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憧れ 剛side
しおりを挟む久しぶりにと思って立ち寄った高等部で俺は運命の人と出会った。
南れおん
南財閥の長男で超ハイスペックイケメン。
俺はβの男だが、好きになる相手はいつもαの男だった。
そんな俺の理想の人物が現れた。どうにかしてその視界に入りたいと思い何度か高等部に通っていると、彼が告白されている現場を見た。
「ごめん。俺には好きな人がいるから。その人以外考えられないんだ。」
その言葉を聞いて心が苦しくなった。
胸が苦しい。この苦しさどこで発散しよう。
そうだ、家にちょうどいいのがいるじゃないか。あいつを犯す時いつも無表情なのに最近は体調が悪いのか苦しそうな顔をする。気分がいい。
もっと苦しむ顔が見たいと思い夜中あいつのところへ行くと猫と寝ていた。
出来損ないのクズのくせに生意気に猫なんて飼ってやがるのか。
それにも無性に腹が立って猫もろともボロボロにした。
猫を放り投げた後に犯した時のあいつの顔は傑作だった。
なのに次の日からいなくなりやがって、しかもそれとほぼ同時にれおん君は学校を辞めた。
そのイライラだってぶつけたかったのに。くそっ!!
そう思っていたがやはり俺とれおん君は運命だ。
パーティーで再開できるなんて。なんて嬉しいことだろう。父さんがヘマやらかしてなんだか騒いでいるがそんなことどうでもいい。
れおん君は俺のこと迎えにきてくれたんだ。俺と幸せになるために。
「れおん君、俺、君のこと、」
「ん?なんですか?」
にこりと笑いかけてくれるれおん君。
あぁ、彼も俺のこと好きなんだ。
そう思って彼の唇に近づこうとしたとき、彼の様子が変わった。何かを探している様子だ。
何を探してるんだよ。俺を見ろよ。
お前と俺は結ばれる運命だろうが。
俺を、見ろよ。
れおん君の腕を掴みもう一度唇を近づけようとした時、
衝撃と共に俺とれおん君の間に誰かが入り込んできた。
誰だよ。邪魔するやつは。
ぶっ殺してやる。
「っ、、や、やめて!やめて!れおんに近づかないで!!!」
「お前、なんでこんなところに、、俺の邪魔すんのか??あぁ??俺に逆らってタダで済むと、、っ!」
そうだ、ここにはれおん君がいるんだ。
こんな荒い言葉遣いしたらダメだよな。
今のは違うんだとれおん君に言おうと彼の顔を見た時、衝撃的なものが俺の視界に入る。
俺の腕を払ったれおん君が出来損ないのことを抱きしめている。
は?どういうことだよ。
「周、なんでここにいるの?俺が帰ってこなくて寂しくなっちゃった?」
帰ってこなくて、、、?
そんな、まるで一緒に住んでいるみたいな、、、どういうことだよ。
れおん君、、、
れおん君に手を伸ばす。
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