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「授業はじめます。起立!きおつけ!礼!」
「「「「お願いします!!」」」」
すっごい・・・小学校だ。俺は今、優の小学校の参観日に来ている。俺自身学校なんて場所自体久しぶりなのと私立なだけあって俺がこれまで通っていた学校と違いすぎて驚いているのとで内心緊張と焦りでいっぱいだった。
優は先ほどから俺が気になるようでチラチラとこちらを向いてくる。授業には全く集中していないんだろうなと思いつつ俺自身も学生の頃は園長先生や他の先生たちがもしかしたら来るかもって気になってたななんて昔を思い出す。
授業中に優は何度も発表していて、毎回正解している。その度に優は俺の方を向くから小さく拍手すると嬉しそうにまた席に着く。その姿が嬉しくて今日家に帰ったら嫌になる程褒めてあげたくなった。
「じゃあ次はこの問題!少し難しいけどわかる人~!」
少し難しめの問題が出た途端あんなにたくさん上がっていた手が上がらなくなった。
難しいもんな・・・
「じゃあヒントを少しずつ、」
先生がそう言いかけたときに優の手が上がった。
「あら!柊君、前に出て解ける?」
「はい!」
あんなにみんなが分からなかった問題を優はスラスラと解き始めて自分の息子がすごく誇らしく感じた。今日の夜ご飯は優の好きなものなんでも作ってやんなきゃな。
「正解!!すごい!みんな拍手!!」
俺は全力の拍手を優に送った。席に戻りながら優は嬉しそうにしていて俺も嬉しくて仕方なくなった。
1時間目、2時間目と授業は進んでいき20分の休み時間になった。俺はこの時間に担任の先生と面談することになっていた。ここ数ヶ月で起きたことで優の親は俺になったし俺は先生と初対面だからこれまでの優のことも聞きたかったし面談はありがたかった。
「はじめまして、柊君の担任の杉本敦子といいます。」
「はじめまして。優の母です。」
「事情はある程度柊君のお祖父様からお電話いただいております。柊君は毎日しっかり勉強して友達とも遊んでいます。クラスの中でも群を抜いて頭がいいですし、思いやりもある子です。」
「そうですか。そう言ってもらえてよかったです。」
「柊くん、お母さんのことが大好きなんですね。夏休みが明けて学校に来た日にみんなに夏休みどうだったか聞いたんです。柊君、授業の発表はよくしてくれるんですけどそういった質問はなかなか答えてくれないことが多かったんです。でも、その時は誰よりも早くまっすぐ手を上げてくれて嬉しくて1番に当てたんです。そしたら、
「夏休み中にママの誕生日があって、誕生日会をしました。あと、入院していたママが退院しました。あと、ママと一緒に暮らし始めました。ママが毎日美味しいご飯を作ってくれて、毎日一緒に遊んでくれて、とっても楽しかったです!」
って。私、柊君があんなに興奮して何かを話しているのを初めて見ました。子供らしくないわけではないですがすごく大人びた子だと思っていたけど、まだまだお母さんに甘えたい子供なんだなって新たな一面を見ることができました。」
先生のその言葉を聞きながら俺は泣いてしまっていた。優にとっても俺にとっても今は当たり前じゃない。
俺は幸せな生活だけれど、世間にニュースが流れているのも知っている。周りから見たらどう思われるか、俺はいいが優に影響が大きかったらどうしようってそう思っていた。
だけど安心した。親しい人たち以外にもこうして俺と優が親子であることは認められるんだと知ったから。
「・・っ、、ありがとうございます。そのお話聞けただけで、、っ、、」
「今日もお母さんが来てるから柊君いつも以上に頑張ってますよ。家に帰ったらたくさん褒めてあげてください。」
優はいい先生に恵まれたんだな。
「お母さんを泣かせたって私柊君に怒られちゃいますね。次は音楽の授業です。歌の予定なので、柊君の歌しっかり聞いつあげてください。」
「はい。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。」
面談の教室から出ると優がしゃがみ込んで待っていた。
「優、友達と遊びに行かなかったのか?」
「・・・ママといたい。」
「そっか。あと5分くらいで予鈴チャイムなっちゃうから、少しだけ校内案内してくれるか?」
「うん!!!」
優はお気に入りの場所や中庭を俺に見せて周ってくれた。
---キーンコーンカーンコーン
「あ、予鈴だ。ママ行こ!!次音楽!!」
「優、学校の中なんだから走るなよ!!」
楽しそうな優を見れただけで今日は幸せだな。
「「「「お願いします!!」」」」
すっごい・・・小学校だ。俺は今、優の小学校の参観日に来ている。俺自身学校なんて場所自体久しぶりなのと私立なだけあって俺がこれまで通っていた学校と違いすぎて驚いているのとで内心緊張と焦りでいっぱいだった。
優は先ほどから俺が気になるようでチラチラとこちらを向いてくる。授業には全く集中していないんだろうなと思いつつ俺自身も学生の頃は園長先生や他の先生たちがもしかしたら来るかもって気になってたななんて昔を思い出す。
授業中に優は何度も発表していて、毎回正解している。その度に優は俺の方を向くから小さく拍手すると嬉しそうにまた席に着く。その姿が嬉しくて今日家に帰ったら嫌になる程褒めてあげたくなった。
「じゃあ次はこの問題!少し難しいけどわかる人~!」
少し難しめの問題が出た途端あんなにたくさん上がっていた手が上がらなくなった。
難しいもんな・・・
「じゃあヒントを少しずつ、」
先生がそう言いかけたときに優の手が上がった。
「あら!柊君、前に出て解ける?」
「はい!」
あんなにみんなが分からなかった問題を優はスラスラと解き始めて自分の息子がすごく誇らしく感じた。今日の夜ご飯は優の好きなものなんでも作ってやんなきゃな。
「正解!!すごい!みんな拍手!!」
俺は全力の拍手を優に送った。席に戻りながら優は嬉しそうにしていて俺も嬉しくて仕方なくなった。
1時間目、2時間目と授業は進んでいき20分の休み時間になった。俺はこの時間に担任の先生と面談することになっていた。ここ数ヶ月で起きたことで優の親は俺になったし俺は先生と初対面だからこれまでの優のことも聞きたかったし面談はありがたかった。
「はじめまして、柊君の担任の杉本敦子といいます。」
「はじめまして。優の母です。」
「事情はある程度柊君のお祖父様からお電話いただいております。柊君は毎日しっかり勉強して友達とも遊んでいます。クラスの中でも群を抜いて頭がいいですし、思いやりもある子です。」
「そうですか。そう言ってもらえてよかったです。」
「柊くん、お母さんのことが大好きなんですね。夏休みが明けて学校に来た日にみんなに夏休みどうだったか聞いたんです。柊君、授業の発表はよくしてくれるんですけどそういった質問はなかなか答えてくれないことが多かったんです。でも、その時は誰よりも早くまっすぐ手を上げてくれて嬉しくて1番に当てたんです。そしたら、
「夏休み中にママの誕生日があって、誕生日会をしました。あと、入院していたママが退院しました。あと、ママと一緒に暮らし始めました。ママが毎日美味しいご飯を作ってくれて、毎日一緒に遊んでくれて、とっても楽しかったです!」
って。私、柊君があんなに興奮して何かを話しているのを初めて見ました。子供らしくないわけではないですがすごく大人びた子だと思っていたけど、まだまだお母さんに甘えたい子供なんだなって新たな一面を見ることができました。」
先生のその言葉を聞きながら俺は泣いてしまっていた。優にとっても俺にとっても今は当たり前じゃない。
俺は幸せな生活だけれど、世間にニュースが流れているのも知っている。周りから見たらどう思われるか、俺はいいが優に影響が大きかったらどうしようってそう思っていた。
だけど安心した。親しい人たち以外にもこうして俺と優が親子であることは認められるんだと知ったから。
「・・っ、、ありがとうございます。そのお話聞けただけで、、っ、、」
「今日もお母さんが来てるから柊君いつも以上に頑張ってますよ。家に帰ったらたくさん褒めてあげてください。」
優はいい先生に恵まれたんだな。
「お母さんを泣かせたって私柊君に怒られちゃいますね。次は音楽の授業です。歌の予定なので、柊君の歌しっかり聞いつあげてください。」
「はい。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。」
面談の教室から出ると優がしゃがみ込んで待っていた。
「優、友達と遊びに行かなかったのか?」
「・・・ママといたい。」
「そっか。あと5分くらいで予鈴チャイムなっちゃうから、少しだけ校内案内してくれるか?」
「うん!!!」
優はお気に入りの場所や中庭を俺に見せて周ってくれた。
---キーンコーンカーンコーン
「あ、予鈴だ。ママ行こ!!次音楽!!」
「優、学校の中なんだから走るなよ!!」
楽しそうな優を見れただけで今日は幸せだな。
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