【完結】全てが嫌いな不憫Ωの少年が初恋相手のスパダリαに愛される?ふざけんなお前のことなんか大っ嫌いだ!

にゃーつ

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不安

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泣き止んで過呼吸も起こしてはいないけど、れおんは外に出ることに恐怖を感じているようだった。

「ご飯作り直すよ。れおん熱あるから豪華なのはやめとくけど、ちょっとなら食べれる?誕生日やり直そう?」

そう言った僕に、そんな資格ないと言ってはいたがなんとか説得した。1日遅れてしまったけど、やり直そうと思った。やり直さなければ、辛さが残り続けてしまいそうな気がしたから。

「買い物行ってくるね?」

まだ微熱があるから休んでて欲しいが一緒に行くと言ってら聞かないから一緒に行くことにした。

2人で手を繋いで、玄関に向ったまではいいがれおんの動きが止まる。

繋いだてから震えているのがわかり顔を覗き込んでみると血の気が引き真っ青になったれおんがいた。

「・・・外は、危ないよ、、。周が、危険な目にあったら、、困るから、、俺が行ってくるから、、っ、、」

僕に待っててと言うがれおんの足が前に進むことはなかった。

昨日の食材まだ少し残ってるし、ミートローフなら作ってあげれるかな。

「今日は家でゆっくりしてようか。れおんは座ってて?僕ご飯作るから!!」

考えればわかることだ。急に襲われて、変な薬打たれて動けなくて、それでも抗おうとして腕噛んで。

αだからって平気なわけない。怖かったに決まってる。それだけじゃない、病院で目が覚めた時どれだけ絶望したんだろうか。僕が思ったように、れおんも僕と離れるかもしれない可能性を考えたはずだ。

それが僕たち番にとってどれだけの恐怖か、僕にはわかる。

僕はれおんから離れることはないし、れおんも僕から離れることはないけれど、それでもあの時は恐怖と不安に耐えられなかった。

れおんは僕以上に感じているし、まだ不安を拭いきれていない。だから、外に出るのが怖いんだと思う。

今こうして料理をしている間も、座っててって言ったのに僕の周りをウロウロしているし。僕を失うかもしれないという恐怖心から解放されることなく、僕への罪悪感も消えることがなくて不安でいっぱいなんだ。

一度料理の手を止めてれおんの方を向く。

「れおん、ちょっときて。」

手を引っ張って寝室へと連れ込む。
ここですることなんてもちろん一つだけ。

「僕のこと抱いて?」

「・・・え?な、な、なに、、」

「れおんのもやもや取っ払ってあげる。僕がどれだけれおんのこと大好きか教えてあげる。昨日の上書きしてあげる。」

まだ何が起きたかわかってないような様子のれおんに僕から口付ける。



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