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心の内
しおりを挟む「っ、、や、やめて!やめて!れおんに近づかないで!!!」
そう言ってれおんと剛さんの間に入る。
剛さんは邪魔されたのが相当腹立ったのか、すごい形相で
「お前、なんでこんなところに、、俺の邪魔すんのか??あぁ??俺に逆らってタダで済むと、、っ!」
叫んできたがれおんがここにいることを思い出して少しとどまったようだ。
この人を前にすると、あの日の恐怖が甦る。殴られ、犯された日々。
あの日、大切な家族を目の前で傷つけられて、殺されかけて、僕自身も傷つけられて、殴られ、犯された。
がんばれ。立つんだ。がんばれ。
頭ではそう思っても、体は恐怖を覚えていてガタガタと震える。
立ってられないかもしれないと思った時、れおんに抱きしめられた。
寂しくなったのか?なんて、急にこの場に現れたこと、怒ってないのかな。
俺を抱きしめているれおんに剛さんが手を伸ばしたが
---パシン
れおんが剛さんの手を叩き落とした。
「・・え、、れ、おん、君、、?」
「触らないでもらえるか?私の体はここにいる周のためにあるんだ。君みたいな穢れた人間になんて触られたくない。」
そう言ってれおんは剛さんの目の前で僕にキスをした。
「私の大切な人を傷つけたんだ。今後普通に生きられると思うな。君は父親が取引している違法薬物に関わっている。しかも、父親とは違い君は薬物使用もしているね?君も父親と共に警察に捕まるんだよ。」
そう言った途端剛さんは膝から崩れ落ちて
「れ、おん君は、俺の、うんめい、なのに、、、こんな出来損ない、」
「出来損ないなんて言葉で俺の可愛い周のこと呼ばないでくれる?お前らなんかよりよっぽど綺麗な人だし、優秀な人だよ。俺のこと運命とか言ってるけど、ただの勘違い。俺の相手は生涯、周ただ一人だから。」
剛さんはもう何も言わなかった。
お父様の座っている場所に連れて行かれた。
「少しだけ、話してきてもいい?」
「・・・・・・俺がそばにいていいなら。」
れおんと一緒に2人に近づく。
「・・・いい気味だと思ってるか?ここまで育ててやった恩を忘れよって!!!」
叫んでくるお父様。怖いけど、れおんがそばにいるから。
「・・・お母様がまだ生きていて頃は僕は幸せだと思えた。僕は何をしたの?何をしたからお父様からそんなに嫌われたの?何をしたから、ご飯が食べられなかったの?知らないおじさんに抱かれなきゃいけなかったの?50も過ぎてる人と結婚しなくちゃいけなかったの?義理の兄に犯されなきゃいけなかったの?僕、殴られたことで内臓損傷しててね、れおんが病院に運んでくれなかったら次の日には死んでたんだって。ねぇ、どうして?僕が何をしてしまったのか、教えてよ。」
「・・・・・・お前が出来損ないだからだろうが。」
「まともに勉強もできる環境じゃないのに、なんでそんなことがわかったの?僕辛かった。ずっとずっと死にたかった。
お前たちなんて大嫌いだ。見て見ぬ振りしてきた大人も大嫌いだ。僕のこと抱いたおっさんたちも大嫌いだ。誰も!誰も愛してなんかくれなくて!誰も助けてなんかくれなかった!!!毎日に絶望してた!!希望なんて持とうとも思わなかった!!何もかもが信じられなかった!!でも、僕のこと大切にしてくれる人ができた!!だからもう!僕に関わらないでくれ!!お前たちなんか!僕の家族じゃない!!」
言えた。思ってたこと全部かはわからないけど、言えた。
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