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知り合い?
しおりを挟む「・・・え、、2人は、知り合いなの?」
れおんの顔も、翔くんの顔も驚きが隠せないでいる。
「嘘だ!!!もう番がいるなんて!信じない!!」
翔くんがれおんに向かって叫ぶ。
僕の問いなんて聞こえてないくらいれおんしか見えてない様子で、頭に1つの可能性が浮かんでしまった。
「・・・。俺は何度も言った。信じなかったのは君だろ。」
以前にも会ったことがある言い方だ。
れおんと翔くんは会ったことがある。
聞かなければ。違うかもしれないから。
でもそうだったら?いや、きっと違う。
お願い、否定して。
「翔くんの言っていた運命の番は、れおんなの?」
れおんが気まづそうに視線を落とす。
あぁ、そうなんだ。否定して欲しかったのに、真逆だ。肯定されちゃった。
「周君は優しいからいいよね?お願い!!僕の運命の番なんだ!!だから譲ってよ!!」
え?な、なに?
何を言われたか分からなかった。
譲って?れおんを?
いつも優しくて笑顔の翔くんはそこにはいなかった。僕を睨みつけるように、敵だというような顔で叫ぶ叫ぶ叫ぶ。
「俺は周の番なんだ!だから君とは番になれないんだ!!」
れおんも叫ぶ。
いつもれおんと僕と時々村重さんと2人か3人と猫2匹でのこの家は静かで、この家がこんなに叫び声に溢れたことなんてなかった。
お隣さんに聞こえてないかな。高いマンションだし防音しっかりしてそうだから大丈夫か。なんて別のことを考えないと何かが崩れ落ちそうだった。
「やだやだやだやだ!!!!なんで運命の僕を選んでくれないの!!運命の番なんだよ!!ねぇ!周君!!いいでしょ!!??」
運命の番。出会える確率は低いし、翔くんからしたら愛しくてたまらない存在。
でも、、、、、
僕は翔くんに向かって頭を下げた。
「ごめんなさい。れおんは渡せない。僕にとって大切な人なんだ。誰にも譲らない。」
「なんで!!!」
「れおんは僕のだから。ごめん、諦めて欲しい。」
「・・・・・友達じゃん、友達なら譲ってよ、、」
「翔くんは大切な友達だよ?でも、れおんだけは無理だ。ごめん。」
さっきまで叫んでたのに僕を睨みつけ、黙ってしまった翔くん。
「ありえない。僕の大切な人を僕から奪うなんて、絶対に許さない。成績いいから利用しようと思って友達ごっこしてやったのに。」
「しょ、翔くん、、、?」
「僕にこんなことしてどうなるかわかってんの?覚悟しなよ。あと、れおんくんは絶対僕のものにする。」
そう言って勢いよく扉を閉め帰っていった。
「周!!!!!」
何か言われるのが嫌で走って部屋に閉じこもった。
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