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話
しおりを挟む「はぁ、、、っ、、ぅ、、、」
「落ち着いて、、?僕ここにいるから。ね?」
まだ話せる状況じゃないのに無理に話そうとするから余計苦しそうなれおんを前に、そばにいて手を握るしかできない。
「ごめっ、、はぁ、、ごめん、、はぁ、、、っ、、ぅぁ、、、」
「わかったから。もう謝んなくていいから。苦しいの治ってから話そ?」
30分ほどは苦しそうなのが治らなくて、こんなに苦しそうな人を責めることなんてできないし、こんなに苦しむほどれおんが悪いとは思わない。
それでもれおんはごめんだけを言い続ける。重ねた手の中に入っているのはプレゼントにつけていたメッセージカードだと思う。それに、ここから動かないってことは僕が捨ててしまったものを見たんだろう。それに対しても謝ってるんだな。
昨日の僕に捨てる以外何もできなかったんだ。ゴミ箱に入れて、無かったことにしないと崩れてしまいそうだったから。
「・・・本当に、触れてさえいない。俺が触れるのは、周だけ。っ、でも、、っ、、昨日、帰ってこれなくてごめん、っほんと、っぅ、、ごめんっ、、」
「うん。悲しかった。辛かった。翔くんからメール来て、僕、れおんを疑った。」
「っ、、ごめっ、ふっ、、ぅ、、」
「これだけ言わせて。・・・僕以外に!!!ラットなんか起こすな!!れおんは僕のでしょ!!!僕以外で発情なんてするな!!!」
「ぅん、、、っ、ごめん、ごめ、ぅ、、」
「僕もごめんね。何も聞かずに怒鳴っちゃった。」
僕のごめんには首を振り続ける彼がどれほど傷ついたのか。
あんなに仲直りしたいと思っていた気持ちはもうない。僕の大切な番をここまで傷つけたんだ。絶対に許さない。
こんなに泣いて謝って、移動しようと言ってもここから動くこともせずに。
「っ、、ご飯、、作ってくれたんでしょ、、、?」
「・・・・・・うん。」
「ありがとうっ、、俺っ、ぅ、、周が作ってくれた料理全部食べるからね。」
・・・ん?なんて言った?
「食べるって?」
「捨ててあるけど食べる。」
「いやだめだよ?お皿も一緒に捨てちゃってるから破片だらけだし、最近もう暖かいから1日放置してて腐り始めてると思うしさ、また作るから。ね?」
嫌だと首を振り続ける。
そう言われても、食べられないものは食べられないんだけど。
「ねぇ、れおん?ギュッてして?」
信じられないような顔をして僕の方へ視線を移したれおんの瞳が不安に揺れている。
「俺、、、」
「僕はれおんと2人で生きていくって決めてる。昨日のことは、お互い忘れられないけど別れるとか、離れるとかの理由にはならない。」
「周、、、。ごめんね、あんなとこしてしまったけど、俺はっ、俺は、、周しか愛してない。」
そう言って思いっきり抱きしめてくれた腕は震えていたし涙も全然止まってなかったけど、やっとれおんが帰ってきた感じがした。
「れおん、おかえり。」
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