63 / 199
【第一部】 5章
9
意味がわからない。
どういうこと?
子どもが攫われて、その子どもが俺と同じ名前で、同じ誕生日で、体の特徴も似てて、俺のお母さんが攫った人?
混乱して何が何だかわからなくなる。
「確定かはわからないから、DNA鑑定をさせてほしい。」
「お、俺の父親は母を捨てた人で、お母さんはお母さんで、その、お母さんは俺がいらなくてっっっぁ」
色々考えてるとパニックになってしまった。
---ギュッ
「大丈夫だから。落ち着いて?僕が代わりに話してもいい?」
これ以上話せそうになかったので、コクリとうなずいて空に託す。
「急なことで我々も千秋も混乱しています。DNA鑑定をして、結果が出たらまたお話に伺います。本日は席を外させていただきます。構いませんね?組長、若。」
「あぁ、構わん。空、ついていってやれ。」
「しかし!我々はずっと探していた息子が見つかって、今すぐにでも!」
「千秋は!親というものに恐怖心があります。落ち着いたら必ず場を設けます。本日は勘弁してください。」
そう空が言ってくれて俺を連れ出してくれた。
部屋を出る時に2人の顔を見てみると、これまで誰の顔でも見たことないような表情で俺を見ていた。
「ちー、家ついたよ。」
「空、ごめんね。空は戻っていいよ?」
大事な組の顔合わせだ。若の息子である空が行かないなんてだめだ。
「僕は嵐と違って組継がないからいいの!パニックなったからちょっと苦しいでしょ?ほら、横になる!」
頭がいっぱいいっぱいで、何が何だかわからない。
「空、ギュってして。」
「いくらでもしてあげる。」
空に抱きしめられながら、昔のことを思い出す。
お母さんは俺のお父さんはお母さんのことを捨てたって、俺を堕ろせってそう言ったって言ってた。あの人たちの言うように、俺がその攫われた子どもならお母さんが言ってたのは嘘?お母さんはお母さんじゃない?
俺は、誰?
俺は何のために、10年近くも耐えてたの?
あの人は、誰なの。
っっはぁはぁはぁはぁ、っっ
「ちー!落ち着いて!苦しくなっちゃうから、ゆっくり息吸って、吐いて。そう、上手。今は何も考えちゃダメだよ。」
何も考えないやうにしたいけど、考えてしまう。
「そ、ら、おれ、おれは、誰なの。」
「ちーはちーでしょ。ちーは俺の何?」
「こ、恋人。」
「そうでしょ、ちーは、僕の恋人の千秋だよ。それはずっと変わらないからね。」
---コクリ
「今日はもう疲れたでしょ?いったんゆっくりして、またその後で考えよ?」
「ん。ありがと、空」
「お礼は、今日の夜ご飯チーズオムライスでいいよ。」
空らしい。
「うん。いいよ、作ってあげる。」
「やった。夏休みの間の計画も立てようね。どっか行きたい。ちーと。」
そっか、空は今夏休みだ。
「俺も空とどっか行きたい。」
「ちーは墨入ってないからどこでもいけるね。」
「海とか行く?」
夏といえば多分海
「・・・・」
「海嫌いだった?」
「ちーがいなくなんないならいいよ。」
あ、そっか。俺が一度自殺しようとした場所だから。
抱きしめられてる空を俺がさらに強く抱きしめた。
「空のそばをもう離れないって言っただろ?俺泳げないから空がずっと近くにいて?」
「うん。じゃあ海行こう。かき氷買ってあげる。」
「・・・いちご練乳が食べてみたい。この間テレビでやってた。」
「うん。一緒に食べよ。」
空のおかげでもう落ち着いてる。
さっきまであんなに暗い気持ちだったのに。
「空」
「ん?なに?」
「ありがとう。」
そのありがとうの意味、ちゃんと伝わったかな。
「っ、どういたしまして」
俺の好きな空の微笑んだ顔でそう言ってくれた。
よかった。伝わったみたいだ。
どういうこと?
子どもが攫われて、その子どもが俺と同じ名前で、同じ誕生日で、体の特徴も似てて、俺のお母さんが攫った人?
混乱して何が何だかわからなくなる。
「確定かはわからないから、DNA鑑定をさせてほしい。」
「お、俺の父親は母を捨てた人で、お母さんはお母さんで、その、お母さんは俺がいらなくてっっっぁ」
色々考えてるとパニックになってしまった。
---ギュッ
「大丈夫だから。落ち着いて?僕が代わりに話してもいい?」
これ以上話せそうになかったので、コクリとうなずいて空に託す。
「急なことで我々も千秋も混乱しています。DNA鑑定をして、結果が出たらまたお話に伺います。本日は席を外させていただきます。構いませんね?組長、若。」
「あぁ、構わん。空、ついていってやれ。」
「しかし!我々はずっと探していた息子が見つかって、今すぐにでも!」
「千秋は!親というものに恐怖心があります。落ち着いたら必ず場を設けます。本日は勘弁してください。」
そう空が言ってくれて俺を連れ出してくれた。
部屋を出る時に2人の顔を見てみると、これまで誰の顔でも見たことないような表情で俺を見ていた。
「ちー、家ついたよ。」
「空、ごめんね。空は戻っていいよ?」
大事な組の顔合わせだ。若の息子である空が行かないなんてだめだ。
「僕は嵐と違って組継がないからいいの!パニックなったからちょっと苦しいでしょ?ほら、横になる!」
頭がいっぱいいっぱいで、何が何だかわからない。
「空、ギュってして。」
「いくらでもしてあげる。」
空に抱きしめられながら、昔のことを思い出す。
お母さんは俺のお父さんはお母さんのことを捨てたって、俺を堕ろせってそう言ったって言ってた。あの人たちの言うように、俺がその攫われた子どもならお母さんが言ってたのは嘘?お母さんはお母さんじゃない?
俺は、誰?
俺は何のために、10年近くも耐えてたの?
あの人は、誰なの。
っっはぁはぁはぁはぁ、っっ
「ちー!落ち着いて!苦しくなっちゃうから、ゆっくり息吸って、吐いて。そう、上手。今は何も考えちゃダメだよ。」
何も考えないやうにしたいけど、考えてしまう。
「そ、ら、おれ、おれは、誰なの。」
「ちーはちーでしょ。ちーは俺の何?」
「こ、恋人。」
「そうでしょ、ちーは、僕の恋人の千秋だよ。それはずっと変わらないからね。」
---コクリ
「今日はもう疲れたでしょ?いったんゆっくりして、またその後で考えよ?」
「ん。ありがと、空」
「お礼は、今日の夜ご飯チーズオムライスでいいよ。」
空らしい。
「うん。いいよ、作ってあげる。」
「やった。夏休みの間の計画も立てようね。どっか行きたい。ちーと。」
そっか、空は今夏休みだ。
「俺も空とどっか行きたい。」
「ちーは墨入ってないからどこでもいけるね。」
「海とか行く?」
夏といえば多分海
「・・・・」
「海嫌いだった?」
「ちーがいなくなんないならいいよ。」
あ、そっか。俺が一度自殺しようとした場所だから。
抱きしめられてる空を俺がさらに強く抱きしめた。
「空のそばをもう離れないって言っただろ?俺泳げないから空がずっと近くにいて?」
「うん。じゃあ海行こう。かき氷買ってあげる。」
「・・・いちご練乳が食べてみたい。この間テレビでやってた。」
「うん。一緒に食べよ。」
空のおかげでもう落ち着いてる。
さっきまであんなに暗い気持ちだったのに。
「空」
「ん?なに?」
「ありがとう。」
そのありがとうの意味、ちゃんと伝わったかな。
「っ、どういたしまして」
俺の好きな空の微笑んだ顔でそう言ってくれた。
よかった。伝わったみたいだ。
あなたにおすすめの小説
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
【短編集】こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科
空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する
高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体
それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった
至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する
意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク”
消える教師
山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中