124 / 199
【第一部】 8章
2
しおりを挟むもう自分が限界なこともわかってる。
空に頼ったら何か解決策があることもわかってる。
でも、強くなりたくて空が俺にもいっぱい頼れるように強くなりたくて今日もまた苦しい1日を過ごすんだ。
空が帰ってくるまであと1ヶ月。
「~~~!千秋!」
っ!!!
「あ、ごめん。ぼーっとしてた。」
「大丈夫かい?空くんがいなくて不安なんだろう?隈もひどい。眠れてないんだろ?」
今日はお父さんとお母さんが俺の様子を見にきてくれている。
「大丈夫、だよ。」
大丈夫。まだ大丈夫だ。
「千秋、こっち見なさい。空くんがいないと苦しいんだろ?自分に正直になりなさい。自分に嘘はついちゃダメだ。」
「そうよ。自分自身に嘘をつくとね、誰も助けてくれない。自分自身で助けることもできないのよ?」
「・・・・・・・」
お母さんが頭を撫でてくれて、ガチガチに固めていた何かが解れる感じがした。
ポロポロと涙がでてくる。
自分じゃ止められない涙が。
「・・・寂しい。空がいないと眠れなくて、苦しくて仕方ないんだ。」
「うん。辛いね。千秋、それを解決する方法を知っているかい?」
「無理だよ。空に帰ってきてなんて言えない。向こうで頑張ってるのに。」
「・・・千秋、空くんに頼ることは悪くないが千秋自身も行動しなくちゃいけないよ?」
俺自身が行動する、、?
それって、
「・・・俺、行っても迷惑にならないかな。それに、英語も基本はわかるけど、話せるか分からない、、それに仕事もどのくらい休めるか、、。」
お父さんに頭をガシガシされた。
ちょっと痛い。
「じゃあ父さんに頼ってくれないか?私に頼ったことなんてないだろう?こう見えても日本で有数の組の組長なんだぞ?」
「お父さん、俺空に会いたいんだ。力、貸してください。」
「当たり前だ。・・・千秋、俺たちの前で弱音吐いてくれたな。嬉しいよ。」
そうだ。お父さんたちの前で弱音なんて吐けなかった。違うってわかっているけど俺の根底には悪いことをすると殴られるっていう概念があって、無意識にお父さんたちの前でもいい子でいようってそう思ってしまってたのかもしれない。
「会社休めるかは千秋、自分で交渉できるか?1週間取れると向こうでも少しゆっくりできると思うぞ。」
「うん。明日会社で聞いてみる。」
「分かり次第連絡してくれ。・・それ以外のことは僕に任せなさい。」
頼りになるお父さんとお母さん。
「アメリカか~千秋、お父さんとお母さんね、結婚式ハワイでしたのよ?」
「え、そうなの?すごい。こ、今度さ、写真とか見せてくれる?」
見てみたい。俺の知らないお父さんとお母さんの写真。
2人の心はずっと俺が攫われた時で時が止まっていたって言っていた。だから、3人で親子の時間を作って時を進めたいんだって。
俺もそう思ってる。
「もちろん。千秋の生まれたての写真もあるわよ?湊が泣きながら抱っこしてる写真も、3人での写真もね。」
97
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
たとえば、俺が幸せになってもいいのなら
夜月るな
BL
全てを1人で抱え込む高校生の少年が、誰かに頼り甘えることを覚えていくまでの物語―――
父を目の前で亡くし、母に突き放され、たった一人寄り添ってくれた兄もいなくなっていまった。
弟を守り、罪悪感も自責の念もたった1人で抱える新谷 律の心が、少しずつほぐれていく。
助けてほしいと言葉にする権利すらないと笑う少年が、救われるまでのお話。
ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる