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【第一部】 4章
5 蓮side
空と話した直後、明が千秋の部屋に呼ばれた。
手首を深く傷つけちまったみたいで出血が多かったようだ。
「ありゃあまた自傷行為してるな。手首にいくつも薄い傷があった。」
「やっぱり8年前九州に行かしたのは間違いだったのかもな。」
あの時止めときゃ、千秋は自傷行為なんてまたしなかったかもしれねえ。
「あの時は千秋の意思を尊重してやったのは正解だと俺は思うがね。あの時は千秋の意思も固かった。止められなかったよ。あのままここに残っても千秋にはストレスがかかり続けただろうしな。ていうかよ、帰ってきたっていうのにあの2人、まだこじれてんのかよ。空のあの執着ようじゃすぐにくっつくかと思ったんだがな。」
「千秋が頑固なんだよ。あいつは、空の未来を奪いたくないって言うんだ。あいつは家庭に恵まれなかったからこそ、空に女と結婚して子どもができてってのをして欲しいんだろうな。自分はできねえから。ま、もう手遅れだがな。」
「なるほどなあ、千秋も色々考えてってわけか、ま、蓮が言うように手遅れだわな。」
嵐は女取っ替え引っ替えしてんのに空はここまで一途とはな、双子で間反対だ。
---ガララ
ん?空のやつ帰ってきたのか??
「なんだ、あっちに泊まらねえのか?」
「振られた相手と一晩一緒にいられるほど神経図太くないんでね。」
「おめえちあきに振られたのかよ!!!こりゃあおもしれえ!!」
明、笑いすぎだぞ。
「いいの。諦める気ないから。」
「かぁー!!お前の息子いい目してんなあ!!これからが楽しみじゃねえか!」
「そうだな。」
腰を上げる。
「お?どこいくんだ?」
「ちょっとな」
そう言ってやってきたのはここ。
千秋の部屋。
ん?声が聞こえる。あいつ泣いてんのか。
ったく、
「おい千秋。泣くくれえならなんで振ったんだよ。」
びっくりした顔してやがる。
こいつはほんと、拾った時から変わんねえなあ、今年で30には見えねえぞ。
「若、、俺、だって、空の未来壊しちゃう、か、らっっっぅ、、」
「なんでお前と空が一緒になって空の未来を壊すことになんだよ。」
「だって、空、俺と一緒になったら、、っっ、結婚も、っ、子どもも、だめで、、っっ、、空は、若のっ、子ども、だしっっ、ぅぅ、、っっ、、」
「千秋。聞け。俺はお前を息子だと思ってる。血は繋がってねえけどな。空も息子だ。息子2人が好き合ってんのは少しむず痒いが、空の相手がお前なら俺は反対しねえ。むしろ、空が相手でいいのか?ってお前の心配しちまうぐれえだ。
それにだ。空は世間一般の、結婚して、子どもを持ってってそんなんが欲しいって言ったのか?
これ読んでもっかい考えろ。」
そう言って大量の手紙を渡された。
「これ、なに?」
「お前の手紙を空に見せたのはあいつが16の時だ。お前を待ち続けて待ち続けて心が限界になっちまってな、この部屋で涙を流してもう疲れたって言ってた。そのぐらいお前に執着してた。その時お前の手紙見せてな、次の日から毎月お前宛に渡してくれ。無理なら捨てろと手紙を渡してきたんだ。それだ。読んでみろ。それで、もう一回空に向き合え。
俺はお前のこと息子だと思ってるって言いながらあんま父親らしいことできなかったからな。空とのことを助けてやることしかできねえ。」
そう言って、若は出て行った。
空からの手紙。
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