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【第一部】 6章
20 空side
------空は先に帰ってて
千秋、なんで。いっつも、特に僕が入院してからはくっついて離れなかったのに。なのになんで。
「おい空、大丈夫か?千秋帰ってくるまで別宅きとくか?」
父さんがそう言っていたのにも何も言わずに離れに帰ってきた。
千秋はいつ帰ってくるの?
ソファの上で何時間も待った。
玄関から音がして体が震え始める。
千秋はもう僕のことなんて嫌いになったのかもしれない。
一緒にいるのが嫌になって梶田さんのところに住むのかもしれない。
僕は千秋と、離れなければいけないのかもしれない。
「ぅわ!!びっくりした、そんなとこで固まってると思わなかったよ、、」
「・・・お、おかえり、、」
千秋はすっかり元通りか。
いっそのこと元に戻らずに僕にずっとひっつきっぱなしで依存しまくればいいって思ってしまう僕が本当に嫌いだ。
「・・・空、話がある。」
あぁ、嫌な予感は当たる。
「・・・うん。」
・・・・・・・・
沈黙がきつい。
「・・・空、何隠してんの?」
「え?」
「ずっとなんか隠してるでしょ?隠してること全部話して。」
隠してること、そんなのいっぱいある。
どれのことだ。どれのこと言ってるんだ。
「空の大学で俺がパニックになった後、病室で若と仕事の話した後、俺が友達できた後。その時空は俺に隠してる顔してた。嘘ついてる顔してた。」
「・・・・・・。」
「バレてないとでも思ったの?わからないとでも思った?」
「・・・・思った。」
「バカじゃないの。わかるよ。俺、お前が5歳の時からお前のこと好きなんだよ?わからないわけないじゃん。
お願い。全部話して。」
僕は千秋に話した。
大学で絡んできた女にしたこと、父さんに千秋を表の仕事にしてもらうように頼んだこと。
「・・・そっか。わかった。」
「怒らないの?」
「それに対しては怒らないよ。俺ももうあの女の人たちと会いたくないし。仕事も、若の役に立たなきゃって思いが強すぎてしたいこととか考えたことなかったけど、若の話聞いてみてやってみたいって思えたから、ありがとうっていいたい。」
「・・・うん。その、それに対しては怒らないっていうのは、、?」
「空の気持ちを一切話さないことに怒ってる。なんか思ってることあるんでしょ?全部話してって言ったじゃん。なんでそれ隠すの。」
そんなの言ったら嫌われる。幻滅される。嫌だそんなの。
「空、お願い。知りたいんだ。空の気持ち教えて?俺の気持ちもちゃんと話すから。絶対に嫌いにならない。そう言ったのは空でしょ?」
・・・そうだ。僕が言った。お互い嫌いにならないしなれないって。
「・・・最近ずっと思ってることがあって。」
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