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【第一部】 7章
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「じゃあ、いってくるね。」
「うん。行ってらっしゃい。ご飯作って待ってる。」
「うん。」
空の誕生日を明日に控えた今日。
俺は空へのプレゼントを抱えて家を出た。
「千明!!」
「こっちこっち!!」
「ごめんね家の近くまで来てもらって。」
「家の前まで行くのに~ここでいいって言うんだもん。」
「俺と空の住んでるとこ、ちょっと特殊だからさ。ま、いずれ話すよ。」
千明には極道の家だってこと言っていない。言って引かれてもいいやって思えなくてまだ言えていない。
でもいずれは言わなくちゃいけないよな。
「ま、とりあえず、行くぞー!!」
千明の車は白色の軽で女の子らしい可愛いフォルムだ。
車で45分ほど走ると目的地についた。
車内ではずっと話がつきなくて、本当に不思議なんだ。女である千明にこんなに不快感もなくて、楽しいだなんて。
ただシンプルに嬉しい。友達ができたことが。
車を降りて受付に行く。
「すいません。予約していた梶田です。」
「はい。梶田さんですね。2泊3日でお間違いないですか?」
「はい。あ、その、2泊3日なんですけど、今日は泊まらなくて、部屋の中だけ飾り付けさせてもらいたくて、明日の午前中にまた来ます。」
「誕生日のサプライズとかですか?」
「はい。そうです。」
「かしこまりました。では、今日一旦鍵をお預けください。明日、もう一度お渡しします。一通りの説明は明日お聞きになりますか?」
「あ、はい。そうします。明日、来た時に、あの、初めて来たみたいにできますか?」
「はい。明日も私が受付におりますのでチェックインに来ましたと申し付けください。ではこちら、鍵のお渡しです。サプライズ頑張ってくださいね。」
「ありがとうございます!!」
鍵を持って俺たちの泊まるところを探す。
あ、ここだ。
「わー、すご、半分透明。しかも周りに人来ないようになってる。」
「そうなの!ここ、半分透明になってるところが海向いてて、しかもドームに入る前に扉があるから誰かがドームの近くに来る心配もないの!千秋がイチャイチャしてても周りに見られないから安心してエッチしなさいよ!」
「ちょ、そん、な、言わないで、恥ずかしいじゃん。」
「恥ずかしがらなくていいのにー!さ!部屋に入って準備しよ!」
「うん。する。」
千明と協力して部屋に風船を飾り付けて、ベッドの上に空へのプレゼントを置いて、壁には写真も貼った。
「いいじゃん!!」
「うん。空、喜んでくれるかな?」
「喜ぶよこんなん!!絶対!」
「うん。千明、ありがとう、協力してくれて。」
「いいの!成功したってちゃんと報告してよ!!さ!空くんが帰ってくる前に帰らなきゃ!!」
そうだ。あと2時間くらいで帰ってきちゃう。
受付に鍵を返して、俺たちは帰路についた。朝の待ち合わせと同じ場所でおろしてもらって千明とは別れた。
今日の夕飯は、親子丼にしようかな。
冷蔵庫に残っているものを思い浮かべて今日の献立を考える。
明日が楽しみだ。
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