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【第一部】序章
3 涼也side
クリスマスイブの夜
急に車を止めさせた若が拾ってきた少年。
10歳くらいか?
傷だらけの体。痩こけた体。
そして、全てを諦めたような目。
こんな幼くしてこんな目をするのか。
車に乗せると初めてなのか車の外をキョロキョロと不思議そうに見ている。
若はこんな幼い少年を極道の世界に入れるつもりなのだろうか。
俺たち側近と若は中学の頃からつるんで、高校で同じ暴走族で共にし、今に至る。
でもこの子はこの世界のことを何も知らない。
「11歳。」
千秋の年齢に驚きを隠せなかった。
11歳の男なら成長期真っ只中。同年代の男と比べて身長もなにもかもが平均を下回り過ぎている。
「たぶん今日か明日には死んでたから、いいんだよ。
使えなかったら殺して。」
何て目をしてこんなことを言うんだこの子は。
俺も若も含めてみんな言葉を失っている。
たった11歳の子供が使えなかったら殺してと言うなんて、どんな環境で育ったらそうなるんだ。
表情はまだほとんど出してくれないが、体は少し震えている。
まだ子供だ。大人に囲まれての移動が怖くないわけがないんだ。
でもこの子はそれを隠す。
無理やり聞き出すものではないが、この子が何を抱えているのか知りたいと思うのは俺だけじゃないはずだ。
だがそれは、屋敷に戻ってすぐに良くない形で知ることになった。
使用人の女が2人出てきた。この2人は本宅を含め屋敷唯一の女使用人で、子供が怖がらないように若がこの2人に頼んだのだろう。
2人を見た途端、千秋の震えが大きくなり、膝崩れた。
「っっ、ごめんなさい、、殴らないでください、ごめんなさいっっはぁ、はぁ、っっっごめんなさい、」
謝りながら、頭を抱えて丸くなった。
過呼吸になりかけている。
若が息するよう言っているが、そのまま
「生まれてきてごめんなさい、おかあさ、」
そう言って気を失った。
「申し訳ねえがお前たち2人は本宅の方へ戻ってくれねえか?」
この子の怖いものは、おそらく母親か。
若が抱えて千秋の部屋に運ぶ。
「若、千秋のこと調べようか?」
「そうだな、母親がトラウマなら動向も気になる。頼む。」
「こいつ、生まれてきてごめんなさいって言ったぞ。」
確かに京平の言う通りだ。
11歳のガキが言う言葉じゃねえ。
「こいつ、見つけた時自動販売機にくっついてたんだ。最後くらい暖かい場所がいいって。」
「自動販売機?外に変わりはありませんよね?」
「あぁ、だが機械で動いてるから少し熱持ってるだろ。あいつにとってそれが何より暖かかったんだよ。こいつは俺が拾ってきた。だが、お前らにもこいつの心が前向きになるのを手伝ってほしい。」
「こいつ、飯何が好きかな。」
京平はこの見た目で料理やお菓子作りが得意だ。
「虐待を受けていたならまともな食事だったとは思えませんし、寒空の下に長時間いたのなら消化の良い暖かいものがいいのでは?」
俺もこいつらも若も、この震えている子供をどうしようもやく助けてやりたくなった。
急に車を止めさせた若が拾ってきた少年。
10歳くらいか?
傷だらけの体。痩こけた体。
そして、全てを諦めたような目。
こんな幼くしてこんな目をするのか。
車に乗せると初めてなのか車の外をキョロキョロと不思議そうに見ている。
若はこんな幼い少年を極道の世界に入れるつもりなのだろうか。
俺たち側近と若は中学の頃からつるんで、高校で同じ暴走族で共にし、今に至る。
でもこの子はこの世界のことを何も知らない。
「11歳。」
千秋の年齢に驚きを隠せなかった。
11歳の男なら成長期真っ只中。同年代の男と比べて身長もなにもかもが平均を下回り過ぎている。
「たぶん今日か明日には死んでたから、いいんだよ。
使えなかったら殺して。」
何て目をしてこんなことを言うんだこの子は。
俺も若も含めてみんな言葉を失っている。
たった11歳の子供が使えなかったら殺してと言うなんて、どんな環境で育ったらそうなるんだ。
表情はまだほとんど出してくれないが、体は少し震えている。
まだ子供だ。大人に囲まれての移動が怖くないわけがないんだ。
でもこの子はそれを隠す。
無理やり聞き出すものではないが、この子が何を抱えているのか知りたいと思うのは俺だけじゃないはずだ。
だがそれは、屋敷に戻ってすぐに良くない形で知ることになった。
使用人の女が2人出てきた。この2人は本宅を含め屋敷唯一の女使用人で、子供が怖がらないように若がこの2人に頼んだのだろう。
2人を見た途端、千秋の震えが大きくなり、膝崩れた。
「っっ、ごめんなさい、、殴らないでください、ごめんなさいっっはぁ、はぁ、っっっごめんなさい、」
謝りながら、頭を抱えて丸くなった。
過呼吸になりかけている。
若が息するよう言っているが、そのまま
「生まれてきてごめんなさい、おかあさ、」
そう言って気を失った。
「申し訳ねえがお前たち2人は本宅の方へ戻ってくれねえか?」
この子の怖いものは、おそらく母親か。
若が抱えて千秋の部屋に運ぶ。
「若、千秋のこと調べようか?」
「そうだな、母親がトラウマなら動向も気になる。頼む。」
「こいつ、生まれてきてごめんなさいって言ったぞ。」
確かに京平の言う通りだ。
11歳のガキが言う言葉じゃねえ。
「こいつ、見つけた時自動販売機にくっついてたんだ。最後くらい暖かい場所がいいって。」
「自動販売機?外に変わりはありませんよね?」
「あぁ、だが機械で動いてるから少し熱持ってるだろ。あいつにとってそれが何より暖かかったんだよ。こいつは俺が拾ってきた。だが、お前らにもこいつの心が前向きになるのを手伝ってほしい。」
「こいつ、飯何が好きかな。」
京平はこの見た目で料理やお菓子作りが得意だ。
「虐待を受けていたならまともな食事だったとは思えませんし、寒空の下に長時間いたのなら消化の良い暖かいものがいいのでは?」
俺もこいつらも若も、この震えている子供をどうしようもやく助けてやりたくなった。
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