
「セドが苦しいの、嫌っ!!」
「・・・僕も、ルイが苦しいのは嫌だ。」
そう告げると、少し目を見開き涙を一筋流した。その涙は以前見た悲しみの涙ではないように思えた。
止まらない涙を拭いながら、
「そんなこと言ってもらったの、久しぶりで、、っ、、、」
たった数ヶ月近くに居ただけの僕でも酷すぎて胸が苦しくなったルイにとっての日常、あれが18年もの間続いていた。その事実を今改めて実感した。
ルーチェはルイの故郷だ。でも、僕はあの国を残しておく気はない。このままあの王家が平々凡々と暮らしていくことなんて絶対に許さない。
「ルイ、嫌いなものは多少食べなくちゃいけない時もあるけど、アレルギーのものは食べることができないんだから食べなくていいんだよ。僕もアレルギーあるしね。」
「、、っ、、うん。」
「ならよし!食べようか。このスープ、海老使ってないからルイも食べられるよ。嘘ついてごめんね。」
「、、いただきます。」
「ルイくん、お腹いっぱいになるまで食べなね。」
「はい、、ありがとうございます。」
今こうしてルイが会話をしてくれることも嬉しくてたまらない。あの城では声を発することをしていなかったルイ。これは推測だが、ルイは話すことが好きだと思う。これまで話してきていなかったからまだうまく自分のことを話せないでいるが僕や周りの話をよく聞いているし、共に過ごす中で少しずつ言葉数も増えているし何より話している時が1番表情が緩んでいる。
今も次から次に運ばれてくる料理の説明を一生懸命聞いている。ルイは博識だから自分の知らない情報を吸収することも好きなんだと思う。
ほんと、僕の愛しい人は多才な人だ。
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