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【第一部】 8章
5 空side
アメリカに来て1ヶ月。
ただでさえ忙しいのに時差もあってちーと数回しか電話ができていない。
ちーはいつも大丈夫だって言う。
この間の週末はお義父さんとお義母さんが来ていたみたいだけれど、ちゃんとご飯食べて眠れているのかとか、苦しくなってないかとか、病院の診察も入っていたから1人で行けたのかとか。気になることが多すぎるし僕自身もちーと離れて不安で不安で仕方なくて、チーがそばにいないから夜も眠ることができなくて隈を作る毎日を送っている。
ちーがいないからご飯も美味しくない。
密かに持ってきたちーの写真を部屋においてどうにか精神を保っている。
「ちー、会いたいよ。」
そう写真に話しかけても何も返ってこないことなんで分かりきっているのに、毎日話しかけることをやめられない。
どこでもドアが本気でほしいと思う日々だ。
「じゃあ空くん、お疲れ様。明後日は出勤だけど、今週来週は忙しさ落ち着くからゆっくりして最後の2週間に備えてね。」
「はい。お疲れ様でした。」
この10日は休みもなくてやっと休みだ。2日まるまる休みならちーと電話できるだろ。よかった。
キーカードでホテルの室内に入る。
え、、、、?
「・・・・・・夢?」
ほんの1秒前に会いたいと願った世界で1番愛しい人が僕の部屋で寝ている。
僕、都合いい夢見てるのか、、?ちーが目の前にいるみたいだ。
恐る恐る触ってみると、
「触れる、、、本物?」
「、、、ん、、、」
眠たそうに体を捩って向こうを向いてしまう。
え、起こしたらダメ?気持ちよさそうに眠ってるけど、でも、起こしたい。聞きたいことあるし、なんでここに?来てくれたの?仕事は?
僕はもうパニックだ。
「ん、、、そ、ら?」
「・・・・・・ちー?」
---ギュッ
「空ぁ、会いたかった。」
「っ、、僕も、会いたかったよ。」
まだ寝起きなちーを力強く抱きしめて存在を確かめるように触れ合うだけのキスをする。
「いつアメリカに?」
ちーを後ろから抱きしめるいつものスタイルで問う。
「今日だよ?玲さんが連れてきてくれた。なんか、このホテルお父さんがコネあるみたいで、空の隣の部屋とってくれて空の部屋のカードキーもくれた。」
そっか、このホテルは梶田コーポレーションと提携してるところだったのか。
なるほど、納得だ。
「俺さ、空がアメリカ行ってから眠れなくなっちゃって、ご飯もあんまり食べれなくて、病院もパニック起きて入れなくて、やってないけど、、その、、」
「切りたくなっちゃった?、」
そのことは1番不安材料だった。
僕のいない間に何かが起こってそうなったらどうしようって。
---コクリ
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